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岐阜県現代陶芸美術館「引き継がれるコレクター魂」展 [美術]

10月15日(日)、岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。
「浦上父子コレクション展
 引き継がれるコレクター魂」という展覧会をやっていました。
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‥‥まぁ実は展覧会の内容についてイマイチよくわかってなかったんですよ。
チラシには浮世絵や古陶磁、銅鏡とかってあるんですけど。
でも、ま、私は岐阜県美術館の後援会員なので、岐阜県現代陶芸美術館の
企画展も1回ずつ見られるんですね。いつもいい展示やっているので、
そろそろ会期も終わりだし‥‥って出かけたんです。

岐阜県現代陶芸美術館のあるセラミックパークMINOでは、この期間、
3年に一度開催される「国際陶磁器フェスティバル美濃'17」が開催されていて、
国際的な陶磁器コンペティションの入賞作品が展示される
「第11回 国際陶磁器展美濃」もやっていて、
3年前に見た第10回、良かったので、
国際陶磁器フェスティバル美濃'14
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-17
どうせ多治見まで行くのなら、そっちも見たいなんて思ってたんですが、
まぁ、いつもの日曜日でダラダラしているうちに、
叔父の写真グループ展が各務原市の図書館で今日までだってことに
気が付いて、見に行ったりして、2時を回ってしまいました。
うーーん、来週にした方がいいかなぁ??なんて思ったけど、
まぁ、岐阜県現代陶芸美術館は6時までやってるから、
4時頃に着けばなんとか見られるよね、って。
(今回の展覧会では、それは甘かった!! んですけど)
 翌週は台風だったので、まぁ思い切って行っておいて結果的には良かったですけどね)

駐車場も結構混んでました(臨時駐車場の案内もありました)し、
駐車場からのギャラリーウォークには、
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こんなモノができていました!!
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伝統的な登り窯を見て、感じることができる通路だそう。
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外から見るとこんな感じになってます。
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続いて「産業振興コンペティション」の展示
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産業振興コンペティションとは
国内外の飲食店が“セラミックバレー美濃”の商社・窯元とタッグを組み、商社の提案力、窯元の技術力で、飲食店の料理が最高に引き立つ「理想の器」を創り上げました。
国際陶磁器フェスティバル美濃'17 のウェブサイト内の
産業振興コンペティションのページより
http://www.icfmino.com/mpc/
ってことで、創りあげられた「理想の器」23点が展示されていました。

「1964⇒2020年につなぐカップ&ソーサー」ってことで、
五輪をモチーフにした花模様がさりげなく入っているとのこと。
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「ぎやまん陶 墨ブラック てっさ皿」
ふぐの刺身を盛り付けるために作った皿だそう。
この作品が投票で銀賞に選ばれたそうです。
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「そらのkasanari」
シンプルだけど美しい器。重ねられるところもいいなって。
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そして岐阜県現代陶芸美術館のある2階へ行くと、
ショップのギャラリー(?)に、
明治の超絶技巧って雰囲気の美しい壺などが展示されていて、
あら素敵って見たんですが、近くに置いてあったパンフレットによると、
「西浦焼」
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国内向けの日用品が生産の中心だった美濃で、 陶器商を営んでいた西浦家の三代目・圓治は、美濃焼としての名声を高めようと、 当時、美濃焼の名工として知られていた市之倉の加藤五輔らを援助し、 染付などの器を作らせました。これが西浦焼と呼ばれるものとなります。
西浦焼は国内外に紹介され、明治22(1889)年には、パリ万国博覧会に製品を出品し銅賞を、 明治37(1904)年にはアメリカのセントルイス万国博覧会において金賞を受賞するなど、 世界においても認められています。
(西浦焼パンフレットより)

そうかー、道理で、前回の「明治有田超絶の美」展で見た陶磁器などと
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-09-07
似た雰囲気もあるんだなって。
《釉下彩鷺画皿》(パンフ2ページ左上)の釉下彩のトロンとした雰囲気素敵!!

屋外には、モザイクベンチ(制作中で触れません)もあったしー
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なーんて見ていたので(はー、ここまででブログの一記事になりそうですね)
美術館への入館がさらに遅くなっちゃいまして(^^;)>

さて、受付で岐阜県美術館の後援会員証を見せて、まずはギャラリーⅠへ

「浦上父子コレクション展 引き継がれるコレクター魂」は、
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 山口県萩市出身の実業家で美術品コレクターでもある浦上敏朗が、山口県立萩美術館・浦上記念館に寄贈した東洋美術と浮世絵、および長男で東京・日本橋の古美術商「浦上蒼穹堂」の店主である満氏がコレクションする『北斎漫画』や古鏡などの優品を一堂に紹介する展覧会(チラシ裏面より)

ギャラリーⅠは、敏朗氏のコレクション
 敏朗氏は、漢から唐時代の陶俑をはじめ、明の古染付そして高麗青磁や朝鮮陶磁などのやきもの、さらには歴代の代表的浮世絵師の名品を幅広く収集され、本展では体系的な陶磁器コレクションの全容に迫る一方で、浮世絵は師弟関係にあった歌川国芳、月岡芳年に焦点をあてていきます。
とのことで、最初に、新石器時代・大汶口文化(前2900-2600年)の《白陶鬹》
(チラシ裏面写真No.8)
あ、こんな3本足の壺、愛知県陶磁美術館でも見たなぁと。

家の中に人と犬がいる《灰陶家》前漢時代(前3-1世紀)は、
なんか小学生が作ったような素朴さだし、

西晋時代(3世紀)の《青磁神亭壺》、壺に貼り付けけられた蟹、上部の家や人、
鳥がこれでもか!ってカンジで盛ってあって、それぞれなんかカワイイ。

女性のやきもので、頭が小さくてすごくスタイルがいいなって、
現代の彫刻にでもありそうって見たのがありました。
《灰陶加彩婦人俑》隋-唐時代(7世紀)

チラシ裏面の画像No.1に使われている《青花虎文皿(古染付)》明時代(17世紀)
描かれた虎がなんともユーモラスだし、兎形の腕枕とか、動物が可愛いなって
見たけど、これは長男の浦上満氏に引き継がれているのかな?

朝鮮陶磁は、韓国のお土産品に、こんな感じの壺をよく見るけどなー
なんて、私では価値がイマイチわからないのが申し訳ないけど、
充実したコレクションなんでしょうね。

そして浮世絵では、歌川国芳と月岡芳年が、前期・後期で展示替えされて、
ずらりと並んでいましたが、ちょっと時間も押してきたので‥‥

そしてギャラリーⅡへ。こちらは浦上敏朗氏の長男で
東京・日本橋の古美術商「浦上蒼穹堂」の店主である満氏のコレクション。

満氏は葛飾北斎の代表作ともいえる絵手本『北斎漫画』や春画の世界的な収集家として 知られており、今回は『北斎漫画』・『富嶽百景』の全編、さらには古越磁の動物群や 漢代の青銅鏡などの特化したコレクションを紹介します。(チラシ裏面より)

入口に「蒼穹堂」の扁額(立原正秋氏の書だとか)と、
朝鮮時代(17世紀)の《白磁大壺》(チラシ裏面右上)が
でーーん!!と飾られています。

そしてジャスパー・ジョーンズから贈られたって作品が2点!!
浦上満氏夫妻とジャスパー・ジョーンズが並んだ写真もありました!!!

展示室に入ると、壁にびっしりと額が!! 
世界一という『北斎漫画』が出品リストによると140点!!
額に入れられて並んでいます。
そしてガラスケースに入った冊子状態のものも!!

続いて北斎『富嶽百景』全102点が!!!

展示室を区切って壁がいくつも立てられて、上下2段で展示されていますが、
それでも足りずに、なんと3階展示室へ上がる(展示室入口は2階)階段の
踊り場の壁にまで展示されていました。この展示点数、スゴイです!!!

見ているうちに閉館30分前のアナウンス、とても全部は見ていられません。
(時間があっても疲れて無理か??)

3階の展示室へ行くと、もう笑っちゃいます!!

蛙の形の焼き物《青磁蛙水盂・青磁蛙尊》呉(三国)-南朝(3-6世紀)がずらりwww
(「水盂」って、墨をする時の水差しだそうですね)
出品リストによるとこの蛙水盂だけで111点が並んでいます。

そして動物の形をした青磁も、よくもまぁこんなに集めたもんだって
あきれるほどです。どれもユーモラスで可愛い!!

わーー時間がもうない、ってアセって最後の部屋へ行くと、
銅鏡がズラリ88点!!!!!
一つ一つはもう見られないし、見ても私にはわからないけど、
すごく貴重なものなんだろうなぁってのはわかりました。

いやー、コレクションの質と量、スゴかった!!
ショップがもう閉まっていて、図録が買えなかったのが残念。
次に行ったら買ってこよう。


国際陶磁器フェスティバル美濃: http://www.icfmino.com/
セラミックパークMINO: http://www.cpm-gifu.jp/
岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/

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対話劇「生涯のライバル レオナルドとミケランジェロ」 [美術]

10月5日(木)、岐阜市歴史博物館へ行き、
この日開幕した「レオナルド×ミケランジェロ展」を見て、
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展覧会の関連イベント
ラ・コンパニア・デッレ・セッジョレ劇団(イタリア)による
対話劇「生涯のライバル レオナルドとミケランジェロ」を
見ました。

14時からの開演。展覧会を見終わって、まだ時間あったので、
2階の常設展示を見る?って友人に言ったけど、まぁ2人とも
何度か来たこともあるし、講堂前に並んでいる人もいたので、
私たちも行列に加わり、30分前の開場で入ったので、最前列に
座ることができました。(私たちの前の2列は使用禁止でした)
舞台では役者のメイクアップが行われています。撮影可ってことで。
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付け髭は、ヤクの毛でできているって説明がありました。

メイクアップをしているのは、
ゲーラルド・ブラッコ・フィリストルッキ氏
フィリストルッキ家は、1720年から続く9代目となる伝統舞台メイクと鬘工房である。
鬘の他にもひげ、仮面など演劇から映画、ショー、ファッションなど幅広く手掛けつつも、 伝統職人工芸を守り抜いている。
(もらったリーフより)
フィリストルッキのウェブサイト(イタリア語です):
https://www.filistrucchi.com/

セッジョレ劇団の「セッジョレ」とは、イタリア語で「椅子」って
意味で、舞台装置をほとんど使わずに演じる劇など、
多くのレパートリーがあるけど、今回上演された
「生涯のライバル レオナルドとミケランジェロ」は、
この展覧会にあわせて作られた演目なんだそう!!

舞台のスクリーンにルネサンス時代のフィレンツェのイメージが映され、
ナレーション役の女性(摩耶クワットリーニ)が、当時の衣装で登場します。
絵の中から抜け出してきたようなドレスに、それだけで嬉しくなっちゃいます。

そして、レオナルド・ダ・ヴィンチ(ファビオ・バロンティ)と、
ミケランジェロ・ブオナローティ(ルカ・カルトッチ)が登場。

ナレーション役の女性がそれぞれの生い立ちを聞きます。

レオナルドが婚外子として生まれたこと、
「当時はよくあったことだよな」などと茶化すようなミケランジェロに対し、
孤独な子供時代を送ったことを告白するレオナルド
(あ、日本語字幕はついているんですが、時々ズレたりしたし、
 しっかり読んでいないので
 ここに書いていること、間違っているかもしれません)

レオナルドが《アンギアーリの戦い》の壁画について、
「《最後の晩餐》の失敗をうけて、油で描いたが、描いている途中で
 絵具が落ちてしまった」と、苦しそうに語ると、

ミケランジェロが「あなたは作品を完成されることができない」
などと言い、レオナルドがミケランジェロにつかみかかろうとするのを
ナレーション役の女性があわてて間に入る場面もありました。

でもミケランジェロは「あなたは私を半世紀も一人にした」と語ったり、
ナレーション役の女性がお互いの作品について質問をすると、
二人とも相手の作品についてよく知っていたりと、
お互いをとても意識している様子。

ミケランジェロの木彫彩色の十字架のキリスト像がスクリーンに映されると、
レオナルドが「頭が大きすぎるな」って言ったり。
ナレーション役の女性も言っていましたが、
「身体のくびれなど、女性的でもありますね」と。
確かに「筋肉フェチ」(「ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論」より)の
ミケランジェロの作品とは思えないなぁって見たけど、
家に帰って画集見たら、ちゃんと載ってました。
1492-93年頃に制作された初期の作品ですね。
(《ピエタ》が1948-1500年ってことですから、その前)

レオナルドとミケランジェロが目の前で対話をしているような、
この展覧会の理解がさらに深まった素敵なイベントでした。
友人とも話したんですが、このイベントが展覧会のチケットだけで
見られるのはすごく贅沢!! ふつう別料金を徴収するよねと。
(それだと200名の定員が埋まらない?
 私たちには嬉しかったけど、2日前でもまだ申し込みできたって、
 いくら平日だと言っても‥‥)
今回限りなんて、すごくもったいないんですけど。

1時間の対話劇が終わって、ロビーにいたら、
レオナルドとミケランジェロ役の方が出てらして、
「写真撮りますか?」って、向こうから声をかけてくださったので、
こんなチャンスを逃すはずはありません!!!

レオナルド・ダ・ヴィンチ様と!!
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ミケランジェロ様と!!
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ありがとうございましたww!!

--オマケ--
東京都美術館へボッティチェリ展を見に行った時に買った
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-03-18
『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』

【カラー版】ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

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  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/12/22
  • メディア: Kindle版


ミケランジェロは「筋肉フェチ」
レオナルド・ダ・ヴィンチは「人嫌い」
そして、ラファエロは「いい人過ぎた」と評されていて、
とっても面白いです!!

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岐阜市歴史博物館「レオナルド×ミケランジェロ展」 [美術]

パートが休みだった10月5日(木)、岐阜公園内にある
岐阜市歴史博物館へ行ってきました。

織田信長公岐阜城入場・岐阜命名450年記念特別協賛事業
特別展 レオナルド×ミケランジェロ展
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の初日! そして、関連行事の
対話劇「生涯のライバル レオナルドとミケランジェロ」の
申し込みをしていたからです。

レオナルド・ダ・ヴィンチ Leonardo da Vinci 1452-1519
ミケランジェロ・ブオナローティ Michelangelo 1475-1564

言うまでもないルネサンスの巨匠2人!!
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 15世紀イタリアで画家として才能を発揮し、建築、化学、解剖学の分野にまで関心を広げ「万能人」と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチ。
 10代から頭角を現し「神のごとき」と称された世紀の天才彫刻家ミケランジェロ・ブオナローティ。
 本展は、芸術家の力量を示すうえで最も重要とされ、巨匠の手の動きや対象を見つめるまなざしを直接感じることのできる自筆素描画作品を中心に、ライバルとも評される両者の芸術を対比する日本初の展覧会です。
(チラシ裏面・展覧会ウェブサイトより)

どちらか一人だけでもスゴイのに、二人を見比べることができる展覧会なんです!

この展覧会のこと、2015年12月22日(冬至)に行われた
こよみのよぶね」のイベントの挨拶で、細江岐阜市長が
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-12-24
「再来年、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの展覧会をします」
って、言ってたんですよ。その場には、岐阜県美術館長の日比野克彦氏も
いたので、てっきり岐阜県美術館でやるのかと思ってたら(岐阜県美術館には
ピエタやモーゼなどのミケランジェロの模刻もありますしね)
岐阜市歴史博物館でした。(岐阜市歴史博物館は岐阜市の施設だから)

へー、スゴイとは思いましたが、それほど期待はしていませんでした。
だって、まさか「モナリザ」やシスティーナ礼拝堂の壁画を持ってくるワケに
いかないじゃないですか。以前、福井県立美術館で「ミケランジェロ展」を
やるってんで、ダンナとドライブがてら見に行ったんですが、

福井県立美術館「ミケランジェロ展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-08-02

15歳のミケランジェロの「神のごとき」技量を示す《階段の聖母》とか、
貴重なデッサンなどが展示されていましたが、
ダンナと、なんかジミな展覧会だね‥‥って。

その展覧会の目玉の一つだった
《〈レダと白鳥〉の頭部のための習作》1530年頃

今回の展覧会にも出ていました。(最初のチラシの下部分に使われています)
女性を描くのに、男性のモデルを使っています。
左下には睫毛を長くして、女性らしさを出そうとした絵も描かれています。

この展覧会は、岐阜市歴史博物館に先立って、東京・三菱一号館美術館で、
2017年6月17日(土)~9月24日(日)に開催されました。

もちろん、せっかく岐阜で開催されるし、見に行くつもりでいました。
で、10月5日(木)のパート休み、どこの展覧会に行こうかなって考えていた時、
この日に、関連行事の対話劇があることを知ったんです。
見たいけど、こういうイベントってスグにいっぱいになっちゃうんだろうなって
岐阜歴史博物館のHPとか見てたら、まだ「受付終了」の表示がなかったので、
電話して聞いたら、受付可ってことだったので、2名で申し込みしました。
嬉しいけど、こんな素敵なイベントが2日前に定員200名に達していないって
どうなの?? って思いつつ‥‥それから、
大学の卒論でミケランジェロのピエタについて書いたって友人に
お誘いのメール出しました。最近ご両親の介護で忙しそうだからどうかなって
思ったけど、「行きた~い!!」って返事が来たので、
まだ前売り券が間に合うと、展覧会ウェブサイトからリンクされていた
e+(イープラス)で注文。

東京都庭園美術館「幻想絶佳:アール・デコと古典主義」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08
へ行った時に、イープラスで前売り券を買っていました。
その時より、我が家の近くにセブンイレブンができたので、さらに
受け取りが便利になりました。手数料無料なので、前売り券の
値段1枚1,300円で買うことができました。

当日は友人と岐阜のモーニングを楽しみ、
岐阜公園の駐車場(1回300円)に停めて、岐阜市歴史博物館へ。
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受付でセブンイレブンで発券された前売り券を出すと、
本来(?)の前売り券の半券をくれました。
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新しい2つ折りの豪華チラシも置いてあったのでゲット!
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会場に入ると、挨拶などのパネルがあり、
フィレンツェの風景が布にプリントされて展示されています。
岐阜市とフィレンツェは姉妹都市提携をしていて、
最初に展示されていた絵は、そのフィレンツェ市からの特別出品作品
(東京では展示されなかった絵ですよー!!)

ジョルジョ・ヴァザーリ/ジョヴァン・パッティスタ・ナルディーニ
《闘う騎士たち》1567年頃
近年展覧会が開催されているので、チラシやポスター等で見ていた
《アンギアーリの戦い》に似ているなって見たら、
 シニョリーア宮殿(現ヴェッキオ宮殿)の五百人広間の西側の壁に描かれたフレスコ画のための素描。サン・ヴゥンチェンツォの征服(フィレンツェがピサを破る)を描く。この場所はは、レオナルドが〈アンギアーリの戦い〉を描いていた場所であったが未完のまま終わり、後に作品は喪失した。本作品はこの未完の壁画、またはその下絵などを参考に描かれた可能性がある。その後、16世紀後半に現在見る形の壁画が完成した。シニョリーア宮殿では、ミケランジェロも〈カッシナの戦い〉を描こうとしたが、こちらも未完に終わっている。
 本作はヴァザーリの手によるとされてきたが、近年では壁画共作者のナルディーニによると考えられている。ナルディーニは、フィレンツェの画家ポントルモに学び、シニョリーア宮殿の絵画装飾に重用された。日本初公開の作品。
(出品リストの説明)
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そして、マルチェッロ・ヴェヌスティ(帰属)《ミケランジェロの肖像》1535年以降 と、
レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像のファクシミリ版が並んでいます。
「ファクシミリ版」というのは、研究などのために高品質に複製されたものだそう。

そして、「最も美しい」とされるレオナルドの素描
《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》1483-1485年頃

左利きのレオナルドが左上から右下への斜線で描いた少女の素描は、
とても柔らかな雰囲気で素敵!!

対するミケランジェロは、福井県立美術館でも見た
《〈レダと白鳥〉の頭部のための習作》

右利きのミケランジェロは、クロスハッチングと呼ばれる、
斜線を交差させる描き方で、あたかも「削り取るように」
描いていて、力強い感じがします。

新しいチラシ中面(クリックで拡大します)
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天井からは、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの
それぞれの言葉が書かれた垂れ幕が並んでいます。
レオナルド「画家は、まず優れた師匠の手になる素描を模写することに習熟しなければならない。」
ミケランジェロ「素描しなさい。アントニオ。素描しなさい。時間を無駄にしないで」

素描が主の展覧会ってジミじゃないかって心配してたんですけど、
こういった対の垂れ幕が展覧会の章を区切るように下がっていたり、
子ども向けの解説がとてもわかりやすくて良かったです!
(この展覧会、岐阜市内の小中学生は無料)

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《レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく聖アンナと聖母子》1501-1520年頃
(新しいチラシ裏面右上)
ルーブル美術館にあるレオナルド・ダ・ヴィンチ《聖アンナと聖母子》を模写した絵
ルーブルでレオナルドの絵を見たことがある友人によると、一回り小さいし、
(レオナルドの絵が168×112cm、こちらが99×72cm)
背景も違うと。展示でも、横にレオナルドの絵の写真がありましたが、
私は荒涼とした背景のレオナルドの絵より、緑豊かなこの絵の背景の方が
好きだなぁ。(私はルーブルには行ったことがありませんが)何より、
足元の野イチゴとか、ボッティチェリの《春》の足元に描かれた花とかを
思い起こさせるじゃないですか!
そして、子ども向けの解説を読んで、あらためて見ると、
この絵って、聖母マリアがその母の聖アンナの膝に腰かけているんですね!
なんか不思議な構図だなぁって。だから、聖アンナがずいぶん大きいし‥‥
ウフィツィ美術館所蔵のこの絵、優れた模写なんでしょうね。
優雅で素敵だって見ました。

当時、彫刻と絵画のどちらがより優れた芸術であるかを論じ合う
「比較芸術論争」が行われていたそうで、レオナルドとミケランジェロの見解が
それぞれ垂れ幕になっていました。

平らなものを立体に見せるという技量で、
彫刻より絵画が優れているというレオナルドに対して、
彫刻家であるミケランジェロは、絵画を劣っているとはみていなかったよう。

興味深かったのが、ミケランジェロ《イサクの犠牲》のための習作
イサクの頭の向きなど、いくつか描き直したり、裏面からも描いたり
しているのが、両面から見ることができる展示になっていました。
ミケランジェロのような大巨匠でも、裏面からなぞって描き直したり
しているんだ!って、ちょっと親近感がわいちゃいました。

第4章の 馬と建築 では、
それぞれが描いた馬の素描が出ていましたが、
レオナルドが描いた馬の前脚や後脚がすごい!!
筋肉の付き方など、ものすごく研究しているんだなって。

対するミケランジェロの馬の素描は、もちろんすごいけど、
レオナルドに比べると、それほどの情熱は感じられません。

そして「レダと白鳥」に見る2人の対比
どちらも「レダと白鳥」のテーマで絵を描いているが、それらは失われて、
追随者による模倣によつてオリジナルがしのばれる状況だそう。

《レオナルド・ダ・ヴィンチに基づくレダと白鳥》1505-1510年頃
レオナルドが生きた時代に描かれたもので、弟子の筆頭としてあげられる
メルツィの作品の可能性があるってことですが‥‥うーん、
なんか私はあまり好きじゃないなぁって。なんか気味が悪い‥‥
白鳥というより黒鳥が嫌らしい目をしているしー

《ミケランジェロに基づくレダと白鳥》1575年頃
は、オリジナルの下絵に基づいて、
後代の画家・フランチェスコ・ブリーナ(帰属)によって制作されたもの
福井県立美術館でも出てたんですが、その時も
えー? ミケランジェロの偉大さがこの絵ではわからないんじゃない??
って思ったんですけど。

展覧会の最後の部屋にドーーンってあるのが、
ミケランジェロ・ブオナローティ
(未完成作品、17世紀の彫刻家の手で完成)
《十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)》
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なんと撮影可!!なんですよ!!!
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撮影もさせてくれるし、あまりに白くて美しいので、かえって
風格がないようにも感じてしまうんですが、
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この彫刻は、ミケランジェロが1514年に制作を始めたけど、
顔の部分に黒い疵が現れたために制作途中で放棄されてしまったんだそう。
で、長く行方不明だったけど、2000年になって、ローマ郊外の小都市
バッサーノ・ロマーノにある修道院に納められていたこのキリスト像が、
ミケランジェロによって手がけられた作品であったことが明らかとなったと。
日本初公開だそう!!

この像を制作放棄した後に、注文主の催促を受けて、新たな大理石で
制作したのが、現在ローマのサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会にある
《キリスト》1921年 像とのこと。

wikipediaに画像がありました。なるほど、よく似ています。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4e/Michelangelo-Christ.jpg

それから関連イベント
ラ・コンパニア・デッレ・セッジョレ劇団(イタリア)による
対話劇「生涯のライバル レオナルドとミケランジェロ」を見ましたが、
長くなったので、そのことは次の記事で書きます。

誰でも知っているルネサンスの巨匠2人を比べられる展覧会!!
開館時間が午前9時から午後7時まで!!!
11月23日(木・祝)までの会期中無休!!!!

東京で見逃した人も、是非、観光がてら岐阜に来て鑑賞されてはいかがでしょう。
都会の展覧会のように混むことはないと思う(初日でこれですものね)ので、
素描も間近でゆっくり見られますよ。
もちろん近郊の方はこの機会をお見逃しなく!

あと、新聞社の方に言いたいですが、この展覧会、
主催の新聞社が岐阜新聞なんですよ。で、中日新聞には記事も出ない。
開幕の記事くらい掲載してもいいと思うんですけどー。

「レオナルド×ミケランジェロ」展覧会ウェブサイト:
http://www.gifu-np.co.jp/leomiche/

岐阜歴史博物館のウェブサイト:
http://www.rekihaku.gifu.gifu.jp/
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京都「アジア回廊 現代美術展」二条城 [美術]

なかなかブログが書けないので、ずいぶん前のことになりますが‥‥
9月3日(日)、京都国際マンガミュージアムで「山岸凉子展」を見た後、
行ったのが、こちら

東アジア文化都市2017京都
「アジア回廊 現代美術展」
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ツイッターで画像が流れてくるまで、こんな現代美術展があるなんて
知りませんでした。世界遺産・二条城と現代美術、素敵だなぁって。
で、京都国際マンガミュージアムと二条城が地下鉄で1区、徒歩で15分
程度で行けるって知って、是非行ってみようと。(もちろん歩きました
御池通りは街路樹周りに緑がいっぱいでいいですね)

元離宮二条城 東大手門
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二条城への入場券600円と、
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アジア回廊現代美術展のチケット600円を買って入ります。
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まず、二条城内の通常非公開になっている「台所」へ。
こちらがアジア回廊現代美術展の有料展示エリアになっています。
受付でチケットを提示して入ります。
(この入口でもアジア現代美術展のチケットが買えます)

おぉ!! カラフルなフルーツが目を引く巨大なバルーン作品!!
チェ・ジョンファ《フルーツの木》2015
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歴史的な建物に囲まれた中にあるのも面白いww
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通常非公開だという「台所」の建物に入ると、
巨大な大根が横たわっています!!
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こちらもチェ・ジョンファの作品《涅槃》2017

「台所」だから大根??って思ったら、
《涅槃》ってタイトルは、伊藤若冲が描いた《野菜涅槃図》からのよう。
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靴を脱いで上がったとろこにあったこのキラキラ☆キッチュ感あふれる作品も
チェ・ジョンファ《アルケミー(錬金術)》2015
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古くて風格のある建物の中で目立ってます。
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あれ? この作品って??って思ったら、やっぱり草間彌生!!
《無限の網のうちに消滅するミロのビーナス》1998
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小部屋のようになった中に展示されていたのは
宮永愛子の作品
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天井から糸が、鏡に垂らされています。
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糸には、塩の結晶が結ばれているそうです。
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次の部屋は床が全面鏡張りになっています!!
キム・スージャ《遭遇―鏡の女》
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子どもが入るのを怖がっていましたが、なんか宙に浮かぶようなカンジ
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部屋には全面鏡張りの屏風(?)があって、風景が複雑に映り込みます。
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次の部屋は「西京人(サイキョウジン)」の展示
西京人とは「2007年に結成。小沢剛、チェン・シャオション、ギムホンソックの日本・中国・韓国を拠点とする3人のアーティストによるコラボレーション・チームであり、プロジェクトベースで作品を制作する。」(アジア回廊 現代美術展ウェブサイト http://asiacorridor.org/ より)

こちらが架空の国「西京」の大統領執務室。
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モニターに流れていた映像の中に、チラシのイメージビジュアルとして使われていた
スイカにナイフを入れていく映像もありました。
西京人が都市計画を話し合っている様子だそう。
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次の部屋が谷澤砂和子
広い畳の部屋に敷かれた白い発泡スチロール(?)には乗ってもいいみたいです。
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人が歩いた跡が凸凹して、ちょっと枯山水の庭のようにも見えますね。
この部屋の雰囲気と相まって素敵。
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陶のオブジェたちも、よく見ると恐ろしいようなユーモラスなような、
なんともいえない表情をしています。
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奥の部屋にあったのが、ヒスロムの作品
加藤至、星野文紀、吉田祐からなるアーティストグループ。2009年より活動をはじめる。
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もう一つの小部屋もヒスロムの作品
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ミニチュアの家が2つ並んでいる?って、よく見たら、一つはモニターで、
ミニチュアの家からは実際の二条城の中庭が見え、
モニターの方は映像の庭が見えています。(説明も置いてあったけど、よく読んでないので
どういう意向なのかちょっとわかりませんけど)

台所の大根の作品まで戻って、中庭へ出ると、

ツァイ・グォチャン(蔡國強)
《盆栽の舟:東アジア文化都市2017京都のためのプロジェクト》2017
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この《盆栽の舟》は、「東アジア文化都市2016奈良市で蔡國強が東大寺の境内の池に設置した木造船を二条城の庭に移築したもの。舟を鉢に見立て、そこに五本の松の木を植えた巨大な盆栽」(設置してあった看板より)
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迫力です!! 奈良・東大寺から着いた舟が京都・二条城で巨大な盆栽になったんですね。
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この中庭には、チェ・ジョンファの作品《エアー エアー》2017 もありました。
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カラフルなプラスチック製のザル―韓国のキムチ用のザルだそう―を1万個つなぎ合わせているそうです。
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チェ・ジョンファは、《フルーツの木》《涅槃》《アルケミー(錬金術)》、
さらに最後に《呼吸する花(808の漢字)》と、いろんな作品を展示しているんですね。

北側から見た二の丸御殿
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もう一つの「アジア回廊 現代美術展」有料エリアが、東南隅櫓
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東南隅櫓は、寛永期に建てられた隅櫓で重要文化財。
二条城の外から見ると、一番目立つところですね。普段は非公開だそう。
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久門剛史の作品がありました。
中に入ると、暗い中に、たくさんのライトが振り子のようにゆっくりと揺れています。
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時々、階上から、雷のような光と音が聞こえてきます。
時空を超えて、雷雨の中の城にいるような気分にもなってきます。
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久門剛史は、あいちトリエンナーレ2016の豊橋エリア開発ビル5階で
作品を展示していた人ですね。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-10-04

二条城と言えば!! ってカンジの唐門と二の丸御殿
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絢爛豪華な唐門
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今回は二の丸御殿の見学はパス。
二の丸御殿の前の庭では、イベントの準備が行われていました。
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二の丸庭園
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内堀を渡って
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本丸庭園と本丸御殿
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現在の本丸御殿は、「京都御苑今出川御門内にあった旧桂宮邸の御殿を,明治26年から27年にかけて本丸内に移築したもの」だそう。
本丸には五層の天守閣がそびえていましたが,寛延3年(1750年)落雷のため焼失,さらに天明8年(1788年)には市中の大火のため殿舎をも焼失してしまいました。
元離宮二条城公式ホームページより
http://www2.city.kyoto.lg.jp/bunshi/nijojo/

西側の内堀には、三嶋りつ惠《光はいつでもそこにある》2017 がありました。
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三嶋りつ惠の無数のガラス作品が内堀に浮かんでいます。
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ただ、ガラスというより、金属のようにも見えてしまったんですが。
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ここは「アジア回廊 現代美術展」のチケットがなくても入れるところなので、
美術展のことを知らない人が「何?あれ」って不思議そうに見てたりしました。

木々の間にあったのが、伊藤存《そとに出てわかること》2017
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この作品、布に刺繍なんですって?
通常室内に展示される刺繍作品を屋外用に新たに制作。」されたそう。
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あれ? この作品だけ、刺繍じゃなくて蟻が布に来てるみたいなんですけど??
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南中仕切門をくぐって、桜の園にあったのが、
花岡伸宏の作品
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木彫や既製品を組み合わせた立体作品を制作している。」方だそう。
《無題(頭部、雑誌、畳)》2017 ブロンズ、木、鉄、アクリル絵具、鉛筆
《未完の積み上げ》2017 木、衣服、アクリル絵具、鉛筆
《無題(石垣、鉛筆、詰め込み)》2017 カンヴァス、鉛筆
《無題(その他)》2017 木、布、雑誌、紐、その他
は「いずれも展示会場となった二条城の桜の園に合わせて制作された新作のシリーズ
なんだそうですが、

石垣とコラボしているようなのが‥‥《未完の積み上げ》かな??
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反対側から見るとこんなカンジ
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あれ?? よく見たら、この石垣の隙間に布とか詰め込んであるようなんですけど??
これって作品????
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ハム・キョンア《アン・カモフラージュ シリーズ 01-05》2016
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なんとも不思議な形です。
迷彩柄を3Dに起こしたという有機的な造形」だそう。
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鑑賞していたら、二条城の閉門30分前のアナウンスが流れてきたので、
次へと急ぎました。

北側の庭園の散策路にあったのが、へ・シャンユ(何翔宇)の作品《城》2017
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えー?! なんかウ〇チみたいな形wwって思ったら、ホントに
排泄物とそれを不意に踏んでしまった足跡という、人間の身体から生ずる予測不可能な形、 あるいは形の無いものを、質量のあるブロンズ鋳造で制作することにより、観者に先入観や 身体的感覚とのズレを生じさせるとで、視角の優位性を問う。
なーーんて、小難しいことが書いてあったんですけど、

このカップルみたいに楽しんだらいいんじゃないでしょうかね? ハハハ!!
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最後にまたチェ・ジョンファの作品《呼吸する花(808の漢字)》
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真っ赤で大きな作品で目立つし、さらに動くんですよ!!
花には漢字が書いてあって、ころどころ知っている漢字もあります。
そういや東アジアの中国・韓国・日本って、漢字を使う国だなぁって。
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無料エリアにあるので、この現代美術展のことを知らない人が、
え? これは何??って驚いていましたね。

「アジア回廊 現代美術展」は、二条城と京都芸術センターが会場になっていて、
二条城が8:45~17:00で、京都芸術センターは10:00~20:00 だそう。
なので、京都芸術センター会場はまだ見ることもできたけど、
(京都芸術センター会場は無料!!)
ちょっと疲れたので、二条城前駅から地下鉄で山科まで直通で行けたので、
山科からJR在来線で帰りました。

いかにも京都って雰囲気の中での現代アート、よかったです。
10月15日(日)までだそう。


東アジア文化都市2017京都「アジア回廊 現代美術展」:
http://asiacorridor.org/
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兵庫県立美術館「怖い絵 展」 [美術]

8月30日(水)、兵庫県立美術館まで行ってきました。
「怖い絵 展」をやっています。
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ドイツ文学者・中野京子氏が「恐怖」をキーワードに
名画を読み解き、ベストセラーにもなった『怖い絵』シリーズ。

私も図書館で借りて面白く読みましたし、ちょうど
NHK教育テレビ(Eテレ)で取り上げられたのを見ました。

怖い絵 マリー・アントワネット
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-02-03

この展覧会は『怖い絵』の第1巻が刊行されて10周年になるのを
記念して企画されたそう。

何と言っても目玉は、
ポール・ドラローシュ《レディ・ジェーン・グレイの処刑》ですよね!!

2017年の展覧会を紹介した雑誌の記事を読んで、
え?!!!この絵が来るの?!! って驚きました。

実際、展覧会の図録で中野京子さんが書いていますが、
担当者さんの、涙ぐましい大奮闘」があったようです。

私がこの絵を知ったのは、新聞の日曜版だったかなぁ?
一目見たら忘れられない絵ですよね。なんとむごい‥‥

純白のドレスを着たジェーン・グレイの清楚な姿と、
彼女をこれから襲う恐ろしい運命がわかるだけに戦慄させられます。

ロンドン留学中の夏目漱石もこの絵を見て『倫敦塔』を書いたとか。

夏目漱石『倫敦塔』 青空文庫で読むことができます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/1076_14974.html

実際は、彼女が処刑されたのは屋外で、着ていたのは白いドレスではなく、
目隠しもされていなかったそう。

政争に巻き込まれて「9日間の女王」となり、わずか16歳で処刑された
悲劇の女王・ジェーン・グレイ。展覧会場を出たところで流れていた
映像によると、メアリ女王はジェーンがカトリックに改宗すれば
命は助けようと言ったのだが、プロテスタントのジェーンは
それを拒み、斬首されたのだと。この絵のジェーンの表情が、
なんとも印象的なのは、そんな自分の運命を受け入れて
覚悟を決めているからなのかと。

さらに、音声ガイドで、ジェーンの首を置く台を探す左手の薬指に
はめられた結婚指輪について、夫とは短くも幸せな結婚生活だったらしい
ことを知って、細部にまで気を配って丁寧に描かれていることに感嘆し、
いろんな感情がわいて胸がつまるように感じました。

これだけチラシ等で絵が使われているんですが、それでも、
展覧会場で実物を見て、その大きさ(251.0×302.0cm)に圧倒されました。
人物がほぼ等身大にに描かれているせいで、まるで目の前で
これから行われる斬首を見ているような迫力なんですよね。
そして、細部まで筆跡も見当たらないような美しい画面に驚きました。
重々しい飾りがついた額縁も素敵!

図録に、ロンドン・ナショナル・ギャラリーのキュレーターが
この絵に魅入られてじっくりと見る人が多すぎて、その真ん前の床のワックスが すぐにはがれてしまうため、ギャラリーの管理スタッフが定期的にワックスを かけ直さなければならない。(中略) 2003年に巡回展に貸し出されたときには、 すぐに訪問者の不満の声がギャラリー職員に聞こえてきた。
って書いていたんですが、
ほんとうに、この絵がよく日本に来たなと。
(今頃、ナショナル・ギャラリーでは訪問者の苦情が殺到している?)

そんな《レディ・ジェーン・グレイの処刑》の絵は、
1833年に描かれ、1834年にパリのサロンで公開されて大評判となるが、
その後、ロシア貴族の手に渡り、フィレンツェの私邸に飾られたため、
人目につく機会が減って忘れられていきます。その後、
何人かのコレクターの手を渡ってロンドン・ナショナル・ギャラリーに
寄贈され、テート・ギャラリーにあったが、1928年のテムズ川の氾濫で
失われたと考えられていました。真剣に捜索されなかったのは、
印象派が全盛だった当時、こういうアカデミックな絵は時代遅れと
みなされていたこともあったのではと。そして
1973年に再発見されたという、数奇な運命をたどった絵だそう。

2017年の展覧会を紹介した雑誌の記事で、この展覧会が
東京だけでなく、兵庫県立美術館でも開催されることを知って、
嬉しくなりました。

兵庫県立美術館には、2012年9月5日(水)に
「バーン・ジョーンズ展」を見に行っているんですが、
岐阜からJRの在来線を乗り継いでも行けるんです。

兵庫県立美術館「バーン=ジョーンズ展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-09-08

兵庫県立美術館の展覧会の方が東京の上野の森美術館より
先に開催されるってことも、ちょっと嬉しい♡
実は東京は当初別の会場を検討していたが、
この大作の搬入が困難で、上野の森美術館になったとか。

「怖い絵」展の公式ホームページで、土日は大変な混雑なので、
平日の来場をお勧めとか、観覧券は館外で買うとスムーズとかって
あったので、パートが休みだった8月30日(水)、JR岐阜駅発9:39で
大垣、米原、芦屋で乗り換えて、灘駅に12:43に着きました。3,350円
JR灘駅から徒歩約8分で兵庫県立美術館に着きます。
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途中、観覧券売ってないかなって思ったんですが、
BBプラザ美術館は「一般売り切れ(大学生のみ)」って表示されていて、
わー、売り切れるほど人気なんだー。チケット売り場で並ばなきゃ
いけないかなーって心配して行くと‥‥

兵庫県立美術館エントランスの看板
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チケット売り場は思ったほど並んでなくて、5、6人待ちで買えたので、
せっかくなので(館外で買えたら使わないけど一応プリントアウトしていった)
兵庫県立美術館のHPにあった割引券を出して、
1,400円の観覧料が100円引きの1,300円になりました。

わりとスムーズに買えて良かったーって思ったけど、会場へ入ると
やっぱり混んでましたー。この展覧会は何が描かれているか
説明してもらった方がいいので、音声ガイドも借りました。550円

展覧会は6章に分かれていて、
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第1章は「神話と聖書」
ギリシャ・ローマ神話を題材にした怖い絵

この展覧会のもうひとつの目玉ともいえる
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス
《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》

薄衣を着て玉座に座る美女は、酒を飲んだ男を動物に変えてしまう魔女。
彼女の足元に転がる豚は、先に犠牲になったオデュッセウスの部下たち。

ウォーターハウスは私の大好きな画家です。
男の運命を狂わせる妖艶な美女―ファム・ファタール(運命の女)と
ロマンチックな物語性―要するに少女マンガみたいなところが―私のツボなので。

この絵でも、キルケーの背後の鏡にオデュッセウスが映っているところが
洒落ているなぁと。

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これは兵庫県立美術館の1階にあった記念撮影スポット。
キルケーの背後の鏡に自分を写して撮影することができるのが洒落てます!!


ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー《オデュッセウスとセイレーン》

キルケーの島を離れたオデュッセウスらを待ち受ける次なる試練、
美しい歌声で船人たちを惑わせては遭難させる海の魔女セイレーンたちの棲む
島のそばを航行すること。オデュッセウスはキルケーに授けられた知恵で、
船を漕ぐ部下たちの耳に蜜蝋を詰めて歌声を聞こえなくしたが、自分は
歌声を聞いてみたいと、耳栓をせずに、マストに体を縛り付けた。

この絵では、セイレーンは海では人魚だが、船によじ登ってきた時には、
男を惑わすエロティックな美女となっています。耳栓をしていなかった
オデュッセウスは狂乱して、海へ飛び込もうと身をよじっている。

ドレイパーの絵というと、
愛知県美術館「黄金伝説」展で見た
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-04-05
《金の羊毛》も美しくも怖かったなぁ。ギリシャ神話の
追手から逃げるために、弟アプシュルトスを海に投げ込ませて
時間稼ぎしようとしている王女メディアを描いています。

同じセイレーンでも、ギュスターヴ=アドルフ・モッサの
《飽食のセイレーン》は伝承通りの怪鳥として描いていますが、
翼が豪華な毛皮のマントのようにも見えます。
なんか、現代のマンガかアニメの絵ようだなぁと。
第2章で展示されていたモッサ《彼女》は、
巨乳に幼顔で、さらに萌え絵ってカンジ。
どちらもモッサ(1883-1971)の22歳(1905年)の作。

人が並んで鑑賞している中に、見たことのある絵があって、
あれ? これって‥‥ってキャプションを見ると、やっぱり、
岐阜県美術館所蔵のルドン《オルフェウスの死》でした!
黒いリトグラフが有名なルドンですが、これは夢の中のような
幻想的な色づかいで、描かれているのがオルフェウスの生首だって
知らなければ、どこが怖いのかわからないかもしれませんね。

この展覧会、岐阜県美術館の所蔵作品が結構入っていて、
いつも薄暗くてわりと狭い展示室で独り占め状態で見ている作品に、
たくさんの人が鑑賞しているのを見るのは、なんか誇らしい(?)ような
気分(すっかり岐阜県美術館は私の美術館みたいに思ってるwww)

第2章は「悪魔、地獄、怪物」

ヘンリー・フューズリ《夢魔》
この絵(のヴァージョン)は本とかで見たことがあるんですが、
作者の名前まで覚えておりませんでした。

第1章で展示されていたこの作者の
《ミズガルズの大蛇を殴ろうとするトール》は、
愛知県美術館の「ロイヤル・アカデミー」展に出てた絵ですね!
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-04-16

オーブリー・ビアズリーによる『サロメ』のための挿絵も
展示されていました。いかにも世紀末のお耽美な世界!
ハイ、私も大好きでビアズリーの画集も持ってますが。

第3章が「異界と幻視

ジョセフ・ライト《老人と死》は、
ガイコツが老人に向かって歩いてくるというパッと見ると恐ろしい絵だけど、
音声ガイドを聴くと、重い柴を運ぶのに疲れた老人が「もう死にたい」
というと、死神(ガイコツ)が現れて「何か用か」と言ったという
イソップ寓話の場面で、自分で死にたいと言った老人は
「この重い荷物を運んでほしくて」と答えたという笑い話。


岐阜県美術館所蔵のブレスダン《死の喜劇》や、

岐阜県美術館も所蔵しているけど、ここに展示されていたのは
国立西洋美術館蔵のムンク《マドンナ》とか、
(東京展では、群馬県立近代美術館所蔵のものが展示されるそう)

岐阜県美術館を代表するようなルドンの《蜘蛛》や、目玉――
『エドガー・ポーに』より《(1)眼は奇妙な気球のように無限に向かう》――とか、

マックス・クリンガー《手袋》は、岐阜県美術館も所蔵しているけど、
ここに展示されていたのは兵庫県立美術館所蔵のものでした。
(東京展では町田市立国際版画美術館のものが展示されるそう)

‥‥と、見ている絵も多かったので、人が多いこともあり、
わりと足早に進んでいきました。

第3章の最後に、チャールズ・シムズ(1873-1928)の絵が4点
展示されていました。
《ワインをたらふく飲む僕と君にこれらが何だというのだ》1895年
描かれている男はオーブリー・ビアズリーだと!!
退廃的な雰囲気の中に描かれている天使が幻想的。

《そして妖精たちは服を持って逃げた》1918-19頃 や
《小さな牧神》1905-06 に描かれる日常の中に現れる小さな妖精たち。

《クリオと子供たち》1913(1915加筆)になると、
一見穏やかで美しい絵なんですが‥‥
平和で美しい自然の中で、子どもたちが集まっています。
彼らの視線の先には、歴史を司る女神クリオが座っています。
女神が手にする巻物は血で染まっていますが、それは
1914年、第一次世界大戦によって長男を喪ったシムズが加筆したのだと。

シムズはその後徐々に精神を病んでゆき、
53歳で入水自殺したってことを知ると、
この絵がじわじわと怖く見えてきます。

第4章は「現実」

ゴヤの《戦争の惨禍》は、戦争という狂気の中での人間の蛮行を
描いていて、まさに酷い、怖い。正直見たくない残酷な絵で、
ゴヤの生前には発表されなかったそうですが、ゴヤが見た
戦争の実態、知っておかなければいけないと思います。

ここに展示されていた姫路市立美術館所蔵のゴヤの版画は、
岐阜県美術館「ゴヤの四大連作版画」展で見た中にありました。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2009-10-30

そして、男と女が、女性を押さえつけて今まさにナイフで刺そうとしている
という、怖い場面を描いた絵、タイトルも《殺人》
これを描いたのがあのセザンヌだってことに驚きます。

セザンヌは、20代後半~30代前半に、こういった暴力的でエロティックな
作品をかなり描いていたそう。

第5章が「崇高の風景」

愛知県美術館の「ロイヤル・アカデミー」展で見た
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-04-16
ターナー《ドルバダーン城》がありました。

音声ガイドで、ここに描かれたドルバダーン城は、
13世紀、兄弟での争いで勝利した弟が兄を20年以上幽閉した城で、
前景に描かれた人物は、兵士に引き立てられる兄オワインを幻影として
描いているのだろうと。

ロイヤル・アカデミー展で見た時は、荒涼とした谷に立つ廃墟の城の
風情ある風景‥‥くらいにしか見なくて
(その時は音声ガイドも借りてなかったし)
前景の人物には気が付かなかったのですが、そういう歴史を知って見ると、
絵がとてもドラマチックに見えてきます。

ギュスターヴ・モロー《ソドムの天使》が、幻想的な雰囲気で
とても素敵だなぁと見たんですが、音声ガイドを聞くと、
これは「硫黄と火」を雨のように降らせて滅ぼしたソドムの町を
見下ろす天使たちを描いているという、なかなか怖い絵です。
聖書における天使というのは、神の使いとして、ソドムを滅ぼせと
命じられれば、ジェノサイドも辞さない苛烈なものだと知って、
日本人が天使に抱く慈愛に満ちた優しい天使のイメージとちょっと違うなぁと。

第6章が「歴史」

ドラローシュ《レディ・ジェーン・グレイの処刑》をメインに、
その隣の、
フィリップ・ハモジェニーズ・コールドロン《何処へ?》1867年
16世紀風の衣装を身に着けた男女がつり橋を渡る姿。
不安そうな若い女性が、処刑の場所へ向かうようにも見えて、
これは特定の人物や事件を描いたものではないそうですが、
いろんな想像をかきたてられます。

フレデリック・グッドール《チャールズ1世の幸福だった日々》1853年頃
チャールズ1世と家族と廷臣たちが優雅に舟遊びをしています。
美しい王妃と愛らしい子どもたち。餌をもらう2羽の白鳥‥‥幸福そうな
穏やかな絵ですが、その後のチャールズ1世の運命を知ると
この完璧なまでの幸福そうな絵が―よく「怖いくらいの幸福」なんて
言いますけど―じわじわと怖く見えてきます。

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今、絵は「何が描かれているか」より「いかに描かれているか」が
重要とされていて、画家にスポットが当たっているように思いますが、
写真も映画もなかった時代には、人々は一枚の絵から、いろんなことを
読み取っていたんだろうなぁって。

絵を自分の感性だけで見るのもいいけど、いろんな背景を知って見ると、
また違った絵の面白さがわかって、深いなぁって思いますね。

この展覧会、見たことがある絵も多かったけど、また違って見えましたし、
やっぱり《レディ・ジェーン・グレイの処刑》は圧巻です!!
ロンドンのナショナル・ギャラリーまでは見に行けないので、
奇跡の機会ともいえるこの展覧会で見ることができて本当に良かったです。

兵庫県立美術館の会期は9月18日(月・祝)までで、
すごく混んでいるそうですね。私が行った8月30日(水)に来場者15万人突破、
9月9日(土)には20万人を突破したとか。

その後、東京・上野の森美術館へ10月7日(土)~12月17日(日)に巡回とのこと。

ショップで図録2,500円はもちろんですが、
クリアーファイルを2種類買いました。各600円。
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クリアーファイルは見開きでファイルすることができます。
1つ友人へのお土産で、どちらがいいか聞いたら、キルケーを
選んだので、私用にはレディ・ジェーンが残りました。
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怖い絵展: http://www.kowaie.com/
兵庫県立美術館: http://www.artm.pref.hyogo.jp/

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岐阜県現代陶芸美術館「明治有田超絶の美」展 [美術]

8月23日(水)、多治見市美濃焼ミュージアム「幻のナカヤマ」展を見た後、

岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。
「有田焼創業四〇〇年記念
 明治有田 超絶の美
 万国博覧会の時代」展が8月27日(日)まで開催されていました。
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多治見市美濃焼ミュージアムから岐阜県現代陶芸美術館がある
セラミックパークMINOへは、車なら5分もかからずに行けます。
(歩くのはかなり高低差があるのでキツそうですけど)
イベントもない平日なので、閑散としています。

受付で岐阜県美術館の後援会会員証を見せて入ります。

近年、明治の工芸の超絶技巧が注目されていますね。
ここ(岐阜県現代陶芸美術館)で「超絶技巧! 明治工芸の粋」展を
見たのは、2015年11月22日(日)だったなぁーと。
(すごく良くて、図録まで買ったのに、ブログに感想が書けておりません)
清水三年坂美術館所蔵の七宝や金工、牙彫などが展示されていました。
図録を見たら、陶磁器では薩摩焼のキラキラ絢爛豪華な作品が出てました。

明治政府は殖産興業政策により、輸出品として、
国を挙げて技巧を凝らした工芸品を作らせ、
1873(明治6)年のウィーン万国博覧会をはじめ、
世界各地で開催された博覧会へ出品します。
そんな万博で大評判となった有田の陶磁器

江戸時代の藩による締め付けから解放され、西洋技術も導入して、
意匠にも工夫を凝らし、輸出した作品が大好評ということで、
世界を驚かせてやろうって職人たちの意気込みとエネルギーが伝わってくる
キラキラ絢爛豪華、これでもかって精緻な装飾過多の作品が並んでいました。

ま、ちょっと日本人の感覚とは外れてクドいかなって気もしますが、
こういうキラキラな磁器、私は少なくてもワビサビの抹茶茶碗より好き、
っていうか、まぁよくもここまで作った、作れたもんだ!!って、
超絶技巧を凝らした華麗な磁器に、ただただ感嘆しながら見ていきました。
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中でも一番のインパクトだったのが、この展覧会のメインビジュアルとして
チラシ表面左に半分使われている(チラシ裏面右下にも)
《染付蒔絵富士山御所車文大花瓶》1873(明治6)年 有田ポーセリンパーク蔵

ホントに『大花瓶』!! 見上げる大きさです。185cmだそう。
1973年のウィーン万国博覧会に、名古屋城の金のシャチホコと
向かい合うように展示された写真がありました。

そして、チラシ表面の右側に使われている
精磁会社《色絵鳳凰花唐草文透彫大香炉》1979(明治12)年~1897(明治30)年頃 個人蔵
大きな香炉に施された細かい模様、透かし彫り!! まさに超絶技巧って感じですね。

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で、この大香炉の隣に、台座の部分がなかったのですが、
大きな香炉が並んでいて、あれ? この2つ同じだよねーって見たら、
台座がない方は、特別出品された、岐阜県現代陶芸美術館所蔵の
精磁会社《染付上絵桐鳳凰文透彫大香炉》明治時代前期
(作品名が微妙に違ってますけど)
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鑑賞カードがあったのでもらってきました。裏の説明によると、

(前略)明治12年(1879年)、精磁会社は最高の技術陣による最高水準の製品づくりをめざし、 有田の香蘭社から分離独立して設立されました。そしてフランスのリモージュから最新式の 製陶機を購入し、設備の近代化によって大量生産を図ります。しかし、結果的にその機械の 運用に失敗し、コストを度外視した精巧な技術の製品化と経営の両立が困難となり、 さらに内外の不景気に加えて、会社首脳陣を相次いで失い、解散に向かいます。 明治16年のアムステルダム万国博覧会と明治20年のスペイン万国博覧会では 金牌を受賞するなど大きな功績を残していますが、その最盛期は短く設立時から 10年間ほどにすぎませんでした。(後略)

今回の展覧会、「香蘭社」と「精磁会社」の作品がほとんどを占めていました。
このあたりが超絶技巧を凝らした明治有田の陶磁器を作っていたんですね。

そして、最後の展示室にテーブルセッティングをされて展示されていた
香蘭社《染付藤文洋食器》1910(明治43)年頃 公益法人立花家資料館蔵
(チラシ裏面右上) とても素敵!!
元柳川藩主・立花家の家紋がデザインに上手く溶け込んでます。
洋食器だけど、日本的なあっさり爽やかな雰囲気も感じました。

あ、立花家って、福岡県柳川の「御花」なんですね。
湯布院、高千穂、阿蘇などを巡ったツアーで、
柳川の御花で食事して船に乗ってお堀めぐりをしたっけ
(15年前、2002年のことです)
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このあたりに展示されていた作品は、金キラキラ細密模様からちょっと違ってきて、
私個人的に、あっこれ素敵! って思ったのが、
香蘭社《釉下彩陽刻翡翠鯉文大花瓶》1890(明治23)年~1910年代 有田ポーセリンパーク蔵
釉下彩の透明感ある立体のカワセミと、壺にレリーフのようにかぶさった葉、
壺に描かれた鯉がとてもリアルに上品に描かれていてすごいなーーって。

この「明治有田 超絶の美」展、
2016年9月5日(土)~そごう美術館で開催されたのを始めに、
佐賀県立九州陶磁文化館、兵庫陶芸美術館、
いわき市立美術館、泉屋博古館分館、
はつかいち美術ギャラリー、秋田市立千秋美術館と巡回し、
ここ、岐阜県現代陶芸美術館が最後だったそうです。

「明治有田 超絶の美」展が開催されているギャラリーⅠを出て、
所蔵品が展示されていることが多いギャラリーⅡでは、

「大地のこどもたち 2017」が開催されていました。
岐阜県内の小・中・特別支援学校等のやきもの作品展
44校の800点を上回る作品が展示されています。
(チラシに使われているのは2014年の出品作だそう)
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こどもたちのエネルギーが伝わってくるような作品が
これだけ並んでいると迫力でした。
ちょっと考えさせられてしまったのは、
学校やクラス単位で同じような作品になってるんですよね。
スニーカーを作っているところとか、お面を作っているところ、
粘土を板にして制作しているところ‥‥
制作の指導について考えてしまいました。

あまり制作について指示すると作業になって、みんな同じになっちゃうし、
自由に制作しなさいって言うと、こどもたちは何をどうしていいか
戸惑っちゃうんだろうなぁと。
誰かカッコイイものを作っていると、周囲がマネしちゃうってことも
あるかもしれませんね。
天野裕夫ばりの怪獣っぽいのを作っていた一帯が特に面白かった。

天野裕夫についての過去記事↓
JR名古屋タカシマヤ美術画廊の天野裕夫展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-09-15

美術館を出て、セラミックパークMINOのショップ内のギャラリーで
やっていた「安田ナオキ ガラス展」
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涼し気なガラスが素敵でした。私はやっぱり陶磁器よりガラスが好きみたい。
案内ハガキの写真の穴のあいたガラスより、透明感のあるお皿が
素敵で欲しいなって。でもお皿よりペンダントの方が使うかな?って、
奮発しちゃいました! 4,400円(税別)でした。
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安田ナオキさんは、土岐市にあるガラス工房
Studio Shine スタジオ シャイン」で制作に励んでいらっしゃるそう。
スタジオ シャイン: http://studio-shine.net

暑いことで有名な多治見ですが、この日は曇っていましたし、
ツクツクボウシも鳴いて、暑い中にも、少し秋の気配が感じられました。
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--オマケ--
2015年9月12日(土)~12月6日(日)に岐阜県現代陶芸美術館で開催された
「超絶技巧! 明治工芸の粋」展のチラシ
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光沢インクも使った豪華なチラシです!!

中面のイラストは、山口晃だそう!! (クリックで拡大します)
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安藤緑山の象牙彫はスゴかった!!

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岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/

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多治見市美濃焼ミュージアム「幻のナカヤマ」展 [美術]

8月23日(水)、多治見市美濃焼ミュージアムへ行きました。
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パートが休みのこの日、息子のバイトも休みで、車が使えたんですよね。
多治見のセラミックパークMINOの岐阜県現代陶芸美術館の
「明治有田 超絶の美」展が8月27日(日)までだったので、
せっかく岐阜県美術館の後援会会員証で無料で見られるのだから、
今日あたり行かなくちゃと、近くまで行った時に、そういえば、
多治見市美濃焼ミュージアム「幻のナカヤマ」展も27日までだったなって
気が付いたんですよ。前回、岐阜県現代陶芸美術館に来た時に、
(5月21日「コレクション×クロニクル」展に来てます)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-06-02
このチラシを見て、華やかな洋食器の世界、見たいって思ったんですが、
その日は時間がなくて‥‥で、
岐阜県現代陶芸美術館は6時までやってるけど。
多治見市美濃焼ミュージアムは5時までなので、まずこちらへ。
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受付で観覧券を買おうとすると、JAFの会員証で50円割引になるとのことで、
観覧料一般310円が260円になりました(310円でも安いのに)! そして
8ページのカラー写真も美しいリーフレットまでもらえました!!
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最初の展示室が「幻のナカヤマ」
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なんとこの企画展の部屋のみ写真撮影可!!!ってことで!!
独り占め状態をいいことに、バチバチ撮ってきました。

入口の正面のガラスケースに展示されていたのが、
《菊花御紋章入り コーヒー椀皿》と磁器製ワイングラス

実は私、チラシの華麗な洋食器の写真見て素敵!!って思ったんですが、
「ナカヤマ」については何も知らなかったんですよね。

《菊花御紋章入り コーヒー椀皿》は、
平成2年、各国の国賓を招いて行われる新天皇即位式に用いるコーヒー椀皿。
明治以来百年ぶりという発注を受け、転写で用いた金も百年もつようにと、
通常の11パーセントをはるかに上回る35パーセントが施されているとのこと。
美濃で初めて宮内庁御用達に指名されたナカヤマ。

 「美濃の大倉陶園」と称されるほどの評価を一代で達成した中山保夫の 中山製陶所(多治見市平井町)が生み出した高品質の製品を紹介します。
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チラシにも使われているコーヒーセットは、
創業30周年記念の《プレジデント・アニバーサリー》コーヒーセット

その隣に展示されていた《ワインカントリー レ・フロール》素敵!!
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より手ハンドル石膏型と手書き元見本
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そして、盛り上がった金の豪華さに驚いた《金腐らし 茶器揃》
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金腐食(金くさらし)とは、
腐食技法を用いた陶磁器の金彩による加飾法」で、
陶磁器の加工目的部分に、アスファルトを油で溶いたものやパラフィンを使って絵柄を描く (転写を施す場合もある)。そして劇薬のフッ化水素水を掛けると、 絵柄が描いていないところは陶器面が侵されて凹む。次にアスファルトなどを洗い落として 金絵付けをして焼成すると、浸食されて凹んだ部分の金には艶がなく、 凹んでいないところの金は艶が出て豪華な装飾ができる。」そう。しかし
フッ化水素水を用いる作業は安全性と効率性に問題があり、 毒物指定のため使用や廃棄も容易には行えないことから、今ではサンド・プラストによる 加工に替わっている。」とのこと。

素敵~!! 私、抹茶茶碗のワビサビはよくわからないけど、
こういうキラキラは大好き!

手前の2つ、同じもののように見えるけど、左側が手書き元見本とのこと。
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日本の屏風の絵をデザインした十二か月のコーヒー椀皿
尾形光琳の紅白梅図屏風の絵柄もありますね。
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手書き元見本と製品
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《プレジデントゴールド葡萄》
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《ハレドール》
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《エランドール》デザインや転写紙も展示されています。
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《ポンパドール》
ポット、シュガー、コーヒー椀皿
ケーキ皿、サンドイッチトレー
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《ペルシャンフラワー》と《黒地百花》
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石膏型が展示されていました。
昭和62年、磁器では不可能とされていた継ぎ目のないステムウエアの開発に成功したと。
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優美な形ですね。
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鶴田一郎 資生堂プレゼン用《手描き女性図 コーヒー椀皿》
皿の形がモダンで洒落てます!
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レースのようになった皿が面白い。手間かかってるんだろうなぁー
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企画展のタイトルが『幻の』ってついているのは、
ナカヤマは、安価な海外製品の流入による経営難と中山自身高齢となったこともあり、
2003(平成15)年に製陶会社を解散したからだそう。
2015(平成27)年には販売会社(株)ナカヤマも解散するが、廃業を知った
陶磁器商社の社長 松田金之助がブランド再生を決意し、
(株)ナカヤマ販売を設立したとのこと。
中山保夫氏は、今年2017(平成29)年元旦に逝去されたそう。95歳。

展示には、一代で誇るべきブランドを築いた中山保夫を支えた
技術者の紹介もありました。開発費を惜しまなかった中山保夫には、
優秀な職人たちとの幸福な出会いがあったと。
寺野勝美 上絵付一級技能士
大堀高祥 金仕上げ技術者
大坪高明 アートハンドペインター
かつて中山を支えた技術者は、現在、(株)ナカヤマ販売で
ブランド再生に取り組んでいるとのことです。

いやー、この展示、見に行けてよかった!!
多治見にこんなすごい高級洋食器メーカーがあったなんて!!

(株)ナカヤマ販売のウェブサイト: http://nakayama-h.com/
オンラインショップの華麗なコーヒー椀皿などは、
見ているだけで素敵です。‥‥私にはちょっと買えないけど。
(もちろん値段もあるけど、私はすぐ壊しそうで)


多治見市美濃焼ミュージアムでは、
常設の美濃焼の歴史を展示した部屋や、

小企画展「受贈記念 日根野作三茶碗」展の部屋
皿の絵とか面白いなって見たら、日根野作三さん、陶磁器デザイナーとして
活躍された方なんですってね。(スミマセンお名前も知りませんでした)
並んでいた、素朴とも見える茶碗は私にはよくわかりませんが‥‥。

加藤孝造コレクションによる荒川豊蔵展示室もありました。
荒川豊蔵の志野茶碗とかは、岐阜県美術館とかでも見て、
すごいものなんだろうなぁーとは思いますが‥‥
展示されていた絵や書が面白かった。
立派なリーフレットがあってトクした気分。
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そして、多治見市美濃焼ミュージアムでは、人間国宝など美濃を代表する
作家の茶碗でお抹茶がいただけるんです!! 一服500円。
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今月のお茶碗9つのうち、私が選んだのは
人間国宝・加藤卓男のラスター彩茶碗
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やっぱ私は、渋いお茶碗より、こういうちょっとキラキラ茶碗が好きだなぁ。


ここに来るのは2回目。前回来た時のことはこちら↓
多治見市美濃焼ミュージアム「中田英寿、現代陶芸と出会う。」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-03-22


多治見市美濃焼ミュージアム:
http://www.tajimi-bunka.or.jp/minoyaki_museum/
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岐阜県美術館「日本画の逆襲」展 [美術]

8月13日(日)、岐阜県美術館へ行ってきました。
「日本画の逆襲
 かわるもの、かわらないもの、
 うけつがれるもの、あらたまるもの」という企画展をやっています。
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私は岐阜県美術館の後援会員なので、全ての企画展を1回ずつ
無料で見られるので、この展覧会ももちろん見に行くつもりでしたが、
正直、うーーん‥‥なんかジミな企画展、って印象だったんですよ。
知っている日本画家は神戸智行さんくらいだし‥‥
チラシ裏面に載っている絵も、ちょっと私の好みと違いましたしね。
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まぁ、そんなことと、この夏の時期は息子がバイトで車を使うので、
なかなか行けなかったんですよね。
(岐阜県美術館は公共交通機関ではちょっと不便)
会期が8月27日(日)までと短めなので、さすがにそろそろ行かなくてはと。

この日は息子をバイト先まで送迎することで車を確保しました。

暑い日差しの中、岐阜県美術館に着くと、庭の木に吊るされた風鈴が
涼しげな音を立てています。
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「アーティスト・イン・ミュージアム2017」で、
岐阜県美術館の実習棟で作品を制作・展示されている
渡辺泰幸さんの作品だそう。

夏空の下の美術館の庭
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本館へ行くと、ちょうどオルガン定期演奏会が始まるところでしたが、
まずは「日本画の逆襲」展へ。
後援会会員証を提示して展示室へ入ると

所蔵品展で日本画が展示されていることが多いガラスケースの中に、
最初に展示されていたのが

坂本一樹(さかもと いっき)1966-
幾何学的とも見えるけど、形の輪郭がぼかされて重なっていたり、
平面的に見えながら、それぞれの色面が何度も塗り重ねられて、
複雑に絡まり合い、見ていると画面が動き出すようにも感じられました。
作品のタイトルは「宙(SORA)」とつけられているのが多いです。
生命のとらえがたい本質を表現しているのだとか。

ただ私、チラシ裏面に使われている《宙―IN BLUE》は、うーーん、って
カンジ。チケットや(私は後援会会員証で入場しているので
チケットもらってないんですが)岐阜県美術館の「日本画の逆襲」展
ウェブサイトにイメージとして使われている《宙―I AM》が好き!
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/page5289.php

そしてとにかく大きなパネルに圧倒されるのが
新恵美佐子(しんえ みさこ)1963-
海の中のようなブルーの大画面に、クラゲのような? 柔らかな形が
漂っている絵は、見てるとなんか癒されます。

《揺籃》または《海の揺籃》―揺籃(ようらん)とは「ゆりかご」のこと―と
題された絵は「生命の源としての海のイメージだろう(中略)ほの暗い中に、 光が鮮やかな痕跡を残しながら現れては消えるようなイメージは、原初の海を思わせる
(解説より)
大画面に圧倒されたし、良かったけど、これが日本画?って。
材質が「キャンヴァス、墨、顔料、アクリル」ってことだし。

陶器が展示されていることが多い展示室1-Dのガラスケースに展示されていたのが、
岡村智晴(おかむら ともはる)1984-
《木漏れ日》銀箔やアルミ箔も使った装飾的でデザイン的な画面は美しいし、
私の好みではあるけれど‥‥「日本画の逆襲」って過激なタイトルからしたら、
わりとありきたり(ってのは言い過ぎかな?)って気も。

月の白い部分を本美濃市の質感を活かして表し、影の部分は裏彩色で表現して、 満ち欠ける月を描いた『流転』シリーズ」って解説にあったけど、
展示されていた《流転》みんな満月では??

新しい(ってリニューアルして何年も経ってるけど)展示室2を区切って、
「日本画の逆襲」展の出品作家の作品が1点ずつ展示されていました。

少し戻って展示室3へ進むと、
加藤良造(かとう りょうぞう)1964-
《山水境》偏執狂的にも描かれた、これは山水画?
パネル3枚組が3つつながって、すごい迫力です。
ちょっと日本人の感性とは違うような‥‥
近年のテーマ「山水境」は、台北の故宮博物院で北宋山水画を見た折に、多視点構造の中に 精神表現を加味した風景画の可能性を見出したことから生まれた」(解説より)
あぁ、もともと山水画は、中国の風景を描いたもので、
様式化され再構成された景色を描いたものも多いんですよね。
見ていると、精緻に描かれた山々や木々がうごめいて、
なんか生命体のようにも見えてきちゃいました。
山水画だけど、点景の人物は描かれていないんですね。

チラシ表面に使われている
神戸智行(かんべ ともゆき)1975-
私は、2009年のクリスマスの日に行った
岐阜県美術館「Artのメリーゴーランド」展:
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-01-10
で、神戸智行さんの作品を見て、川辺の風景や小さな生き物たちが
様式・装飾的に精緻に描かれているのを見て、
すごくいいなって思ったんです。
夏の木曽川を描いた《いつもの時間》(岐阜県美術館所蔵)は良かった!!
でも今回の展示を見て、円形の台とか、積み上げた立方体とか、
そんな展示方法の工夫より、もっと絵をちゃんと見たい‥‥
みたいに思っちゃったんですけど。
パネル28枚組の《ハナカスミ》は、今までにも所蔵品展で見てて、
この大きさの空間は迫力だなぁとは思うんですけど‥‥。

林真(はやし しん)1972-
タコがカニを捕まえている《業(ごう)》
2013年の日展で特選の作品だそうですね。なんとも迫力の絵です。
白鳥の形をしたボートが、無機物でありながら『飛べない鳥』の存在としての悲哀を漂わせ、また老朽化して忘れられる『モノ』の無常も感じさせ、見る者の心をざわつかせる。」と解説されていた《スワン》は、
うーーん、私はこのピンク色が好きになれないけど、
確かに、なんか心がざわつく絵であります。

服部しほり(はっとり しほり)1988-
なんかおどろおどろしい浮世絵のような感じだなぁ‥‥と。
近づいて見ると、かなり大きな画面に描かれた勢いのある墨の線が
なんとも流麗で、すごい技術のある人だなぁと。
‥‥まぁ私の好みとは違うんですが。
解説にあった「そのユニークな世界観は近世の伊藤若冲や曽我蕭白、 さらに室町水墨画の雪村のような『奇想』の画家に連なるものである。
というのに、すごく納得。私は河鍋暁斎あたりとも似ているなって
思いましたが、近年こういう『奇想』の画家が人気がありますよね。
どうも私は感覚が古いのか、そういう『奇想』の画家より、
応挙とか琳派の穏やかで美しい絵が好きなんですが。
でも最後に展示されていた、眼鏡をかけて書類を読む《寒山拾得図》には
思わずニヤリとしてしまいました。

保守的(と思われている)な公立美術館で、
「いま活躍中の日本画家」の「現代の斬新な日本画」を紹介するという、
なかなかチャレンジ的な企画展だとは思いましたが、
(それぞれの作家の解説文もすごくわかりやすいし)
やっぱり私の好みとはちょっと違っておりまして‥‥

企画展の展示室を出て、その隣の展示室が
「前林明次
 場所をつくる旅」
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入口前のモニタには、岐阜県美術館が所蔵する
山本芳翠《琉球漁夫釣之図》が展示されるところなどが映されています。
この絵は、山本芳翠が1887-88(明治20-21)年に伊藤博文首相の沖縄視察に
随行したときに描いたとされる絵だそう。

「この絵が描かれた場所を訪れ、音を録り、その絵に重ねてみよう」との
ことで、《琉球漁夫釣之図》が飾られた展示室に海の音が響いています。
あぁ、なんかいいですね。今までも見ている絵なんだけど、
海の波が臨場感をもって‥‥なんか波が揺らいでいるようにも見えてきました。
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この絵が飾られた展示室の奥に、もうひとつ展示室があり、そこでは
沖縄の風景が映されていました。この絵が描かれたのは糸満ではないかと
いうことで、糸満の海岸や周辺の風景がゆっくりと映されていました。
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(この展示、撮影可だけど山本芳翠の絵はダメとのこと)
部屋の中央のソファで眠りそうになりました(^^;)

入口近くのメトロノームの音が6台のスピーカーから
流れてくる作品は、よく分かりませんでしたが‥‥

この企画展は、「IAMAS(情報科学芸術大学院大学)」と岐阜県美術館の
連携企画協力事業「IAMAS ARTIST FILE」の第5回目とのこと。
私は第3回目の「BEACON 2015 LOOK UP!」を見てます。
その展示となんか似た印象を持ちましたが、違う作家さんなんですね。
岐阜県美術館 所蔵品展・BEACON 2015・アートまるケット:
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-10-06

次は所蔵品展へ。
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おぉ!! いきなりのルドン!!
「ゴーギャンとナビ派」というテーマで、
いつもは暗い展示室1-C(私はルドン部屋って呼んでますが)に展示されている
(常設展示されているわけではない)
ルドンが画家たちの肖像を描いたリトグラフ
《エドゥアール・ヴュイヤール》
《ピエール・ボナール》
《ポール・セリュジエ》
《モーリス・ドニ》が、最初に展示されていました。
ついで(?)に《オリヴィエ・サンセールの屏風》まで置いてありました。

展示室中央のガラスケースにあった
エミール・ドゥゾネ(1854-1938) って画家、私知りませんでしたが、
(ネットで検索してもほとんど出てきませんね)
《民族衣装を着たポンタヴェンのブルターニュ娘》可愛い!!

ゴーギャンは版画がほとんどでしたが
《洗濯女たち》の可愛いヤギ、
今年はじめの愛知県美術館「ゴッホとゴーギャン」展で見た
《アルルの洗濯女》のヤギと同じですね!
(ゴッホとゴーギャン展、2回も見たし、講演会も聞いたのに、
 ブログに感想が書けておりませんー)

「ゴッホとゴーギャン」展に貸し出されていた
エミール・ベルナール《ポンタヴェンの市場》も展示されておりました。

モーリス・ドニ《なでしこを持つ若い女》1896年 と、
川崎小虎《うどんげの花を植える女》1912年 が並んでいたのが、
お互いの絵が響き合っているようで、いいなぁって思いました。。
どちらも何度も見た絵で、実は私、川崎小虎の絵って今まで
あまりいいと思ってなかったんですけど、ちょっと見直したっていうか。

日本の画家では他に北蓮蔵《藁打》1931年 が出てましたが、
ナビ派とどういう繋がりがあるのか、解説とかあるといいと思いました。

ゴーギャンの版画は、「自刷り」って表記されていて、
貴重なものなんだろうなぁとは思ったけど、
刷りの技術が上手くない(?) 絵がツブれちゃってるみたいなんですけど。

次の展示室が「開館35周年 熊谷守一襖絵展」
洋画家 熊谷守一の知られざる襖絵の世界を、没後40年を機に修復を終え公開します。
ってことだけど、もう、思わず笑っちゃうくらいにいい!!
獅子や蝦蟇(がま)のゆるゆるさ!! 可愛いー
ほとんど1946-47年頃に描かれたものでした。

ルドン部屋(展示室1-C)では、「ルドン ヲ カイボウスル」
岐阜県美術館で行われているルドン研究の最前線の一部を紹介します。」と、
中央に額と額から外された絵が展示してあり、キャンバスの布が木枠に
釘で張られているのを見て、なんか親近感感じちゃいました。

花の絵が精細に拡大されて大きなパネルになっていたのも興味深く見ました。

展示室2の半分では、
「開館35周年記念 岐阜県美術館と田口コレクション展」
(公財)田口福寿会寄贈による「田口コレクション」を、岐阜県美術館の歩みとともに紹介します。
とのこと。現代美術の作品も多いんですよね。
荒川修作の作品が壁の一面に並んでいました。
《最後の次に》1967-71年 ってシルクスクリーンの作品は、
レオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》の輪郭線ですね。
図形の意味とかわかるともっと面白いのかなぁ?

藤田嗣治の
《夢》もいいけど、《猫》の可愛らしさにはいつも微笑んでしまいます。

庭園にあるルノワールのブロンズ彫刻《勝利のヴィーナス》や、
マイヨール《地中海》も田口福寿会の寄贈なんですね。すごい!!

所蔵品展の部屋を出て、県民ギャラリーも覗いてから、
アーティスト・イン・ミュージアム AiM 2017 が行われている
実習棟へ。
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こちらの木々にも白い陶の風鈴が涼し気な音を奏でています。
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実習棟の床には、陶でできた作品が置かれ、バチでたたいて音を出すことができます。
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あっ!! これ、
岐阜県現代陶芸美術館「世界とつながる本当の方法」展:
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-03-20
で見た、《土の音》だ!! あの展覧会、おケチな私が図録を買ってしまうほど
良くて、中でも《土の音》は良かったんですが、
作家さんの名前まで記憶しておりませんでした。

渡辺 泰幸(WATANABE Yasuyuki)1969年 美濃加茂市生まれ

こちらにいらっしゃって、音を出してくださいました。
もう終わってしまいましたが、パフォーマンス(公開演奏)や、
トークイベントなどもあるそうです。
詳しくは岐阜県美術館のウェブサイト
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/page5396.php

8月11日に行われた土の音パフォーマンス映像がありました。
永田砂知子さんの演奏と正村暢崇さんのダンス、素敵!!


大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ等でも
作品を発表していらっしゃるんですね。
(チラシ表面の写真は、
 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003 だそう)

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岐阜県現代陶芸美術館の展示では丸い形のものばかりでしたが、
ここでは平べったいもの、筒状になったもの、奥にはカマボコのような形のもの、
そして白い器のようなものも置かれていました。
この白い器が思わぬ澄んだ美しい音が出て驚きました。
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そして白い陶の鈴がたくさん吊り下げられていて、
触って音を出すこともできました。可愛らしい鈴の音が響き合います。

すっかり気に入って、閉館も迫った本館のショップへ駆け込み、
土鈴を2つ買いました。1つ324円(税込)
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実はこの展示を見るまでは、ショップの店頭にあるのは見たんですが、
こんなに可愛い音がするとは思ってなかったので)

企画展以外にもいろいろ楽しめた岐阜県美術館でした。

岐阜県美術館: http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
渡辺泰幸ホームページ: https://tutinooto.jimdo.com/

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北アルプス国際芸術祭(3)東山エリア [美術]

7月23日(日)、信濃大町周辺で開催されている
北アルプス国際芸術祭を見に行きました。

大町の市街地エリアをまず見て回ったことはこちらの記事に

北アルプス国際芸術祭(1) はじまりの庭、たゆたゆの家他:
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-07-30

北アルプス国際芸術祭(2)セルフ屋敷2、だいいち黒部ダム他:
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-08-03

この日、信濃大町では「若一王子祭り」が行われていて、
可愛い子どもたちの流鏑馬を見ることができて良かったですが‥‥
時刻も2時を回っていたので、
今日中に全ての作品を見られないことは分かっていましたが、
テレビで見て、わー素敵って思った作品だけは見たいと思い、
駅前(お祭りの影響でバス停が少し変更になっていましたが)から
出発する「東山タクシー(ワンボックスタイプの乗り合いタクシー)の
北まわりに乗りました。( 1回500円、1日券が1,500円だったので、
2ヶ所は降りるだろうから‥‥って1日券買ったんですけど、
もうそんなに便数なかったし、500円ずつ払った方がトクだった。
ま、後から思えば‥‥ですけど。その時は時刻表すらあまり見てなくて(^^;)

東山タクシーの北まわりは、信濃大町駅を発車して、山の中の細い道を上り、
最初に霊松寺に停まりますが、もうあまり時間がないことにやっと気が付いて、
ここはパスして、次の鷹狩山のバス停で降りました。

看板の後ろの階段を上ってくたさいねって言われて行くと
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え?!! この階段を上るの?!!!!
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運動不足の還暦の身にはツラいwww
アートに引かれて山登りwww

かなり階段を上った途中の横道を進んだ山の中にあったのが
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作品【32】リー・クーチェ《風のはじまり》

木の枝が渦巻き状に組まれています。
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周囲の自然と一体化しているような作品ですね。
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スタンプは自分で押して
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足元に気を付けて降りると、
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かなり大きな作品です。
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自然の木の枝を組んで作られています。
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全て手作業で組んだそう。
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ぐるりとトンネル状になった作品の中に入ることができます。
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前からあった木やシダなどが作品の一部になっているのもいい感じ。
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自然により親しむことができたような作品でした。
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これも作品? 近くの森の中に、木の枝が渦巻き状に置かれていました。
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階段に戻り、少し上ると、簡素な門があり、
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塀の中の道を通っていくと、
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作品【30】目《信濃大町実景舎》

受付でスタンプを押してもらい、靴を袋に入れて入ると
わーー!! すっごくイイ感じ!!!
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この白くてゆるやかな曲線(雪洞とか繭の中のような)の空間、
なんか癒されるー。ぼーっと座っていたいような。
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何より、窓からの眺めが素晴らしい!!
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晴れていれば北アルプスの雄大な山々が見えてもっとすごいんでしょうが、
眼下に広がる信濃大町の風景だけでも充分満足しました。

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ところどころに見えている梁や柱が、元の古民家をしのばせます。
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山側の窓は、森の風景がトリミングされた感じで、
緑の木々が一層鮮やかに見えます。
(反射光の中に私の影が映ってますね)
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穴に気が付いて入ってみると、上り坂になっていて、
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なんだか三次元的迷路のような洞窟に入ったみたい。
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非日常に迷い込んだようで楽しかった。
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出口側から見た建物。
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その近くにあった建物の2階に展示されていたのが
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作品【31】布施知子《無限折りによる枯山水 鷹狩》

撮影禁止でした。
信濃大町在住の折り紙作家・布施知子が、大きな白い紙の折り紙で
円錐形の山や、川の流れを構成していて、幾何学的で複雑な
折り目に感心しました。

ついでなので、先ほどの石段を一番上まで上ると、

「金毘羅神社」がありました。御神馬のお堂もあります。
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印象的な建物「大展望台」無料で入れるようです。
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「大町市 鷹狩山展望公園」からの眺め
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「恋人の聖地」だそうです。
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「エコーハウス たかがり」営業時間11:00~14:00 木曜日定休
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この眺望の素晴らしさ!! この芸術祭がなければ知らなかったですが、
いいところですね。

上った階段は降りなければなりませんー。でも、アート目当て(?)で、
子ども連れの家族とかも頑張って上っていましたよ。
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さて、東山タクシー乗り場で時刻表を見てショック!!
この後は、無料で乗れる「八坂地区振興バス」と最終9便しかなくて、
その差8分‥‥作品は見られるだろうか?

振興バスの運転手さんに聞くと、
《集落のための楕円》がある「押の田」バス停から
鑑賞ポイントまで少し下りなくてはならないので、帰りがつらいけど頑張ってと。

作品【34】フェリーチェ・ヴァリーニ《集落のための楕円》
「押の田」バス停で降りて、集落へと続く道を下ると
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受付のテントで、スタンプを押してもらい進みます。
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ここは3世帯しか住んでいない小さな集落だそう。
建物のあちこちに鮮やかな黄色いラインが描かれています。
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鑑賞ポイントは人が集まっていたのですぐわかりました。
この地点から見ると
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バラバラのラインがつながって、楕円の図形が現れます。
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時間がないので、駆け足で写真撮って、息せき切って、
バス停までの上り坂を急ぎ、最終便に間に合いました。

東山タクシー最終便ということで、作品を見ていない人のために、
集落が見えるところで少し停めてくれました。
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東山タクシー「八坂支所」バス停の下に
作品【33】ニコライ・ポリスキー《バンブーウェーブ》があるんですが
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もう降りてみることはできません。

信濃大町駅へ着くと、ほぼ5時で、市街地エリアの作品の鑑賞時間も
終わるので、まぁ‥‥アテもなかったので帰ることにしました。

帰りの列車の車窓から‥‥田んぼと山の風景、いいなぁ。
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北アルプス国際芸術祭: http://shinano-omachi.jp/
もう一度行きたかったけど、7月30日(日)で終わってしまいました(ToT)

結局、38作品のうち、見られたのは12作品。
(38作品のうち、4作品は1日のみのイベント)
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もう少し事前に計画を立てていれば、もっと要領よく回れたかなぁとも
思うのですが、まぁ、思わぬお祭りも見られたし、
トラベルは、ちょっとしたトラブルがあってこそ面白いですしね。

近年はこういう芸術祭、瀬戸内とか、越後妻有、そして横浜とか、
あちこちで開かれているそうですが、
私はあいちトリエンナーレ以外は行ったことがありません。

特にこういう地方で行われる芸術祭は、旅行とアートが楽しめていいですね。

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北アルプス国際芸術祭(2)セルフ屋敷2、だいいち黒部ダム他 [美術]

7月23日(日)、信濃大町周辺で開催されている
北アルプス国際芸術祭を見に行きました。

大町の市街地エリアの途中までアップましたが、
その続きを。

駅からちょっと離れた商店街の空き店舗にあったのが
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作品【10】コタケマン《セルフ屋敷2》
入口を入ると‥‥うわー、なんかおどろおどろしい雰囲気
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空き店舗の部屋、廊下、台所など、家のすべての空間を
「命の誕生」をテーマに加工・創作した作品とのこと。

うーーん、インパクトはありますが‥‥
なんかちょっと生理的嫌悪感(?)も‥‥
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トイレも「ミ゛ミ゛」って作品だそう。
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「イケ」って作品。
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あいちトリエンナーレがダメだった友人が見たら
「現代美術なんてゴミじゃん」って言うかなぁー。

「ハハ」って作品。命の誕生かー。
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60年代アングラって雰囲気?

2階にも作品がありますが、梯子が危ないので気を付けてと言われました。
卵の殻が散乱しています。
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木材が組んである下を通っていくと、
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「ウミ」って題された、蚊帳が吊ってある部屋に出ます。
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こちらは1階の「マル」って部屋。
祭壇(?)っぽいところには卵の殻もたくさんありました。
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「グングン」の部屋。おーー!! なんかわからないけど迫力です。
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原色の絵に圧倒されていたら‥‥
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扉が開いて人が出てきたのにはちょっと驚きました。
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扉の奥が「カミサマ」って部屋。
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いろんなモノがあふれかえって、猥雑な雰囲気が迫力。

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「セルフみくじ」なんてのがあったので、100円入れて引いてみました。
「努力し、考え続けよう」だそうです。

商店街を駅へ戻る途中にあったのが、
作品【9】栗林 隆《だいいち黒部ダム》
商店街の空き店舗の中に巨大な壁ができています。
約1/40スケールに再現した黒部ダムだそう。
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壁のむこうがわへは、ぐるりと家々を回らなくては行けないとのことで

風格のある蔵などを回って
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こちらが入口
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2階へ上がると、山とダム湖がつくられています。
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ダム湖の水は足湯にもなっているので、当然浸かってきました。
でも‥‥この作品、壮大だし、信濃大町ならではの作品だと思うけど、
空き店舗の中に作っているので、鑑賞するには狭くて低いところを
這うようにして通ったりしなくてはならず、
足湯もなんだか窮屈な場所でゆったりできなかったなぁ‥‥
(お湯はかなり熱かったです)
ダムの全体の姿もイマイチよくつかめなかった。
(写真も水に天井が映りこんで上手く写ってないです)
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もっと広々した会場で作ったら迫力だったのではないかなぁ?
時々ダム湖に霧が流れてくるのが美しかった。

通りへ出ると、今日は信濃大町の「若一王子祭り」ってことで
あいにくの小雨の中でしたが、舞台(山車)が曳かれていました。
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商店街には、子どもがのった馬があちこちに(なんと10騎あるそうです!)
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こちらのレトロな洋服店、「お祭り年番で留守にします」って貼紙が。
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駅前へ向かう途中の空き店舗にあったのが
作品【4】ニキータ・アレクセーエフ《ちかく・とおく・ちかく》
「ちかい」「とおい」って書かれたドローイングが並んでいます。
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奥のモニターでは、作者がドローイングを街のあちこちに貼っていく様子が
映されています。

商店街を歩くと、ニキータ・アレクセーエフのドローイングが
貼られているのに気が付きます。
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若一王子祭りの行列が商店街を駅方向へ次々に通ります。
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馬に乗った子ども、きれいに化粧して可愛い。
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信濃大町の駅前で、馬に乗った子どもは、的に向かって矢を射る
流鏑馬を行います。(っても、止まっている馬の上から、
ほんの近い的に向かって射るんですが)
「鎌倉の鶴岡八幡宮、京都の加茂神社と並ぶ日本3大流鏑馬の1つで、
全国でも珍しい子ども(ボボ)が射手を務める」お祭りだそう。
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駅前での奉射を終え、この後町内での奉射、そして若一王子神社へ
向かうとのこと。
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お祭りを見ていたら、北アルプス国際芸術祭、市街地エリアにある作品のうち、
【3】と【5】を見落としていたことに気が付きましたが、東山エリアの作品も
見たかったので、駅前から出るところだった東山タクシーに乗りました。

北アルプス国際芸術祭のレポート、続きますー。

北アルプス国際芸術祭: http://shinano-omachi.jp/
もう一度行きたかったけど、7月30日(日)で終わってしまいました(ToT)