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あいちトリエンナーレ2019(3) 愛知芸術文化センター8階 [美術]

あいちトリエンナーレ2019 のレポート、しつこく続けます。

8月4日(日)に、愛知県芸術文化センター10階を見てから
8階へ行きました。

この日は途中までで閉館時間になったので、その後、
18日(日)に続き(っても8階は入口が一つだけなんですね)を見に行き、
27日(火)にも見て回ってます。
さらに9月11日(水)に、大阪の友人と一緒に見て回りました。

以下、ネタバレがありますので、これから見に行かれる方はご注意ください。

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10階から8階へ、エスカレーターで降りると、

【A40B】アート・プレイグラウンド あそぶ PLAY
の部屋があります。

建築家の遠藤幹子さんと、アーティストの日比野克彦さんと共に、ダンボールの造形を研究してきた愛知県内の小学生「ダンボール研究会(通称ダン研)」のメンバーが中心となって、使い方の決まっていない遊具などをつくっています。来場者のアイデアで変形・拡張されていく、自己責任で自由に遊ぶ公園です。

見学はこちらの通路からできます。
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段ボールでいろいろ作られていて、楽しそうです。
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吹き抜けの回廊にあるのが
【A60b】高山明 (Port B)
『パブリックスピーチ・プロジェクト』


岡倉天心『東洋の理想』、孫文『大アジア主義』、柳宗悦『朝鮮の友に贈る書』の
朗読が聴けるようになっています。
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これらの文章は、
アジアの友情と連帯を志し、現代人の情にも訴える名文だが、他者を同化する危険を孕むものでもある
『アジアはひとつ』という理想を掲げつつ、日本のアジア侵略を正当化もしくは正当化に利用された 戦前のアジア主義の言葉」を考えます。

‥‥私は時間がなくてほとんど聞いてませんが。

吹き抜けを見下ろす
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8階の愛知県美術館ギャラリーの展示室に入ると、まず

【A19】今村洋平 「tsurugi」「peak」
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シルクスクリーンを繰り返し刷り重ねて彫刻的な作品を制作する今村洋平さん。
私、この方の作品、見たことがあるはずなんですが‥‥どの展覧会だったのか?
シルクスクリーンをやったことがある私としては、これらの作品がどれほどの
手間をかけて作られているのか、すごくわかります。
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その制作の様子を記録した映像や道具類も展示されていました。
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【A20】袁廣鳴(ユェン・グァンミン)《日常演習》
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巨大なスクリーンに映し出される真昼の大都会、だけど、その街には
人が一人もいないんです! 停車した車が少し見えるけど、動いていない!
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最初に見た時、これは現実の世界?? CG?? って衝撃でした。
台湾では1978年より毎年春先に日中の30分間人々が屋内へ避難する
「萬安演習」という防空演習が行われているんですってね!

隣の部屋の《トゥモローランド》も衝撃だった
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遊園地が突然爆破され、元に戻るのがエンドレスで上映されています。

《日常演習》のサイレンと、《トゥモローランド》の爆破音が会場に響きます。


【A18c】ジェームズ・ブライドル《継ぎ目のない移行》
《ドローンの影》の作家の映像作品。
なんかRPGの背景のような映像って見たら、やっぱり、これは、
3Dアニメーションによって描かれた建物なんだそうですね。
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英国の入国審査、収容、国外退去の3つの管轄区域について、計画書や衛星写真などを手に入れ、中に足を踏み入れた人へのインタビューを通じて再現した
ものなんだそう。「この建物を通過する人々は強制的に国外へ移送されます。送還のために使用している拘置施設、法廷、飛行機を撮影することは違法です。


【A21】パク・チャンキョン《チャイルド・ソルジャー》

「表現の不自由展・その後」の中止に伴い、作家から展示一時中止の
申し出があり、8月6日(火)から展示室が閉鎖されています。

私が最初、4日(日)に行った時には見ることができました。
ライトボックスに入った9点のデジタル写真と
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それらを含む静止画にサウンドをつけたスライドショーで構成した映像インスタレーション

作家の母がかつて北朝鮮の少年兵を目撃したエピソードの中の『政府からの伝達やニュースで見聞きしていた怖い兵士像とは異なり、山の中で遊ぶ銃を持ったただの子供だった』という言葉から着想を得」たという作品。
‥‥この少年兵のケガの原因は何?? 終盤に流れる歌謡曲が明るいだけになんか悲しい。

昔見た(2000年公開・日本では2001年公開)
韓国映画「JSA」を思い出したりしました。


【A22】CIR(調査報道センター)
「表現の不自由展・その後」の中止に伴い、辞退の申し入れがあり、
展示中止となっています。

8月4日(日)に行った時には見ることができました。
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1977年に設立された米国の非営利報道機関」で、
取材結果をアニメ、演劇、ヒップホップ、アプリなど、多様な表現を用いて展開

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牛肉の問題や、難民の子どもが親と引き離されて収容施設に入れられている問題などが
わかりやすく映像になっていました。

4日(日)に行った時は、ここで閉館時間になりました。


この展示室のさらに奥が、問題となった
【A23】表現の不自由展・その後

様々な脅迫を受けて、開幕から3日間で展示中止となったことは
こちらの記事に: https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-08-28
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【A24】スチュアート・リングホルト《原子力の時計》
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大きな時計ですが、示されているのは現在の時刻ではありません。
この時計は「一日が18時間に圧縮された世界を表す大きな時計の作品」なんだそう。
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下に落ちている玉は、地球とか?
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10億年後には一日が34時間になるほどにまで地球の自転速度が低下していると予測されています
その頃には地球はどうなっている? 人類は存在している?


【A25】ワリード・ベシュティ
《FedEx》
《トラベル・ピクチャーズ》


FedExと書かれた段ボール箱の上にひび割れたガラス箱が乗っています。
世界的な運送会社FedEx社の段ボールでガラス箱を発送した結果で、
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壁の写真は、写真フィルムを空港の手荷物検査に通し、X線に感光させることで
傷みや変色が生じたものをそのまま現像・プリントしたものなんだそう。


【A26】パンクロック・スゥラップ《進化の衰退》

通路の壁に展示された巨大な木版画(写真4つつないでます)
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作家は、マレーシアの都市化されていない地域を活動拠点としたアーティストグループで、
木版画という技法は、電気・通信・流通といったインフラが安定していない社会においても、
手軽に素早く大量にいつでもどこでも情報が伝達できるということから、
木版画を用いて地域コミュニティやボルネオ島の先住民族が直面する問題を描いている
ということでした。

人の代わりに昆虫たちで社会の問題などを描いています。
細かく見ていくと面白いんでしょうね。

YouTubeや、ツイッターのマークも見えたり
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演説して兵隊を集めている?
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【A27】ハビエル・テジェス《歩行者》

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展示一時中止となっていますが、
私が行った8月18日(日)は、見られた最後の日だったはずなんですよね。
でも全く印象に残ってない‥‥多分、映像作品かーって、
通り過ぎちゃったみたいです。


【A28】イム・ミヌク《ニュースの終焉》

「表現の不自由展・その後」の中止に抗議して、
8月6日(火)から展示室が閉鎖されています。

8月4日(日)に行った時、時間がなくて、展示室入口に
カラフルなチマチョゴリが並んでいるのが見えたんですが、
展示室の閉鎖は残念です。

入口に提示されていたステートメント
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【A29】澤田華《Gesture of Rally #1805》

写真に写り込んでしまっている正体不明の何かを、様々な角度から検証し、その結果を提示
した作品。
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現代的なオフィスを写した写真に写り込んだこれは何?
っても、科学的に捜査しようってことではなくて、
なーんか、カエルみたいに見えるーみたいなノリ(?)だったりして
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【A30】タニア・ブルゲラ

展示室に入る前にみなさんの手にスタンプが押されます。この5桁の数字は、2019年に国外へ無事に脱出した難民の数と、国外脱出が果たせずに亡くなった難民の数の合計を表しています。
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そうして入った展示室の中にさらに部屋があり、その部屋は
メンソールが充満されていて、目元に刺激を感じます。

手に押されたスタンプの数字は、展示が始まった日からも
増え続けていました。

この作品、8月20日(火)からは展示一時中止となり、
展示室は閉鎖されています。
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【A31】ミリアム・カーン
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現代アートでは、こういった水彩画や油彩画の展示は
かえって珍しいかも。でもなんかとても美しい絵だなって見ました。
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彼女の絵画にたたえられている美しさは、単に美しいものを美しく描いた、 ということでは説明がつきません。幼い頃に見た原水爆実験のキノコ雲や、 それらの兵器開発を主導したオッペンハイマー博士が、自身と同じユダヤ人である事実
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原爆をめぐる「美」と「倫理」の葛藤を主題にした水彩シリーズ
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戦災で街が焼ける炎を美しいと見ていたって人の回想を聞いたことがありますね。

《笑わなければ》
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《美しいブルー》
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タイトルどおり、ブルーが美しい絵だけど、
「多くの難民が地中海を渡ってヨーロッパを目指している背景と関係があります。」
うーん、深い‥‥


【A32】藤原葵《Conflagration》

通路の壁に展示された大きな絵。
強烈な色彩と、メタリックなマテリアルもインパクトあります。
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1994年生まれの若い作家さんで、
アニメのエフェクトを引用した多様な『爆発』」をモチーフに
制作されているそう。
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【A33】キャンディス・ブレイツ《ラヴ・ストーリー》

手前の展示室内の巨大なスクリーンと、奥の空間にある6つのモニターによって構成されている映像インスタレーションです。
手前の部屋では、インタビューから抜粋・編集した難民のストーリーが、俳優(アレック・ボールドウィン、ジュリアン・ムーア)によって再演されています。

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何故わざわざそんな手間をかけたことを?
2人のプロの俳優が、それぞれ3人の難民のインタビューを断片的にごちゃまぜに
語るので、最初少し混乱します(あれ? さっきと言ってたことが違う? とか)
でも、さすがプロの俳優というか、その語りについ引き込まれて、
かえって奥の部屋で本人が語る映像よりも感情移入してしまいました。
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映像のバックの緑色と、床の緑色が美しい。
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奥の部屋にあるモニターには、6名の難民一人ひとりの実体験として、その逆境、脱出時の苦難、そしてたどり着いた現在の境遇について語っている様子が映されています。
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6人のインタビューを聞くのは時間がかかるので、そんなに聞けてないんですが、
祖国を離れる決心をしたこと、脱出時の苦難、現在の境遇など‥‥
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自分は祖国でそれなりの地位にいたし、国から逃れることになるとは
思ってもみなかった‥‥とか聞くと、今、日本でも「〇〇人は出ていけ」なんて
簡単に言う人がいるけど、自分が〇〇人だったら、ってことは
想像してみないんだろうか? って考えてしまいます。


愛知芸術文化センター地下2階のアートスペースXにあるのが、
【A34a】加藤翼《Woodstock 2017》
互いにロープで縛られたミュージシャンが四苦八苦しながらアメリカ合衆国の国歌を演奏する映像作品
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その近くの南階段下にあるのが
【A34b】加藤翼《2679》

愛知芸術文化センター隣にあるオアシス21の屋上で、互いにロープで縛られたミュージシャンが
四苦八苦しながら「君が代」を演奏します。
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加藤翼さんは、大きな木製構築物を地域の人々とロープを使って引き起こす
「引き興し」のプロジェクトの映像作品を豊田市美術館「蜘蛛の糸」展や、
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-01-15
「世界を開くのは誰だ?」展で見たことがあります。
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-07-11


やはり、あいちトリエンナーレのメイン会場だけあって、
愛知芸術文化センターの展示は見ごたえありました。
‥‥まぁ、ワタシ的には映像作品が多くて、ちょっと不満もありましたけど。


記事が長くてスミマセン。書くのに時間かかるのでなかなか進みませんが、
よろしければ今後もお付き合いください m(_ _)m

あいちトリエンナーレ公式webサイト: https://aichitriennale.jp/
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あいちトリエンナーレ2019(2) 愛知芸術文化センター10階 [美術]

あいちトリエンナーレ2019が開幕したのが8月1日(木)

開幕早々、企画展の一つである
「表現の不自由展・その後」が炎上、3日(土)限りで、
中止となったことは前記事に書きました。
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-08-28

私は、初めての日曜となる4日に、愛知芸術文化センター会場を見に行きました。
今回も愛知県美術館友の会からパスポートが送られて来ましたし、
初回から見てるので、今回も楽しみにしていたんです。

慰安婦を象徴するとされる《平和の少女像》は見たかったけど、
前日は、街宣車が来てたり、会場で騒ぐ人もいたそうなので、
特に大きな混乱もない中で鑑賞できてよかったかも。
(結構混んでましたが)

今回もトリエンナーレのレポートをブログに書くのを楽しみに、
写真いっぱい撮ってきました。

8月4日(日)だけでは見終わらなかったので、
愛知芸術文化センター会場だけでも
18日(日)、そして8月27日(火)には
愛知県美術館友の会の鑑賞会に行ってます。
(ただ、参加者も多くて、説明の声が聴きとりづらかった(T.T)
 近年、聴覚の衰えは健康診断でも指摘されてるんですよ)

なので、違う日の写真が混在します。
ネタバレになるので、これから見に行こうとお考えの方はご注意ください。



まず、地下鉄「栄」駅からオアシス21からの連絡通路を通って行った
地下2階にあるのが
【A35】ピア・カミル《ステージの幕》

音楽バンドのTシャツを縫い合わせて作られた巨大な幕が
吹き抜けに吊り下げられています。
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私は音楽バンドよく知らないのですが、
このマーク(?)くらいはわかります!
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布の中にスピーカーも設置されています。

8月18日(日)撮影 日曜ということもあり、
子供連れの鑑賞者も多いです。
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Tシャツは大量生産や市場経済などを象徴する一方で、 音楽ファンのアイデンティティを示したり、 ファン同士の交流アイテムとして用いられます。
(あいちトリエンナーレ公式ウエブサイトより)

これらのTシャツは、作家が物々交換で手に入れたものだそう。

8月27日(火)に行くと「表現の不自由展・その後」の中止に抗議して、
スピーカーから流れていた音楽が停止され、
幕が一部まくり上げられていました。
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エレベーターで10階へ。扉もトリエンナーレ仕様になってます。
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愛知県美術館のロビーにあるのが
【A02】エキソニモ《The Kiss》
巨大なスマホ(に見えるモニター)に映る二人がキスしてるみたい。
小学生の男の子あたりが喜んで、はやしたてそうだけど、
モニターに映る人々はただ目を閉じているだけなんですよね。
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27日の鑑賞会の説明で、この巨大な手は特大の3Dプリンターで
出力されたもので、この大きさを出力できる3Dプリンターは
まだ少なくて、コストも高い。よく見ると、つなぎ目のような
段差もあって、将来この作品を見ると、2019年の技術レベルは
この程度だったのかって言われるかもしれないと。
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そして、このスマホ(に見えるモニター)実はくっついてないんですよと。
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展示室へ入ると最初の部屋が
【A03】アマンダ・マルティネス《欲望の構造》2019-8-4-(7).jpg

‥‥正直、これをどう見ていいのか、よくわからなくて、
なんだかジミだなぁ~って印象。
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【A04】レジーナ・ホセ・ガリンド《LA FIESTA #latinosinjapan》

名古屋の街のビルに外国人が集まってきて、
パーティをしている様子が映っています。

「Latinos in Japan(日本のラテン系アメリカ人たち)」という
看板が掲げられていて、ラテンのルーツを持つ作家が主催した
名古屋在住のラテンのルーツを持つ外国人労働者に呼びかけた
パーティだそう。

‥‥ふーん。NHKのドキュメンタリーみたいだなーなんて
映像作品があまり好きじゃない私は適当に見て次へ進んだんですが、

27日に行くと、「表現の不自由展・その後」の中止に抗議して、
映像の上映は中止され、撮影時に使用した小道具が散乱していました。
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ジェンダーや人種による差別など、社会的権力構造のなかに存在する人権侵害をテーマに扱う
作家のレジーナ・ホセ・ガリンドさんらしい抗議の展示だなって思いました。


【A05】アンナ・ヴィット《60分間の笑顔》
フォーマルなスーツを着た人々が笑顔で立っている姿が見えます。彼らは同じ姿勢、同じ笑顔のまま、60分間私たちのほうを見つめています。
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最初、タイトルも知らずに映像を見て、なんだか居心地が悪いな‥‥と。
各国の首脳が集まった会議の写真でこんな笑顔を見るような気がする。


【A06】ウーゴ・ロンディノーネ《孤独のボキャブラリー》

最初、この作品を写真で見て、これはパフォーマンス? って思っちゃった。
ホンモノの人がピエロの衣装を着て、今にも動き出しそうなところ‥‥って。
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これらの45体のピエロの彫刻は、人が24時間で繰り返し行っている家の中での
孤独な振る舞いを示しているそうで、それぞれに名前がつけられているそう。
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佇む/呼吸する/寝る/夢見る/目覚める/起き上がる/座る/聞く/見る/考える/立つ/歩く /おしっこする/シャワーを浴びる/着る/飲む/おならする/うんちする/読む/笑う /料理する/嗅ぐ/味わう/食べる/掃除する/書く/空想する/ 思い出す/泣く/居眠りする/感動する/感じる/うめく/楽しむ/浮かぶ/愛する/ 望む/願う/歌う/踊る/落ちる/罵る/あくびする/脱ぐ/嘘をつく
このピエロはどれなのか? って考えながら見るのもいいけど、
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とにかくこの部屋は楽しい!
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ピエロの横で同じポーズをして写真を撮っている家族連れや友人などがたくさんいます。
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しかし、今にも動き出しそう!
ピエロの恰好をした人が紛れていても気づかないかも。
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学芸員さんも「閉館後の点検に来るとコワイです」と(笑)
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【A07】クラウディア・マルティネス・ガライ
《・・・でも、あなたは私のものと一緒にいられる・・・》


小さなオブジェが並んだ展示‥‥うーん、正直これをどう見たらいいのか??
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そして、4日に行った時は奥の部屋の映像が見れましたが、こちらも
なんだか茫洋とした風景のような画面(解説によると陶器の表面の大写しだと)に、
昔殺された人物のモノローグが重なっていて、
なんだかコワイなぁ‥‥くらいの印象でした。
クラウディア・マルティネス・ガライはペルーの歴史に関連した社会・政治的問題に
関心を寄せて制作活動を行っている作家だそう。

ペルーは、文明の繁栄と滅亡が繰り返され、さらに海外からの征服者たちによって国境が何度も描き替えられた歴史を持ちます。
そんな戦争や植民地に関心を寄せている方ですから、
今回の「表現の不自由展・その後」の中止には当然抗議をされるでしょうね。

27日には映像作品の上映は中止、前の展示室は照明が落とされていました。


【A08】永田康祐
「Function Composition」
「Semantic Segmentation」
Translation Zone


実は4日に来た時は、これらの写真、よくわからなかったんですよね。
映像もチャーハンとか料理を作っているところだし‥‥
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27日に解説を聞いて、やっと少し理解したというか。

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これは、野菜やガラスポットを写した写真に見えるけど、よく見たら、
不自然なところで切れているし、パソコンのモニタらしき表示も見える
実物とモニタを重ねて、それをまた写真に撮ったりしているそう。
(写真が背景の映り込みで見にくくてスミマセン)
「Function Composition」とは? ってネットで調べたら、
数学において写像あるいは函数の合成(ごうせい、英: composition)とは、ある写像を施した結果に再び別の写像を施すことである。」だそう。

「Semantic Segmentation」とは、コンピュータが画像をそれが何かを認識すること
(スミマセン私よくわからないのでこれで合ってるかどうか?)だそうで、
左側の写真の下に「TABLES AND PLANT」と書いてあって、写真には数字があります。
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「PLANT」と認識した確率が92.4%
「TABLE」と認識した確率が、左のテーブルでは83.2%、右では87.6%なんだそう。

映像は、翻訳の問題を扱っていて、例えばある国の料理に使う食材を
翻訳しても、少しずつ違ってくるよね、と。


【A09】石場文子「2と3、もしくはそれ以外(わたしと彼女)」

4日に見た時は、いかにも若者の部屋wwってカンジで、
不自然さは感じつつも、この写真が何か?? みたいに通り過ぎてしまいましたが、
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解説を聞くと、この写真にモノの輪郭線のように写っている黒い線は、
作家があらかじめホンモノに黒で描いた線なんだそう。
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そういや、私たちは絵を描く時、何の疑問もなしに輪郭線を描きますけど、
実際には「輪郭線」なんて存在しないんですよね。

この3枚の写真の洗濯ばさみに吊るされているものは、
実際にはプリントアウトした紙なんだそう。
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【A10】村山悟郎《Decoy-walking》

これも、4日に来た時に??? ってカンジだった展示。
奥の空間に展示されているベルトコンベヤーの上を機械が歩いているのは
ほーって見てたけど。

これは「人間の歩き方の特徴をコンピューターによって認識する歩容認証という技術を応用した作品
なんだそう。って言われても私にはやっぱり???なんですけど。
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で、「周囲に置かれている三角形のミラーや銀紙は、レーダーを増幅または拡散して、索敵を欺くための軍事技術で、これらは総称してデコイと呼ばれています。
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27日の解説で、手前の空間に展示されていた多くの平面作品は、
スマートフォンで「顔認識」されるものなんだそう。
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これらの「変顔」とドローイング、顔認識されるものは+、
されないものには-がつけられているそう。
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私のiPhoneでも顔だと認識している様子
(画面の傷はスルーしてくださいね(^^;>
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展示室4から5への通り抜けができないので、一度ロビーに出ます。
【A11】田中功起《抽象・家族》

広い展示室5を不自然に区切って、描きなぐったような抽象絵画(?)がや
写真が展示されていたり、ダイニングセットがあったり、
三か所で映像が流れていて、リビングのようなソファで
ゆったり見ることができたりします。
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両親のいずれかが海外のルーツを持ち、かつ日本に暮らす出演者たちの家族史や個人史が描かれ」ているそう。
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日本ではそういう人を「ハーフ」って呼んで、
なんとなく「外国人」みたいに扱いますよね。
たとえ彼らが日本国籍を持ってて、日本で育って日本語を話していても!
日本人は単一民族であるというような幻想があって、
みんなと一緒がいい、みたいな同調圧力も強いので、
彼らが語る子供の頃の差別的な扱いとか、移民や難民の受け入れも
始まるだろうこれから、考えなきゃいけないことなんだろうなぁって
思いつつも、この映像合計で1時間50分あるそうなんですよ!
とても全部は見れないし、展示もなんだか雑だなぁってくらいで‥‥


【A12】伊藤ガビン
《モダンファート 創刊号 特集 没入感とアート あるいはプロジェクションマップングへの異常な愛情》


4日は入場待ちの人の列ができていたので、先に他を回ってこようと、
18日(日)に行った時は、まず最初にここの整理券をもらって
(日曜だったせいか結構混んでて、14時頃にもらったのが15:31の回でした)
27日(火)は、入れ替え時間まで待てば入れました。

「これは雑誌です」ってことで、トリエンナーレの広告が混じってたり、
クスッと笑ってしまうようなプロジェクションマッピングの
実験的(?)な映像、数字だとなんか哲学的だし、金魚だと日本の美、
太い線はやめましょう(笑)


【A13】ヘザー・デューイ=ハグボーグ
《Stranger Visions, Dublin: Sample 6》


壁のガラスケースに、とてもリアルな顔と、その下に黒い箱が展示してあって、
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これは作家が街で収集したタバコの吸い殻やチューインガムから
DNAを抽出して導き出した顔を3Dプリントした彫刻作品なんだそう。
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実際にその人に似ているかどうか知らないけど、
そんな時代になってるんだ! って、驚いて怖い気持ちになった。
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そして、化粧品のサンプルのような展示は、そういったDNA解析を
されないようにDNAの99.5%を消去するものなんだそう。
これはもう購入可能な商品だとか!
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【A14】dividual inc.《ラストワーズ/タイプトレース》

薄暗い部屋にいくつものモニタが並んでいて、それぞれに
文字が表示されていく様子が映っています。
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その前に、1台だけ、キーボードがカタカタと動いているモニタがあります。
人生の最後の10分で残す「遺言」だそう。
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キーボードを打つ際に、打ち直したり、ためらったりする様子が
表示される言葉をより印象付けているように感じました。


【A15】シール・フロイヤー《Untitled(Static)》

出窓のようになっている場所に透明な傘のようなものが吊り下げられていて、
その下に立つと、ノイズのような音が聞こえます。
うーーん?? まぁこの場所ならではの作品かな?

窓からこの風景が見えるのが気持ちがいい。
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【A16】文谷有佳里 「なにもない風景を眺める」 ほか

展示室のガラスケースを上手く利用したインスタレーション
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シャープな線で描かれたドローイングと、ガラスケースに描かれた
ドローイングが相乗効果で素敵な空間になっていた。
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展示室の出口横の、いつも資料映像が上映されている小部屋では、
【A17】菅俊一 「その後を、想像する」

大きなモニターには滑らかなアニメーションが上映されています。
映像の中で 何かが起きるその瞬間にアニメーションは暗転し、
次のアニメーションへと移り変わっていきます。

菅俊一さんのツイッターより

これ面白かった! この後どういう展開になるのか、
多分見てる多くの人が同じことを想像するだろうけど、
もしかしたら違う展開があるかも?とか考えたり。

Eテレっぽい?

この展示も、最後の一つは結果を見ることができないけど、
壁がなければああなるだろうと予測してしまいますよね。
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展望回廊に展示されているのが
【A18】ジェームズ・ブライドル《ドローンの影》

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窓に説明が書かれています。
ノースロップ・グラマンRQ-4 グローバルホークは、無人偵察機で
ある。他の航空機よりもはるかに高い高度で一日以上飛行すること
が可能で、太平洋を単独横断することができ、すべての飛行で10万
平方キロメートルの地形を撮影できる。非武装ではあるが、アフガ
ニスタン、イラク、リビアでの戦争で任務にあたり、世界中で災害
対応に役立ってきた。2011年、東日本大震災後、グローバルホーク
は、東北地方の調査飛行を行った。2014年に米空軍が青森県三沢
基地にグローバルホークの分遣隊を配置し、2018年に日本政府が
自衛隊にグローバルホーク3機の購入を承認した。


下を見ると、地面に描かれた白いラインは、グローバルホークの
実物大シルエットだそう。横幅約35m、長さ14m
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8月4日(日)は、オアシス21で「世界コスプレサミット」が開催されていたそうなので、
コスプレの人を含め、ドローンの影が描かれた場所にも多くの人が集まっています。
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8月27日(火)は、人がいなくて白いラインがはっきり見えました。
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はー、こんな調子で書いていったら、どれくらいかかるか‥‥?
途中で挫折するかもしれないけど、とりあえず、
あいちトリエンナーレ2019 愛知芸術文化センター10階のレポートでした。


あいちトリエンナーレ公式webサイト: https://aichitriennale.jp/

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あいちトリエンナーレ2019 その1「表現の不自由展・その後」の中止 [美術]

あいちトリエンナーレ 2010年に初回が始まって、
現代美術にハマり、このブログにも感想を書いてますが、
毎回楽しみに見てるんです。

第4回目となる今回は、芸術監督が津田大介だけあって、
ジェンダー平等とか、開催前から話題になって、
さすがジャーナリストを選んだだけあるなって思ってました。

あいちトリエンナーレ 先行チラシ
ドアラバージョンと
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名古屋城バージョンがあります。
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裏面には2018年10月18日時点での参加アーティストが
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トリエンナーレ開催の1ヶ月程前、6月28日(金)のNHKラジオ第一「すっぴん!」で、
津田大介のインタビューがあって、
あちこちで展示拒否された作品を集めて展示しますって言ってたんですね。



私はあまり政治的な作品好きじゃないけど、街宣車が来ちゃう? 面白そう~って、
のんきにしてたんです。「アートなんだからー」みたいに考えてたんですね。

特別先行前売券(4月1日~30日)・前売券(5月1日~7月31日)の案内がある
2つ折りチラシ
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中面には2019年3月27日時点の参加アーティストが
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でも始まったら、「表現の不自由展・その後」の
慰安婦を象徴する像や昭和天皇の写真を燃やす映像作品が問題になって炎上。
抗議や脅迫電話が殺到して、わずか3日間で中止となりました。

ある程度の反発は予想していたし、それも「炎上商法」で
話題作りとしていいんじゃない? なんて、まだ余裕で
開幕を報じる新聞を見てたんです。中日新聞8月2日の記事
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ツイッターのTLがあいちトリエンナーレのことで騒がしいのも、
いろんな議論があっていいんじゃない? と。
でもツイッターで注意しなきゃいけないのは、自分のTLが
世間一般の意見じゃないってことですよね。
自分の好みの人をフォローしていくと、自分が気持ちいい
ツイートばかりになっていくわけですから。
以前、フォロー返しした人が、あまりに嫌韓ツイートがひどくて
フォローを外したんですが、その人のTLでは
罵詈雑言が飛び交っているんだろうなと。


そして「表現の不自由展・その後」の騒動。3日間のみの展示となったけど、
私は、3日間だけでも開催できたのは良かったんじゃないかって
思ってたんですよ。 問題となった
キム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻の《平和の少女像》
写真で見る限り、少女の表情がいいし、肩の小鳥も可愛いし、
隣の椅子が空いているのもいろんなことを感じさせて、
とてもいい彫刻だと思うし、見たかったけど、
とても鑑賞できるような環境ではないですものね。
この少女像の何が「日本人の心を傷つけるもの」なのかわからないけど。

中日新聞8月4日の記事
chunichi2019-8-4.jpg

まぁ、クレームをつけた河村名古屋市長は、
南京大虐殺はなかったんじゃないかと言って
名古屋の姉妹都市である南京市から抗議されたり、
(現在も名古屋と南京市は友好姉妹都市関係にあります)

大阪府知事・吉村洋文氏は大阪市長時代、
サンフランシスコに慰安婦像が設置されるのに抗議して、
姉妹都市の解消をしたんだそうですね。
そりゃ河村市長や吉村府知事の心は傷つくでしょうが、
それを日本国民全員がそうだとは決めつけないでほしい。

そして、心が傷つくような不名誉な過去でも、
それを直視して反省することが大切なんじゃないですか?

戦争で心がすさんだ兵士たちの暴行は古今東西あることだし、
それはその兵士、ましてや日本人が下劣だから起こしたのではなく、
極限状態の下で人間の残虐な本性が出てしまったわけで。
だって、日常の生活なら殺人という行為は決して許されないのに、
戦争では殺人を強要され、それが賞賛されちゃうんですよ。
狂わない方がどうかしてますよね。

憎むべきなのは戦争なんです。
(だからと言って謝罪しなくてもいいわけではない)

《平和の少女像》を作ったキム・ウンソンとキム・ソギョン夫妻が制作した、
《ベトナム・ピエタ》とも呼ばれる韓国軍による民間人虐殺を謝罪した像が
済州島にあるんですってね。中日新聞8月9日夕刊より
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公道や公園へ設置したのならともかく、美術館の展示室だし、
嫌なら見なきゃいいのにって思うんですが。

この展示の騒動で、今の日本の表現の自由ってのがわかって、
この経緯が「表現の不自由展・その後」そのものなんじゃない?

もちろん私もどんな表現も自由だとは思いません。
「表現の不自由展・その後」の作品解説にも
表現の自由とは、民主主義や基本的人権の核心となる概念の一つです。本来は、権力への批判を、いつでも、どこでも、どのような方法でも、自由に行える権利を指します。
しかし現代において、その対象は為政者や権力者とは限りません。そのため、表現の自由は無制限に認められるわけではなく、他者の人権を損なう場合は調整が行われます。
と、しっかり表記してあります。

なので、展示拒否された作品を集めてみたので考えましょう。って
展示だったんですよね。

それがあの大炎上。脅迫電話。
「ガソリンをまく」という脅迫FAXを送った男は逮捕されましたが、
若い引きこもり男かって思ってたら59歳の会社員の男ですって?
社会経験も積んだと思われるいい大人が何やってんだろう? って。
ネトウヨは意外にも高学歴で、都市部に住むミドルクラス以上、
自営業者、40歳あたりの、余裕がある人が多い
という調査結果もあるそうですね。

そういう社会人として成熟した、金銭的に余裕のある人が
なぜ嫌韓・反中といった排外主義になるのか?

いわゆるネトウヨは、フェミニストやLGBT、生活保護者に対する
批判もしているようで、これって
「弱い(と思われる)者は強い者に逆らうな」みたいな感覚?

おとなしく男に従う女はカワイイけど、
権利を主張する女は生意気だ、みたいな?

自分より下だと思っている相手が反撃してくると
頭に血が上っちゃうのかなぁ?

これからの日本の中核になるだろうと思われる40歳のミドルクラスが
ネトウヨっぽいってのは、かなり危機感を持たないといけないのかもしれない。
今までの「現実に対する不満をネットで憂さ晴らししている社会不適合者」
って冷笑は危険かも。

でも、展示物を嫌いだって言うのは自由だけど、
暴力で中止させようとするのはダメでしょ?!

力で言うことを聞かせようってのがテロや戦争なんですよね。

しかし、対話が大事、必要っても、
ネトウヨは「うるせぇグダグダ言うなコロスぞ」って、
他人の言葉など聞こうとはしないだろうし。
自分の主張(はたして「自分の」なのか?)をただ大声で言うだけで。
信じたい情報のみを信じる、ってのはネトウヨに限らず、全ての人に
言えることかもしれません。

これだけ情報があふれている現代、自分に都合の悪いものは
「フェイクニュースだ」という大国の大統領もいますしね。

「表現の不自由展・その後」が、検閲でなく、主催者側の
安全に対する判断で中止されたことにより、
いわゆる「自主規制」「自粛」が、これからの日本で
どんどん増えていくんじゃないかって懸念はあります。

「表現の不自由展・その後」の中止を受け、
参加アーティスト達(8月20日時点で、海外アーティスト12組)が
展示中止に対する抗議の意で、作品の展示中止や変更をしています。

作家は作品を見てもらいたいと制作していると思うので、
(不特定多数に向けてか、ある特定のグループを対象としているかはあるだろうけど)
その作品を見せないというのは、かなりの決断なんでしょうが‥‥

「表現の不自由展・その後」の再開を主張してますが、
私は今の日本の状態でそれはどうかなと。
これだけ話題と議論になったから一定の効果はあったんじゃないかと。
(私の望む方向とはちょっと違うけど)

なによりこの
作品は展示中止となりました。
って掲示が現代アートなんじゃないですか?
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そして、作品の変更も、現代アートとしてまた別の感慨があります。
A04 レジーナ・ホセ・ガリンドの、名古屋在住のラテン系外国人労働者たちの
パーティの様子を記録した映像作品(まぁ、私8月4日に見たんですけど、
これならNHKのドキュメンタリーとかの方がわかりやすくていいんじゃない?
くらいの感想ではありました)は、
上映が中止され、撮影時に使用した小道具が散乱しています。
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‥‥展示中止はやめてほしい。

A06 ウーゴ・ロンディーネ《孤独のボキャブラリー》の部屋で
子供連れの来場者がピエロと一緒に記念撮影しているような
和やかな雰囲気を壊したくないです。
(この作品が展示中止にならなくて本当に良かった)
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ウーゴ・ロンディーネの作品をイメージに使った現在の4つ折りチラシ

以上、政治には疎い、軟弱な現代アートファンなので、
今回のあいちトリエンナーレもカメラ持って見て回り、
ブログに書くのを楽しみにしていたんですが、
今回はまず、この「表現の不自由展・その後」の中止問題を
書いておかなくてはならないだろうと。
慣れないことなので、ずいぶん時間がかかってしまいました。

あいちトリエンナーレ2019、
8月4日(日)愛知芸術文化センター、
18日(日)愛知芸術文化センターと四間道・円頓寺、
25日(日)豊田市美術館と豊田市駅周辺、
27日(火)名古屋市美術館と愛知芸術文化センター
と、カメラを持って楽しく見て廻りました。
まだ少し見逃している作品があるし、何度も見るとまた違う感想もあるので、
会期末の10月14日(月・祝)まで楽しみます!

もちろんブログ書くのは楽しみなので、
前回同様、今回もしつこく書こうと思ってますー


あいちトリエンナーレ公式webサイト: https://aichitriennale.jp/

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あいちトリエンナーレ 私の過去記事

あいちトリエンナーレ2010 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10
その2 長者町会場 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-10-12
その3 名古屋市美術館 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-10-21
その4 納屋橋会場他 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-10-23

あいちトリエンナーレ2013
展示第一号「昭和時代階段」 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-06-02
(1) 愛知芸術文化センター その1 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-04
(2) 愛知芸術文化センター その2 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-06
(3) 岡崎エリア その1 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-10
(4) 岡崎エリア その2 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-11
(5) 納屋橋エリア http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-15
(6) 白川公園エリア http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-24
(7) 長者町エリア その1 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-28
(8) 長者町エリア その2 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-29

あいちトリエンナーレ2016
(1) 愛知芸術文化センター10階 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-04
(2) 愛知芸術文化センター8階 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-05
(3) 岡崎エリアその1 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-16
(4) 岡崎エリアその2 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-17
(5) 名古屋市美術館・長者町 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-19
(6) 豊橋エリアその1 PLAT会場他 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-10-04
(7) 豊橋エリアその2 開発ビル他 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-10-09
(8) 名古屋駅・旧明治屋栄ビル他 https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-10-12
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東京ステーションギャラリー「メスキータ」展 [美術]

8月6日(火)、東京ステーションギャラリーの
「メスキータ」展を見てきました。
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ダンナの仕事の関係で、東京・渋谷へ行く用事があったので、
そのついでに、この展覧会見てこようって計画したんです。

「メスキータ」という版画家のことは、
この展覧会が開かれるまで全く知りませんでした。
雑誌「美術の窓」で2019年の展覧会をチェックしてた時も、
キャッチイメージ(?)に使われているこのチラシの絵を見て、
なんだか恐そうな絵だなぁってくらいの印象だったんです。

でも、5月19日朝の日曜美術館「エッシャー 無限性の彼方へ」で、
エッシャーの師として紹介されていて、白と黒の画面の
インパクトと、ナチスによってアウシュビッツで亡くなり、
アトリエに残された作品をエッシャーたちが決死の思い―
ナチスに知られれば命の保証はない―で持ち出して、
守り抜いたということを知って、興味がわきました。
そして、展覧会開幕以降、ツイッター等で流れてくる
良い評判もあって見てみたいと思ったんです。

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サミュエル・イェスルン・デ・メスキータ(1868-1944)は、 19世紀末から20世紀初頭のオランダで活躍した画家、版画家、 デザイナーで、この時代のオランダにおける最も重要な グラフィック・アーティストの1人と言われます。
彼は美術学校で多くの学生を指導しましたが、そのうちの1人である M.C.エッシャーは大きな影響をうけ、生涯メスキータを敬愛して止みませんでした。

(チラシ裏面より)

メスキータ展のチラシ、東京ステーションギャラリーに行って
初めて手に入れたんですが、絵柄の違う4種類があったので、
図々しいとは思いつつ、全て持ち帰らせていただきました。
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モノクロの版画と力強い文字がインパクトあります!
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そして、4種類のチラシ裏面に載っている作品が違うんですね!!
(共通して使われている作品もありますが)
カラーの作品も入れているところなんかも洒落てます!

東京ステーションギャラリーに行くのは初めてで、
どこに入口があるのか、ウロウロしてしまいました。

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辰野金吾の設計により1914(大正3)年に建てられた東京駅丸の内駅舎
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歴史を感じさせる重厚な建物です。

凝った装飾が施されたドーム天井(南ドームで撮りました)
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北ドームに入口があります。
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券売機でチケット(一般1,100円)を買い、
エレベーターで3階展示室へ。

第1章 メスキータ紹介
自画像や息子をモデルにした作品などが展示されていました。
私がなんだかコワイ‥‥って見たチラシの男性の顔、
息子のヤープの肖像なんですね。1922年制作
《マントを着たヤープ》は1913年、
幼い頃の息子をモデルにした水彩画は1912年の制作と、
幼い頃から成人後まで作品があります。

頭蓋骨と向き合う自画像《メメント・モリ》1926年
彫った線で老いた男の顔が表現されていて、
頭蓋骨に向き合うあきらめのような表情、この作品いいなぁ!!
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第2章 人物
輪郭線でなく、彫った線の太さや形で立体感を出していたり、
白と黒で単純化されたフォルムの強烈なインパクトが面白い。

なんか素朴なところが魅力というか、
自分で彫って刷ってたんだなって。
彫っていく間の試行錯誤の跡がわかる展示もあって興味深かった。
この展覧会で、版画の「ステート」という言葉を知りました。
《ユリ》1916-17年 という作品では、全5ステートのうち、
第1ステート(左ページ)
第2ステート(右ページ上)
第3ステート(右ページ下)が展示されていました。
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早いステートにある彫刻刀の試し彫りの跡とかも興味深かった。

木版画では彫ってしまったら元に戻すことは難しいので、
ステートが進んで完成作となったものが一番いいとは限らないんですよね。
(見る側の好みもありますけど)
このチラシに使われている《鹿》1925年 は、
全10ステートのうち第4ステートなんですが、
ステートが進むと背景が整理されすぎちゃって、
シンプルになりすぎちゃってるなーって感じました。
(第9ステートと第10ステートが展示されていました)
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3階の展示室を出て、2階の展示室に向かう階段が素敵!!

小窓のステンドグラスとシャンデリアが素敵!!
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2階の展示室は歴史を感じさせる煉瓦の壁に作品が掛けられています。


第3章 自然
アムステルダムのアルティス動物園に取材した熱帯の植物や
エキゾチックな動物などが単純化、デザイン化されていて、
アール・デコっぽい?

京都国立近代美術館「世紀末ウィーンのグラフィック」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23
で見た木版画とか、

日本の田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎が1914~15年に出版した
冊子『月映』の木版画の雰囲気にも似ているなって感じました。
愛知県美術館「月映」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-06-08


第5章 ウェンディンゲン
展示室の中央に、メスキータが表紙を描いた
雑誌『ウェンディンゲン』が展示されていました。

「建築と友好」協会が発行する雑誌で、同協会には
建築家のみならず画家、彫刻家なども会員となっていて、
メスキータは1902年以来、協会の会員として活動し、

建築、絵画、彫刻、演劇、東洋美術なども取り上げた
雑誌『ウェンディンゲン』の表紙を
計9回(うち3回は同じデザインの色違い)デザインして、
そのうち第7巻1号(1925年5月)と第12巻1号は、
メスキータの特集だったそう。


展示の章が前後してたけど、
第4章 空想 では、
メスキータが無意識的に描いたというドローイングや、
1915年に印刷された『10点のリトグラフ集』や、
1918年に出版されたエッチング集
『グロテスクなイマジネーション』1910-17
の絵が展示されていました。
なんだか不思議な、タイトルどおりグロテスクな人々の絵で、
皮肉っぽいような? 正直木版画ほど好きにはなれなかったけど。

最後のコーナーのみ撮影可
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ドームの2階回廊を通って、ショップへ行きます。
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回廊には、辰野金吾が設計した創建当時の東京駅の模型や、
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戦災で南北ドームや3階が消失し、戦後の復興工事で、
2階建て、南北ドームの屋根は八角屋根に変更され、
1947(昭和22)年3月に竣工。
この姿で2007(平成19)年までの60年間使い続けられたそう。
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あ、私にはこの建物の方が「東京駅」ってイメージ!

1964年の東京駅周辺のジオラマ
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この前年まで、都市景観の保護のため建物の高さが
百尺(33メートル)以下に規制されていたが

規制が撤廃されて、超高層ビルが立ち並ぶようになり、
2014年にはこのように
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ドームの装飾に使われている干支のレリーフ(レプリカ)が
展示されていました。
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図録が3,080円でちょっと迷ったけど、買っちゃいました。
黒い紗(?)の生地を貼った表紙が版画っぽく(?)て、手触りも面白い。
(表紙がもうちょっとしっかりしてるといいなぁ。反り返ってきちゃうので)
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クリアホルダーも1種類購入。486円
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「メスキータ」展、
東京ステーションギャラリーで2019年6月29日(土)~8月18日(日)
に開催された後、

佐倉市立美術館で2020年1月25日(土)~3月22日(日)
西宮市大谷記念美術館で2020年4月4日(土)~6月14日(日)
宇都宮美術館で2020年7月5日(土)~8月30日(日)(予定)
いわき市立美術館で2020年9月12日(土)~10月25日(日)
と、巡回するそうです。

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展覧会を見終わった後、日本橋三越本店へ行きました。
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今年2月に見た
碧南市藤井達吉現代美術館「佐藤玄々(朝山)展」で知った
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-03-19
佐藤玄々の代表作《天女(まごころ)像》を見てみたいと思ってたからです。
SatoGengen-6.jpg

ドハデで巨大な彫刻だけど、巨大な中央ホールの中に立っていると、
それほどの大きさや派手さをを感じないというか、
彫刻も確かにすごいけど、この5階まで吹き抜けの中央ホールに
圧倒されました。
内装に使われた大理石にアンモナイトの化石が見えるのもすごい!

閉店時間が迫っていたので、地下の食品売り場で、2割引きに
なっていたお弁当を購入。新幹線の中で食べようと。
(ついでに東京のお土産も買おうかと思ったけど、ここは
高いものしかなかったので、東京駅の土産物店で買った)

日本橋
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翼のある麒麟像
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日本橋高島屋のディスプレイ カッコイイ!
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ヤマザキマザック美術館「ロイヤルコペンハーゲンのアール・ヌーヴォー」 [美術]

7月14日(日)、ヤマザキマザック美術館へ行きました。

「ロイヤルコペンハーゲンのアール・ヌーヴォー」
 という企画展をやっています。
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ヤマザキマザック美術館は私の大好きな美術館で、
これまでも、企画展毎に行っています。
(近年は感想をブログに書けてないですが)

まぁ今回、ちょっとテンション低め‥‥だったのは、
チラシのデザインがイマイチだったのと、
今回展示されている塩川コレクション、
岐阜県現代陶芸美術館「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-04-28
で見たし、「デンマーク・デザイン」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-07-02
での陶器のコーナーも塩川コレクションだったなぁって思ってて。
mazak-art2019-2.jpg

でも行ったら、写真撮影もできたし、
とろっとした釉下彩(ゆうかさい)のどうぶつたちが可愛くて
‥‥チラシでは「ミルク色に輝くどうぶつたち」って表現してますね。
焼き物の知識とかなくても楽しめて、
見てて幸せな気分になりました。
やっぱり私、アール・ヌーヴォー好きだなぁって。

入場料一般当日1,300円が、大垣共立銀行のスマイル倶楽部カードで
100円引きの1,200円になりました。
他、ドニチエコきっぷやJAF会員証等でも割引きになります(併用不可)

まず4階からってことで、
2019-7-14-(41).jpg
無料の音声ガイドも借りました。

ビング オー グレンダール《釉下彩小鹿置物》(左)
ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩小鹿置物》(右)
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カワイイ!! 撮影可にテンションあがっちゃいます!

ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩岩穴の上の狐置物》(左)
ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩岩穴を覗く犬置物》(右)
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ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩猫蓋物》
猫が蓋になって、台にネズミが描かれているのも面白い!
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この展覧会「ロイヤル コペンハーゲンの~」って
タイトルがついてますが、ビング オー グレンダールのものも
多かったです。

 1775年にデンマーク王立磁器工場として創立されたロイヤル コペンハーゲンは、クリスマスのイヤープレートや、青い小花をレース状に描いたブルーフルーテッドの食器などが有名で、日本でも人気が高い陶磁器メーカーです。長い歴史を誇る名門ですが、19世紀末に釉下彩(ゆうかさい)という技術を確立し、やわらかいパステル調の風合いの作品を生み出してセンセーションを巻き起こしました。

 釉下彩とは顔料であらかじめ描いた絵の上に釉薬をかけて焼成する技法です。主に吹き付けで着彩するため、淡くにじんだ色彩がニュアンス豊かなグラデーションを形成します。
(以下略・チラシ中面より)

「ロイヤル」という称号は残っていますが、1868年に民間窯となったそう。

デンマークにはアール・ヌーヴォーの時代に世界的に注目された窯がもうひとつありました。1853年に創立したビング オー グレンダール陶磁器工房です。
1885年に芸術監督に就任したピエトロ・クローンは、動植物のフォルムを取り入れた自然主義を展開し、日本の芸術様式なども参考にした作品を次々に発表しました。
釉下彩は技術的な難易度が高いため、当時はロイヤル コペンハーゲンとビング オー グレンダールの2社にしか生産できないものでした。
(チラシ中面より)

あくまで私の印象では、ビング オー グレンダールの方がリアルで、私の好みです。

両端の猫と犬(ファラオハウンド)がビング オー グレンダール
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左が、ビング オー グレンダール《釉下彩犬置物 シェットランドシープドッグ》
右が、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩犬置物 ペキニーズ》
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あ、この猫は「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展でも印象深かったです。
左がロイヤルコペンハーゲン、右が京都 錦光山宗兵衛が模したと推測されるもの
やっぱりロイヤル コペンハーゲンのものの方が素敵
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チラシのメインビジュアルにも使われている
ロイヤル コペンハーゲンの犬の置物たち。やわらかな印象です。
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ビング オー グレンダール《釉下彩一夜茸花瓶》
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塩川コレクションに購入された当時、製作当時につけられていた蓋が
ついていませんでした。今回の展覧会に出品するにあたり、
制作当時つけられていた蓋の復元を、
多治見市市之倉にある窯元「平正窯」の五代目にあたる陶器師
高木典利氏にお願いしたとのことで、

高木典利氏による復元のプロセスや、苦労した点
‥‥焼き上がると縮むので、その収縮率を割り出すことや、
焼きあがった色を見るためのテストピースが並んでいたり‥‥
そうやって復元された蓋がついています。

そしてせっかくなのでと、高木氏が制作した
和風にアレンジした一夜茸の花瓶も展示されていました。
釉下彩の難しさに苦労したと。
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こちらの3点の花瓶は、高木典利氏所蔵の西浦焼の釉下彩の花瓶
明治期に多治見で発展した西浦焼は、釉下彩による絵付けが主流だったと。
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ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩カタツムリ文花瓶》(中央奥)
ビング オー グレンダール《釉下彩カタツムリ置物》(左)
ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩三匹蝸牛花瓶》(右)
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中央奥は、ヤマザキマザック美術館所蔵 エミール・ガレ《オダマキ文花瓶》
手前左が、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩アーティチョーク花瓶》
右が、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩葉文手付花瓶》
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中央奥が、ヤマザキマザック美術館所蔵の
エミール・ガレ《蝶にカラスムギ文花器》
手前左が、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩紋白蝶小花瓶》
右が、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩青羽蝶小花瓶》
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ロイヤル コペンハーゲンの釉下彩の魚のフィギャリンたち。
ぬめっとした魚の質感が見事です。
中央奥は、ヤマザキマザック美術館所蔵のエミール・ガレ《海馬文花器》
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北斎漫画の影響を感じさせるって説明がありました。
そういえば、こんな魚のポーズが北斎漫画にあったような。
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右の、ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩アシカ置物》は、
尾張徳川家第19代当主・徳川義親のコレクションであった可能性があるそう。
彼が設立したのが徳川美術館ですが、準備のために重複・不要品とされた
ものが競売に出されたそうですね。
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鳩や鳥たちがカワイイ
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ロイヤルコペンハーゲン《釉下彩トラ置物》(左)
ロイヤルコペンハーゲン《釉下彩北極熊置物》(右)
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そんなに大きくないフィギャリンですが、迫力あります。
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ロイヤル コペンハーゲン《結晶釉花瓶》
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ロイヤル コペンハーゲン《釉下彩魚文中皿》
青色のグラデーションがすごくきれい!!
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1888年11月アウグスト・ハリン制作のユニカ
※ユニカとは作家の一点物をさす。絵付け作家の芸術作品。

展覧会のガイドブックによると「これを西洋絵具で出すのは 非常に難しい。なぜかというと、西洋絵具は酸化コバルトを使って 青色を出すのですが、酸化コバルトだけだと発色が悪く、濃すぎて 濃淡が出せないからです。

「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展でも見た
ビング オー グレンダール《釉下彩鷺センターピース》
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ピエトロ・クローンの代表作「鷺のサービス」のセンターピースは、
24人用のディナーサービスのためにつくられました。


とても素敵!!

ポール・アレクサンドロ・デュマのナナカマドのモチーフがちりばめられた
食堂用家具の部屋のテーブルには、「鷺のサービス」の
アイスバスケットや、コンポート、塩入れが置かれていました。
ちょっと実用には‥‥って感じですが。
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4階を見終わって、5階へ。
この優雅な赤い壁紙の部屋はいつ来ても素敵!!
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ロココを代表する画家、フランソワ・ブーシェの
大作《アウロラとケファロス》1745年頃
ルイ15世の愛妾ポンパドール侯爵夫人の旧蔵と伝わる作品で
ヤマザキマザック美術館を代表する絵ですね! とても素敵!!
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その左隣は、ニコラ・ド ラルジエール《ジャッソ夫人とふたりの子供》
1707年頃

次の部屋はクリーム色の壁紙に、印象派の絵などが飾られています。
左が、クロード モネ《アムステルダムの港》1874年
右が、アルフレッド シスレー《サン=マメのロワン運河》1885年
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毎回見ているはずなんですが、今回すごくいいなって思った3枚の海の風景、
どれもアルベール マルケの作品
フォーヴィスム(野獣派)に分類されるフランスの画家だそうですが、
穏やかでとても気持ちがいい絵だなぁって見ました。
左が、《サン・ジャン・ドウ・リュズの港》1927年
右上が、《税関前の艦船》1942-43年 《ラ・ショームの家並み》1921年
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次の部屋は青い壁紙に、エコール・ド・バリやそれ以降の絵が
並んでいます。
この作品なんてすごいですよね!!
アメディオ モディリアーニ《ポール・アレクサンドル博士の肖像》1909年
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最後の部屋にはピカソとかもありますが、写真撮影禁止のマークが
付けられています。著作権とかの関係なんでしょうね。

ショップで、今回の展覧会のガイドブックを購入。
なんと本体300円という安さ!!(+消費税24円)
そして、近くにあった
「すぐわかる[作家別]アール・ヌーヴォーの美術」岡部昌幸=著
ガレやミュシャ、クリムト等の他、建築や家具、インテリア、
ファッションまで載ってていいなって思ったので、
ついでに買いました。2000円+消費税160円
そしたら、ガイドブック購入で100円引きになって、
さらに、2000円超えで、ポストカードもプレゼントされて嬉しい!
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今回、時間に余裕があったので、1階のカフェで
ケーキセットいただきました。900円
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ヤマザキマザック美術館: http://www.mazak-art.com/
コレクションのページには、所蔵作品検索システムがあって、
画像や詳しい説明等も充実しています。





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岐阜県現代陶芸美術館「古典復興からの展開」展 [美術]

7月2日(火)、岐阜県現代陶芸美術館へ行ってきました。

「コレクション展 明治150年記念2
 近現代の美濃陶芸
 古典復興からの展開」
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3月9日(土)から始まったこの展覧会、
7月21日(日)までということで、そろそろ行かなくてはと
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私は岐阜県美術館の後援会員なので、
岐阜県現代陶芸美術館の企画展も一度ずつ見ることができるんです。

‥‥まぁ、こういう陶芸の王道(?)っぽい作品って、
私にはその価値がよくわからないところがあるんですけど。

できればギャラリートークをやってくれる日曜に行きたかったんですが、
夏は息子がバイトで車を使うので(岐阜県現代陶芸美術館へは車がないと不便)
車が使えて、パートが休みだったこの日に行きました。

私のことなので、出かけたのは2時を過ぎていましたが、
ここは6時までやっててくれるので、私のような者にはありがたいです。

3時半頃に到着。ここは日曜でもそんなに混んでない
(セラミックパークMINOのイベントがある日を除いて)んですが、
平日のせいか、さらに閑散としておりまして
‥‥館内独り占め状態だった?
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受付で、岐阜県美術館の後援会員証を見せて、チケットをもらい、
古典復興からの展開」をやっているギャラリーⅠへ。

Ⅰ 明治生まれの陶芸家たち1 美濃桃山陶の復興
荒川 豊蔵(1894-1985)の展示から始まります。

チラシ表面の一番上に使われているのが
荒川 豊蔵《絵志野茶碗》1965年

今回の展覧会、ほとんどが岐阜県現代陶芸美術館の所蔵作品
(多治見市文化財保護センターや土岐市美濃陶磁歴史館などから
借りたものもありますが)
ところどころに持ち帰れる鑑賞カードも置かれています。

荒川 豊蔵《志野水指》昭和10年代半ば
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昭和5年(1930年)、美濃(岐阜県大萱)での志野陶片発見によって、 志野などの桃山陶が瀬戸で焼かれたという通説をくつがえした 荒川豊蔵は、自ら志野、瀬戸黒、黄瀬戸などの復元に挑みます。 豊蔵は桃山の古窯を発見した大萱の地に窯を築き、桃山陶復興への 並々ならぬ決意を示したのです。こうして昭和30年に、 豊蔵は志野と瀬戸黒の技術によって重要無形文化財保持者(いわゆる 人間国宝)に認定されることになります。(以下略・裏面の解説より)

続いて、
林 景正(1891-1988)
加藤 十右衛門(1894-1974)、
加藤 景秋(1899-1972) の作品が展示され、

荒川豊蔵の周辺 として、 と
「からひね会」の
川喜田 半泥子(1878-1981)
三輪 休和(1895-1981)
金重 陶陽(1896-1967)

「水月窯」の
荒川 豊蔵
荒川 武夫(1913-2012)

Ⅱ 明治生まれの陶芸家たち2 中国・日本の古典に学んで

五代 加藤 幸兵衛(1893-1982)
チラシ表面の上から2番目、キラキラの壺がこの人の作品
《萌黄金彩水指》1960年以降


加藤 土師萌(1900-1968)《黄地紅彩蜂葡萄文角皿》1954年頃
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鑑賞カードの解説によると、
加藤土師萌は色絵、金襴手、辰砂、影青(いんちん)、織部、均窯、古瀬戸、釉裏金彩など あらゆる技法を習得し、幅広い政策制作を行った作家です。
中国や日本の古い陶磁器、陶片等を参考にして、
黄地紅彩や萌葱金襴手などの技法を解明し、高い評価を得ます。
黄地紅彩は大変難しく、既に絶えた技法とされていましたが、土師萌は長年の研究によりこの技法を完成させました。
そうかー、そんなに難しい技法なんですね。知識のない私としては、
今まであまり価値がわかってなかったなぁ!

昨年秋に岐阜県現代陶芸美術館で開催された
「加藤土師萌展」(感想が書けておりませんが)
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晩年、皇居新宮殿におさめる萌葱金襴手菊文蓋付大飾壺の制作に没頭し、 完成間近の1968年に他界しました。」(加藤土師萌展チラシより)
試作品のように(?)制作された壺、
金彩のキラキラ文様と萌葱色の深い色の壺が本当にきれいでした。
また、海外を訪れた際の街並みや陶磁器を描いたスケッチなども展示されて
幅広い創作活動をされた方なんだなと。
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富本憲吉と小山冨士夫
加藤土師萌と並ぶ色絵磁器の陶芸家として、
富本 憲吉(1886-1963)《色絵金銀彩四弁花模様飾壺》1960年
岐阜県現代陶芸美術館が誇る名品で、すごく高価なものだと聞いてます。
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金銀の華やかな模様がついた壺はもちろん素敵だけど
私は白のシンプルな《白磁大壺》1941年 も好きだなぁ。

そして、小山冨士夫(1900-1975) の作品も展示されていました。


Ⅲ 大正生まれの陶芸家たち 東洋の古典に学んで

塚本 快示(1912-1990)《白瓷輪花鉢》1977-80年頃(チラシ裏面2番目)
塚本快示は、その目標とした中国唐時代の邢州窯(けいしゅうよう)や北宋時代の 定窯の白磁、北宋時代に景徳鎮窯で産した青白磁に迫る技術で 作品の制作に取り組みました


加藤 卓男(1917-2005)《藍彩四方花器》1993年(チラシ裏面3番目)
1983年、ラスター彩、青釉、三彩の技術により岐阜県重要無形文化財技術保持者に認定
1995年、三彩の技術により重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定


Ⅳ 昭和前半生まれの陶芸家たち 美濃の伝統と陶芸家の個性

若尾 利貞(1933- )《鼠志野俎皿》2003年(チラシ裏面下左)
私、この方の名前知らなかったんですが、
琳派風の装飾がされた作品たち、気に入りました。

鈴木 藏(1934- )《志野大皿》2004年(チラシ表面一番下)
《志野茶碗》2002年
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加藤 孝造(1935- )《瀬戸黒茶碗》2002年(チラシ表面3番目)

安藤 日出武(1938- )《黄瀬戸大壷》2003年(チラシ裏面下右)

玉置 保夫(1941- )

林 正太郎(1947- )

ギャラリーⅠ 最後の部屋は、
受贈記念 コレクション展
 加藤孝造 作品展示

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平成28年度に加藤孝造氏より寄贈された同氏の作品を展示
写真撮影可!! でした。
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《赤絵輪連文壺》1958年頃
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《志野白帯文壺》1962年頃
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《志野花入》《志野茶盌》《鼡志野茶盌》
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《志野大鉢》1990年頃
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《唐津茶盌》《瀬戸黒茶盌》《瀬戸黒茶盌》
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《黄瀬戸壺》《黄瀬戸花入》《黄瀬戸茶盌》
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「黄瀬戸」っても、ずいぶん印象違いますね。
この壺と花入の形気に入りました。
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《鉄釉壷》1967年頃
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今回の展示、「コレクション展 明治150年記念“2”」
ってことなので、“1”って見たっけ? と思ったら、
昨年6月に見た「デンマーク・デザイン」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-07-02

の時に、ギャラリーⅡ D室にて展示されていました。

「近代の美濃陶芸1
 明治期の革新」
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西浦焼の大きな壺とかあったっけ!


ギャラリーⅡでは、
受贈記念 コレクション展
 熊倉順吉展
」が開催されていました。
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熊倉順吉(1920-1985)
京都に生れ、前衛陶芸のパイオニアとして活躍した陶芸家
一時モダンアート協会に属し、また1957年からは走泥社同人となって活動するなど、
早くから前衛陶芸の旗手として知られる陶芸家です。

今回展示されていたコレクションの多くが、
「稲塚コレクション」
京都の歯科医であった故稲塚英樹氏は、縁戚関係にあった熊倉順吉の制作活動を 長く支援してきました。

結婚の引き出物を注文したことが親交のきっかけだったそうで、
食器や花器については、箱に「お中元」「御歳暮」の熨斗紙の
かかるものもあったり、
小さな手や足の作品には稲塚氏の子供の手足から形をとったものがあるそう。
家族を含めた親しい関係がわかります。

今までもここで、熊倉順吉《ジャズの城》1977年 とかの
作品を見たことがあって、なんか面白い作品を作る人だなって
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今回、多くの作品を見ることができて、《ジャズの城》みたいな
オブジェっぽいのももちろん面白いけど、

歯医者さんにウケそう(?)な歯が並んでいる灰皿(?)とか、

《海鼠釉長靴》1968年、《ブーツのような花生》1971年
なんか、見てて笑っちゃうようなユーモアがあっていいし、

日常に使える茶器やお皿の、釉薬がたっぷりかかった
ぽってりとした形がすごくいいなと。

岐阜県現代陶芸美術館「1964」展 の時、
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-01-28

ギャラリーⅡでやっていた「お茶の時間」で、
熊倉順吉《深海緑コーヒーセット》がすごく気に入ったのを覚えてます。

受付に言うと、熊倉順吉展のリーフレットがもらえました。
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ギャラリーⅡ B室では、熊倉順吉と同じく走泥社で活躍した
八木一夫、鈴木治、山田光の作品が展示されていました。

走泥社の鈴木治(1926-2001)と、美濃陶芸・志野の鈴木藏、
名前の漢字は違うけど、紛らわしいなぁ。

鈴木治《天馬横轉》1973年
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無料で見せてもらってるのに、鑑賞カードやリーフレットなども
もらって、なんだか申し訳ないような。
(でもこの展覧会、コレクション展なので、観覧料330円という安さ!)
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もっと見に来る人があってもいいんですけどねぇ。
まだ明るかったので、写真撮ってきました。(今までも結構撮ってますが)
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磯崎新(いそざき あらた)氏設計のカッコイイ建物です。
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これらは、手入れがされてないプランターではなく、
鯉江 良二《雨/土 ⇆ 陶》という「土に還る」シリーズから発展した作品
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ネジバナが咲いていました。
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岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/
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豊田市美術館「世界を開くのは誰だ?」展 [美術]

やっと5月に行った「ギュスターヴ・モロー展」の記事が書けました。

6月もいくつか展覧会に行ったし、ダンナの仕事の関係で
東京、それも渋谷(!)まで行ったりと、結構リア充(?)してたんですが、
ブログはおろかツイッターも投稿できてない‥‥

さて、どの展覧会のことを書こうかなぁ‥‥迷いますが

6月23日(日)に行った
豊田市美術館リニューアルオープン記念コレクション展
世界を開くのは誰だ?
WHO OPENS UP THE WORLD?
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昨年7月から今年5月末まで改修工事のため休館していた
豊田市美術館が6月1日(土)リニューアルオープンする記念の展覧会。

チラシの折り方が変わっててセンスいい!
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6月1日(土)、2日(日)は全館無料だとか
(そもそもこの展覧会、観覧料300円という安さ!)
「お庭でマルシェ」というイベントが行われたりと、
ツイッターで楽しそうな様子が流れてきて、
わー楽しそう、行かなくちゃと思ってたんですが、
会期が6月30日(日)までと、1ヶ月しかなくて、
気が付いたら、後1週間しかない!
この日曜日こそ行こうと思ってたのに、
私のことなので、午前中はダラダラしちゃって、
1時過ぎにやっと車で出発。途中PAで休憩して、
豊田市美術館に着いたのは3時過ぎー。

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キャンバスらしき荷物を持った人たちが歩いてくるのに出会いました。
ギャラリーでの展示の搬出だったんでしょうか。

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1階の受付で年間パスポートを見せて、観覧整理券をもらいます。

私、奈良美智展を見に行った時(2017年9月21日)に
3,000円で年間パスポート買ったら、
休館のため期限が今年2019年8月末までと伸びて、
ジャコメッティ展も、ブリューゲル展も見れて、それだけでも
オトクなのに、次回のクリムト展も間に合いそうなんですよ!
なんてオトクなんでしょう!!

1階の展示室に入ると、第1章「身体」を開く
身体をテーマとした作品が並んでいます。
(豊田市美術館のコレクション展、写真撮影可に気が付いて、
これらの写真はもう一度展示室に戻って撮りました)

最初の作品が
塩田 千春《不在との対話》2009年
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白いドレスから下がっている赤い糸が血のようにも見えて、
インパクトあります。

壁にかかっているのは
加藤 泉《無題》2006年
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いきなりスゴくて、嬉しくなっちゃいますが、
次へ進むと、豊田市美術館の名品がズラリ!
テンションあがっちゃいます。
安田 靫彦《波上燄灮》1942年 (左) と
横山 大観《達磨》1907年(左)
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左より(写真ではわかりにくくてスミマセン)
メダルド・ロッソ《門番女》1883-84年
オスカー・ココシュカ《絵筆を持つ自画像》1914年
エゴン・シーレ《カール・グリュンヴァルトの肖像》1917年
梅原 龍三郎《少女アニーン》1908年
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藤田 嗣治《美しいスペイン女》1949年
国吉 康雄《花飾りをつけた女》1932年
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左より
エドヴァルト・ムンク《魅惑》1896年
エドヴァルト・ムンク《接吻》1895年
ジェームズ・アンソール《愛の園》1888年
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熊谷 守一《裸婦》1961年
熊谷 守一《裸婦》1960年(寄託)
岸田劉生《横臥裸婦》1913年
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ミケランジェロ・ピストレット《窃視者 (M・ピストレットとV・ピサーニ)》1962,72年
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二人の人物(右は作者自身の自画像だそう)以外はステンレスの鏡に
なっているので、周囲の空間が写り込んでいます。

絵を見ると、鑑賞する自分が写るので、
絵に描かれている二人に見られているような気になります。

高松 次郎《赤ん坊の影 No.122》1965年
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中央の彫刻が
アルベルト・ジャコメッティ《ディエゴの胸像》1954年
奥左 フランシス・ベーコン《スフィンクス》1953年
奥右に、森 千裕の4枚の絵のうち2枚が写っています
上が《Toothache(サイン)》2012年(寄託)
下が《Headache(ナイン)》2012年(寄託)
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全て白い(グレイ?)の画面に見えるこの4作品、
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手前3点が
ローマン・オパルカ《オパルカ 1965/1-∞》
1965年から黒いキャンバスに白い絵具で1から数字を描いていく絵画を
描き始め、次第にキャンパスの地は白くなっていったと。
数字?かどうか判読しかねるんですが、
一番グレイの濃い手前が 《ディテイル 2601104-2626001》1977年
真ん中が《3395602-3411010》1981年
ほとんど白いキャンバスにしか見えないのが
《ディテイル 4968512-4988005》1994年
数字を描くのは一日も休まなかったそうで、まぁ‥‥飽きもせずというか。
ローマン・オパルカさん、2011年に79歳で亡くなったそう。

その奥が、豊田市美術館が誇る 草間 彌生《No.AB.》1959年
国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」展 にも出品されてたなー。
豊田市美術館「蜘蛛の糸」展 を見に行った時、
「作品をゆっくり読みとくギャラリートーク」ってイベントで
この作品を取り上げていて、キャンバスを黒で塗りつぶして、
それから薄い白を塗り、無数の白い網目を描いていったと聞きました。

石原 友明《I.S.M.(H)》1989年
表面が継ぎ合わされた革でできているぬいぐるみのような立体作品
人が抱き合っているようにも見えてきます。
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後ろの長谷川 繁の絵《タイトル無し》1998年 と、
なんかシンクロ(?)しているようにも見えてきます。

左奥に、会田誠の《あぜ道》1991年 が見えてます。
その右側にあるのはなんと、
サルバドール・ダリ《皿のない二つの目玉焼きを背に乗せ、
ポルトガルパンのかけらを犯そうとしている平凡なフランスパン》1932年

そのあたりから 第2章「日常」を開く
自然や日常を構成しているモノをテーマとした作品が展示されています。

日高 理恵子《樹を見上げてⅠ》1989年
日高 理恵子《樹を見上げてⅡ》1989年
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樹を下から撮影したモノクロ写真みたいに見えるんですが、
日本画の岩絵具で丹念に描かれているんです。

奥の壁に掛かっているのは、丸山 直文《appear》2008年
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名古屋市美術館「モネ それからの100年」展 で、
モネの絵に影響を受けた現代アートとして丸山直文の絵が
展示されていましたっけ。

右の壁に掛かっている3点は、中村一美
奥から《空木Ⅱ》1984年 《丹沢》1983年
手前が《赤紫鉱》1987年
奥の2点は抽象的表現だけど描かれているものがわかるけど、
手前の《赤紫鉱》は、タイトルも色の名前で‥‥?


左より
菱田 春草《春色》1905年
菱田 春草《鹿》1909年
徳岡 神泉《柳》1953年
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菱田春草の鹿の描き込み、スゴイ!!
徳岡神泉の柳の枝と葉だけで構成された絵もなんかすごくいい雰囲気。

中村 彝《静物》1917年 (左)と、
速水 御舟《果物》1920年 (右)
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日本画で西洋画のような質感を表現している御舟の絵、すごい。


堀 浩哉《池へ-81. 4》1981年
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今回の展覧会で、この絵、すごく涼しげな雰囲気で気に入りました。

隣には、李 禹煥《風と共に》1987年
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こちらもなんか爽やかな風が吹いてくるみたいな雰囲気がいいな。

椅子を展示しているコーナーがありました。
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左側の絨毯の上の3脚には座ることができました。
(私は座りませんでしたが)

1階の展示室8を出て、展示室6・7では、
宮脇晴の油彩や宮脇綾子のアプリケが展示されていました。

その前のスペースで、ミヤギフトシの《花の名前》2015年
というヴィデオが流れていました。
ゴージャスな衣装と金髪の女性が歌っている場面を見ましたが、
20分のヴィデオってことで、全部見るのはあきらめました。
(チラシ中面右下に画像あります)

2階の展示室へ行くと、第3章「歴史・記憶・社会」を開く
日常において打ち捨てられたものや目を向けてこなかった出来事、
時代が抱える問題などを取り上げた
「アルテ・ポーヴェラ(貧しい美術)」
と呼ばれる作品が展示されています。

広い空間にあったのが
マリオ・メルツ《廃棄される新聞、自然、蝸牛の体のうちに、
空間の力として継起する螺旋がある》1979年
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ネオンの数字が1、1、2、3、5、8、13、21、34、55となっていて、
部屋にあった解説によると、これはフィボナッチ数列だそう。
フィボナッチ数は自然界の現象に数多く出現、
螺旋にも関係する数字だそうですね。
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3階から見下ろした作品
布に書かれたメッセージが読めれば、もっと作品が理解できたかな?
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ギリシャ彫刻(?の石膏コピー)とぼろ布が対比しています。
ミケランジェロ・ピストレット《ぼろぎれのヴィーナス》1967年
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1階で展示されていた鏡の絵《窃視者》の作家なんですね。
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“美”の代表ともいえるヴィーナスと、ゴミ‥‥とまではいかないのかな?
猥雑な生活を象徴している? ぼろぎれの対比。
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階段を上がって3階から館内を見下ろす
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小部屋の展示室2には、部屋いっぱいに
木組みの構造物が傾いています。
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側面のスクリーンには、チラシのメインビジュアルにもなっている
加藤 翼《Break it before it’s Broken》2015年
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大きな建造物を大勢で引き倒す様子が映されています。
‥‥うーん、なんかこれ危なくない??なんて印象を持っちゃったんですが。
ビデオの見せ方とかセンスいいなって。

加藤 翼、「蜘蛛の糸」展で見た、東日本大震災の被災地で、
大勢の人がロープをひっぱって巨大な建造物を引き起こす映像作品が
良かった。

ワシントン条約で取引が禁止されている希少動物の皮を使った
ランドセルが壁に並んでいます。
あら、これ、村上隆の作品だったんだ!
村上 隆《R. P. (ランドセル・プロジェクト)》1991年

Chim↑Pom《BLACK OF DEATH 2013》というビデオ、
なんでこのカラスの群れはずっと追ってくるの? って不思議に思って
見ていたら、バイクに乗った人物がカラスの死骸(? 模型?)を持って
走ってるんだ。カラスたちは仲間を助けようとしている?
東日本大震災で壊れた街や大阪万博の太陽の塔などが映り、
カラスの鳴き声が不吉に響いて、心がざわざわしました。

豊田の街が見える通路を通って展示室4へ行くと、
第4章「まだ見ぬ世界」を開く
「具体的な物事を絵画や彫刻よって再現するという、
これまで何世紀にもわたって当たり前のようにおこなわれてきた
制作方法に異議を申し立てるアーティストたち」が、
「まだ見ぬ何か」を求めて制作した作品。

とてもシンプルな絵が並んだ展示室。素敵!
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左より、ピンクの画面に穴が開いてます。
 ルーチョ・フォンターナ《空間概念》1962年
緑色の作品も同じく 
 ルーチョ・フォンターナ《空間概念》1962年(寄託作品だそう)
中央の立体作品も
 ルーチョ・フォンターナ《空間概念 N3》1959-60年
溶けた赤いプラスチックが貼り付けられています
 アルベルト・ブッリ《赤 プラスチック》1964年
写真では何か描かれているようにも見えるんですが、映り込みで、画面は一面の青一色!
 イヴ・クライン《モノクローム IKB 65》1960年
白と赤のストライプ
 ダニエル・ビュレン《無題》1970年


展示室の反対側はモノトーンの世界で、こちら側も素敵!
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左より
画面の中央に襞がよってます
 ピエロ・マンゾーニ《無色》1958/59年
タイトル通り、布と紐で梱包されています。
 クリスト《梱包》1961年
3枚の風合いの違う布が貼られている
 ブリンキー・パレルモ《無題》1970年
黒く塗られた▼と、鏡の▽
 ブリンキー・パレルモ《無題 (セロニアス・モンクに捧げる)》1973年

そして、私これ気に入ったんですが
ギュンター・ユッカー《変動する白の場》1965年
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白い画面に打たれた白い釘が柔らかな陰影を作り出していて、
繊細に表情が変わって素敵。
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諏訪 直樹《THE ALPHA AND THE OMEGA F-1》1978年
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単純な赤・緑・白の色面ではなくて、
それぞれ別の色の上に点描で色がのせられています。
形の分割も、色も、システマチックな法則でできているそうです。

イミ・クネーベル《規格 I B 1-B 4》1994年
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赤・青・白・黄‥‥

佐藤 克久
それぞれにキャプションが2つずつ付けられているので、
聞くと、■の中の〇にカラフルな格子が描かれているのが
《みすます》という作品で、それに
左は《ありあり》という作品が、
右は《ちらほら》という作品が組み合わされているそう。
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隣の壁面に展示された4点も、
佐藤 克久の《空空枠枠》という作品(作家蔵)
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‥‥うーん、なんだろう?? 幼稚園の工作みたいな(失礼^^;>

最後の展示室、暗幕をめくって入ると、暗い部屋の中で
ドラマチックなライティングに照らされていたのが、
ライアン・ガンダー《おかあさんに心配しないでといって(6)》2013年
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タイトルからすると、布をかぶった子どもの彫刻?
昔、石膏デッサンで布とかビニールシートをかぶせたものを
描いたりしたなぁ、なんて思いながら見てました。

階段を降りた下には
佐藤 克久《はあ》2018年(作家蔵)
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‥‥はあ、、

この展覧会、手持ちのスマートフォンで、
音声ガイドを聴くことができるとのことでした。
(私はスマホのイヤホンを持ってないので試しませんでしたが)

豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/ の、
ウェブサイト「コレクション」のページで、
https://www.museum.toyota.aichi.jp/collection/
音声ガイドが付けられている作品もあって、
パソコンで聴くことができて、この記事を書くのに
とても参考になりました。素敵な試みですね!


展示室5は、閉鎖されていました。
修復記念特別公開「よみがえる織田信長像」の展示は
16日(日)までだったんだ。残念‥‥
教科書で見た織田信長像、豊田市の長興寺が所蔵してるんですね。
「重要文化財 紙本著色織田信長像」
2016年度の修復に合わせて行った調査で明らかになった事実などを展示していたそう。
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しかし、リニューアルっても、私の見た目では
どこが変わったのかよくわかりませんでしたが
素敵な雰囲気が変わってなくて、安心したというか。

ダニエル・ビュレン《色の浮遊│3つの破裂した小屋 》2003年
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高橋節郎館の前庭
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閉館時間(17:30)が迫っていたので、高橋節郎館は入りませんでした。

ヘンリー・ムア《坐る女:細い首》1961年
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さぁ、7月23日(火)からクリムト展が始まります! 楽しみ!!
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豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/


--過去記事--
豊田市美術館「ブリューゲル展」
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-06-06

豊田市美術館「コレクション:閉じる、開く、また閉じる。」他
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-06-10

豊田市美術館「蜘蛛の糸」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-01-15
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パナソニック汐留美術館「ギュスターヴ・モロー展」 [美術]

もう1ヶ月も前のことを書いているのもなんだかなーって思いますが‥‥

5月27日(月)、大阪の友人と
国立新美術館「ウィーン・モダン」展を見まして、
予定では美術館の後、六本木の街へ出てランチでも、って
ことだったんですが、予想外に鑑賞に時間がかかりまして‥‥
ものすごい出品数と充実した展示で良かったんですが、
疲れて街へ出る元気がなくなって、国立新美術館の地下で
食べたんですね。で、出たのが3時半頃。
なんか中途半端な時間‥‥
友人は羽田発6時の飛行機で帰るので、どこかへ行くほどの
時間はないし、今食事したばかりでカフェってのも‥‥
ってことで、ここで別れることに。
で、私はこれで帰るのもなんかモッタイナイ(?)気がして、
どっか行こうかなぁ‥‥なんて考えて、

月曜日に開いている美術館を調べていた時、
パナソニック汐留美術館が開いてるってチェックしてて、
(今年2019年4月にパナソニック汐留ミュージアムから改称されたそうですね)

ギュスターヴ・モロー展をやってたので、
ついでに行けたら行きたいとは思ってたんです。

モローは私の好きな画家で、代表作ともいえる
《出現》が見られるってことで、
この展覧会、楽しみにしていました。

パナソニック汐留美術館で4月6日(土)~6月23日(日)で開催された後、
あべのハルカス美術館に7月13日(土)~9月23日(月・祝)
福岡市美術館に10月1日(火)~11月24日(日)と巡回するってことで、
大阪へ見に行くつもりでいたんですが、この機会に見れたらと。

それで、パナソニック汐留美術館の閉館時間をチェックしてみたら、
午後6時まで(入館5時30分)ってことで、
そこから20分程で行けるってことは調べてあったので、
うーーん、4時半までには入れるかな? 1時間半か‥と、
ちょっと迷いましたが、まぁ、ざっと見るだけでもいいかーと。

六本木から都営大江戸線汐留駅へ、
見上げるような高いビル(汐留シティセンター)の横を通って
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パナソニック東京汐留ビル ここの4階にあります。
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ずいぶん前置きが長くなってしまいましたが、

ギュスターヴ・モロー展
サロメと宿命の女たち
Gustave Moreau
Salome and the femme fatale
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ロッカーに荷物を預け、入館料1,000円を払って入ります。
この展覧会、作品が年代順ではなく、テーマ別に展示されていました。

最初に《24歳の自画像》1850年
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Wikipediaのギュスターヴ・モローの自画像に使われている絵ですね。
Wikiからお借りしてきました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%AD%E3%83%BC
ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826年4月6日–1898年4月18日)は、フランスの象徴主義の画家である。パリに生まれパリで亡くなった。聖書や神話に題材をとった幻想的な作風で知られる。

印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローですが、
印象派の光あふれる風景や日常生活ではなく、
聖書やギリシャ神話をおもな題材として、
想像と幻想の世界を描いたと。

5月5日に放送されたNHK日曜美術館で、この展覧会を取り上げていました。
「ギュスターヴ・モロー ファム・ファタル(魔性の女)に魅せられて」
https://www4.nhk.or.jp/nichibi/x/2019-05-05/31/26926/1902799/

ゲストに『怖い絵』の中野京子さんが出てらして、
晩年のモローの装飾過多の絵を「大金持ちのゴミ屋敷」と
表現されていたのには笑ってしまいましたが。

精神科医で作詞家の きたやまおさむ さんと、モローの解釈が
全く違ってて、それも面白かった。
(私は中野京子さんの解釈を支持するなぁ)

母親に全て面倒見てもらってる、金持ちで、働く必要のない
引きこもりのボンボンが、
自分が想像した世界に閉じこもって描いた絵ではないかと思うんだけど、
‥‥現代日本なら、引きこもりで、二次元の世界で夢想している男、みたいな。
あ、これは非難しているのではなくて、
私は、もしお金があって環境が許せば、
引きこもって自分の空想世界に遊ぶ生活ってのは
ある意味理想ではないかと思う性格なので、
モローのこれらの絵、すごくよくわかる(?)っていうか。

昔、私は世界美術全集など見て、コーフンしていたというか。
ポルノ雑誌に載っている女性のハダカ写真より、
西洋の画家たちが描いたヌード(但し印象派は除く)の方が
ずっとエロティックに見えたんですよね。
そういった絵に描かれているってこともあって、
旧約聖書やギリシャ神話、アーサー王伝説などの物語が好きでした。
私は助け出される姫君で‥‥(笑)

今回の展覧会、サロメを描いた絵がたくさん並んでます。
紙に黒鉛で描いた「習作」ってキャプションがついているのもありますが、、
これらは、より良い作品を創作するための試行錯誤っていうより、
何度も同じような場面を繰り返し空想するので、
それを描いているだけなんじゃない? なんて(^^;)

第1章 モローが愛した女たち で、
母親のスケッチや、母に宛てた手紙があって、
親密な親子関係だったことはわかります。
金持ちで息子が自立しなくても全く困らない、むしろ
ずっと自分の傍にいてくれるのが嬉しい母親と、それに甘える息子。
(現代日本なら「なぜ働かない」って言って家庭内暴力になったりする)

でも、日曜美術館で中野京子さんが言ってたけど、
モローは晩年、美術大学の教授になって、大勢の弟子たち、
マティスやルオーを育てているんですよね。
彼の指導方針は弟子たちの個性を尊重して、才能を自由に伸ばすことだったと。

もし、彼の母親がもっと前に―30代40代の時に―亡くなっていたら、
(母が亡くなったのはモロー58歳の時)
また別の世界へ行ったんじゃないかと。

生涯独身だったモローですが、30年近く親しい関係であったという
恋人アレクサンドリーヌ・デュルー
「私の最後の時には二人きりになって手を握ってほしい」と
手紙に書き送っていたそう。
でも彼女も母親の6年後に亡くなって、彼は深い悲しみに沈みます。

《雲の上を歩く翼のあるアレクサンドリーヌ・デュルーと
ギュスターヴ・モロー》
恋する少年が描いたような、思わず微笑んでしまうような可愛らしい絵

でも現実には彼女とはどうだったのかなぁ?
なーんか、プラトニックだったんじゃないか? なんて私は思うんだけど。


‥‥なんか展覧会以外のことばかり書いちゃいました。
《出現》をはじめ、《一角獣》や、《エウロペの誘拐》とか、
素敵な絵があって良かったけど、わりとあっさり見ちゃったというか。
まぁ、時間があまりないって思い込んでたこともあるけど。

これらの絵、モローの住居を死後、遺言により美術館にしたという
ギュスターヴ・モロー美術館で見たいなって。
(今回展示されている絵は全てモロー美術館所蔵の作品)
モロー美術館の映像がありましたが、
壁一面に飾られた絵には圧倒されますよね。
「大金持ちのゴミ屋敷」状態っていうか、
まぁ、西欧のお城とかって日本人には驚くような
ゴテゴテ装飾がされてますよね。
歴史とか伝統の重み? いろんな幻想が湧き出てくるようにも思えます。

図録は買いませんでしたが、《出現》のクリアファイルを購入。400円
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--オマケ--
メナード美術館がモローの《サロメの舞踏》を持ってるんだ! って驚いたのが、
岐阜県美術館「象徴派」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-07-23
小さな水彩画でしたが、素敵でした。
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メナード美術館のウェブサイトで見られます。
メナード美術館《サロメの舞踏》1876頃 23.0×15.7cm
https://museum.menard.co.jp/collection/european/moreau_gu_01.html

岐阜県美術館はモローの珍しい初期作品《ピエタ》1854年 と、
https://gifu-art.info/details.php?id=3831
《聖セバスティアヌスと天使》1876年頃 を所蔵してます。
https://gifu-art.info/details.php?id=3820

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国立新美術館「ウィーン・モダン」展 [美術]

5月27日(月)、東京・六本木にある国立新美術館の

「ウィーン・モダン
 クリムト、シーレ 世紀末への道」を見てきました。
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5月26日(日)に大阪の友人が上京するので、横浜の友人たちと
会うことを、LINEグループでやりとりしているのを見て、
私も参加したくなって、ではついでに
国立新美術館の「ウィーン・モダン」展を見て来ようと
計画したんですね。
この展覧会、東京・国立新美術館で4月24日(水)~8月5日(月)に
開催された後、大阪の国立国際美術館へ巡回するので、
大阪で見るつもりだったんですが、この機会に東京で見ようと。
国立新美術館は月曜日に開館してるので(火曜休館)
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(チラシ中面)

1人で見るつもりでいましたが、息子さんのところへ来ている
大阪の友人が、息子さんが月曜日、仕事が休めなくなったので、
一緒に展覧会を見ることになりました。

当日10時半に待ち合わせで、私は国立新美術館には
「ミュシャ展」の時に来てるので、

六本木駅に10:10頃に到着する列車を調べて、
余裕~って思ってたんですが、前回と違う改札から出てしまい、
すっかり迷ってしまいまして‥‥地上に出てみたら、
余計わからなくなって、季節外れの暑さの中、
汗だくになりながら、なんとか到着しました。
(友人はずいぶん前に到着したとLINEがあった)

今回も、展覧会HPから、プリントアウトするオンラインチケット
買っておいたんですよ。https://www.e-tix.jp/wienmodern2019/
「ミュシャ展」で行った時、チケットブースに並ぶ行列を見てるので。
でも今回はチケットブースに誰も並んでいなくて、
ちょっと拍子抜けしました。

無事に友人と会え、展覧会場へ。
展覧会場内はそこそこ混んでいました。
ちょっと迷ったけど、音声ガイド借りました。550円

最初に、古いウィーンを描いた風景画
《ローテントゥルム門側から見たウィーン旧市街》1750年以前
要塞のような市壁に囲まれた街の絵

この市壁が皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の治世に
取り壊され、リンク通りが作られ、沿道には、
帝国の要となる建物が次々と建てられていったってことは、
後で紹介されていました。

そして、マルティン・ファン・メイテンス(1695-1770)
《マリア・テレジア(額の装飾画:幼いヨーゼフ2世)》1744年
見上げるような大きな絵で、額が豪華!! 幼いヨーゼフ2世の肖像が
額の上部中央に付いているので、図録にも額付きで載ってます。
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この絵だけでも、フツー(?)の展覧会なら目玉になりそう!
この展覧会、出品点数もすごかった(出品リストが8ページ分!)し、
絵だけでなく、シューベルトの眼鏡(!)とか、
クリムトのスモック(!!)とか、
メッテルニヒのアタッシュケースとか、
食器や家具、ファッションやアクセサリー
なども展示されていて、
当時のウィーンの様子なども知ることができました。
この膨大な展示物、全てウィーン・ミュージアムのコレクションで
改修工事で閉館している間、まとめて公開するこの展覧会が
実現したとのこと。

おかげで、10時半過ぎに展覧会場に入ったのに、
見終わったのは、1時半頃で、所要約3時間!!

途中、え? これでまだ展示半分なの?! なんて驚きました。
なので、展覧会の後、六本木の街へ出てランチをする予定が
(友人が良さそうな店をいくつか調べてたそう)
とても街へ繰り出す元気もなくなって、美術館地下のレストランで
食べることになりましたが、でもすごく充実した展示で良かった!
二人で見ると、自分だけでは気が付かないところを
気付かせてもらったりして楽しかった!

展覧会のタイトル「ウィーン・モダン」
英語だと「VIENNA ON THE PATH TO MODERNISM」
モダニズムへの道

ウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という視点から 紐解く新しい試みの展覧会です。(チラシ中面より)

ウィーンの「世紀末芸術」は、ドイツ語では「ウィーンの近代(モダン)」を意味する 「Wiener Moderne(英語ではViennese Modernism)」と呼ばれます。(展覧会図録「ごあいさつ」より)

‥‥そうなの?! ワタクシ的には退廃とかお耽美ってイメージだった“世紀末”とは
ちょっと違って、新しい「近代」を模索する時代であったわけですね。

18世紀の女帝マリア・テレジアの時代の啓蒙思想がビーダーマイアー時代に発展し、 ウィーンのモダニズム文化の萌芽となって19世紀末の豪華絢爛な芸術運動へと つながっていった軌跡をたどる本展は、ウィーンの豊穣な文化を知る展覧会の 決定版と言えます。(チラシ中面より)


第一章 啓蒙主義時代のウィーン

1-1 啓蒙主義時代のウィーン
市壁に囲まれたウィーン旧市街を描いた絵と、
豪華な額に入ったマリア・テレジアの大きな肖像画だったのは
前に書きました。
もうこれだけでも私は
「おぉ、マリー・アントワネットの母上ね」と感激して見ましたが、

隣に並んでいたのが、同じく豪華な額に入った
ハインリヒ・フリードリヒ・フューガー(1751-1818)
《鎧姿の皇帝ヨーゼフ2世》1787-88年頃

この二人が、啓蒙専制君主として君臨していたと。

1-2 フリーメイソンの影響
《ウィーンのフリーメイソンのロッジ》1785年頃
右端にモーツアルトも描かれているそう。

世界史がよくわからない私は、フリーメイソンって、
なんか怪しげな結社? みたいなイメージだったんですが、
自由、平等、友愛、寛容、慈愛という理念を掲げ、
知的で社交的な場として、1780年代の皇帝ヨーゼフ2世の
統治時代は、ウィーンのフリーメイソンが最も活動的だったそう。

1-3 皇帝ヨーゼフ2世の改革
啓蒙主義の支持者だったヨーゼフ2世が行った改革で
建設された巨大な総合病院の図(多色刷り銅板画)などがありました。


第二章 ビーダーマイアー時代のウィーン

2-1 ビーダーマイアー時代のウィーン
1814年から1815年にかけて開催されたウィーン会議から
1848年の革命までの間を「ビーダーマイアー」時代と呼び、
牧歌的で私的な領域に人々が閉じこもった時代だったと。

「会議は踊る、されど進まず」と言われたウィーン会議、
《ウィーン会議での各国代表たち》を描いた図や、

ホンモノの時計がはめ込まれた、
カール・ルートヴィヒ・ホフマイスター
《絵画時計 ―王宮書斎での皇帝フランツ1世》1830年
‥‥王室書斎というにはなんか質素な部屋だなぁって印象
とか、

1848年の革命を描いた
アントン・ツィーグラー
《ミヒャエラープラッツのバリケード、1848年5月26-27日深夜》1848年

革命の暴力的なシーン
ヨハン・クリスティアン・シェラー(1782-1851)
《陸軍大臣テオドール・バイレット・フォン・ラトゥールの私刑、1848年10月6日》1848年
世界史に詳しくない私にはへーって。

2-2 シューベルトの時代の都市生活
ビーダーマイアー時代の部屋の絵が並んでいましたが、
ゴテゴテした装飾がなく、簡素とか質素って言ってもいいような部屋で、
現代でも通じるようなシンプルさ。
机や椅子も並んでいましたが、シンプルで素敵だし、

何より、ティーポットなどの銀器がシャープですごく素敵!!
これ、現代のモダンデザインって言っても通じるんじゃない?
200年前のデザインだなんて思えない!
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展示室中央には、ドレスやボンネットが展示されていました。
ハイウエストの白い(っても生成りっぽい)ドレスとか、
シンプルで素敵って見ました。

ヴィルヘルム・アウグスト・リーダー(1796-1880)
《作曲家フランツ・シューベルト》1875年頃
は、中学校の音楽室に飾られていたシューベルトの肖像画の
ようであるけど、シューベルトは1797-1828年なので、
だいぶ後になって描かれた絵のようですね。でも、
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続いて、シーベルトの眼鏡があったのにはへーっ!!って驚きました。

シューベルトを中心とする夜会(シューベルティアーデ)と呼ばれる
集まりがビーダーマイアー時代の、個人の趣味や社交が洗練されていった
最も顕著な例だと。

2-3 ビーダーマイアー時代の絵画

ペーター・フェンディ(1796-1842)
《悲報》1838年
幼い子どもと乳飲み子を抱えた母親のもとに、将校が夫の戦死を
報せに来た場面を描いています。
映画もなかった時代、この絵を見て、人々はそれぞれの物語を想像したのでは?

ロザリア・アモン(1825- ?)
《窓辺の少女》1849年
窓辺でバラとゼラニウムを植木鉢で育てる少女
園芸を手軽に楽しめるような時代になったと。

ビーダーマイアー絵画は早くも1850年代には時代遅れと みなされた。だが、わずか30年後、そのノスタルジックな様式は ウィーン・モダニズムの幕開けと共に再評価を得たのである。(図録より)

2-4 フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー ―自然を描く

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー(1793-1865年)は、 19世紀のオーストリアでもっとも重要な画家に位置付けられており、今日では とりわけビーダーマイアーの典型的かつ代表的画家として知られている。

《祖父の誕生日祝い》1945年
祖父の誕生日祝いに集まった家族たち。素朴でほほえましい絵。

《バラの季節》1864年
バラが咲く野の道で、荷車の青年とバラを持つ若い女性。
ほほえましい愛のシーンを想像しちゃいます。

2-5 ルドルフ・フォン・アルト ―ウィーンの都市景観画家

ルドルフ・フォン・アルト(1812-1905年)は同時代のオーストリアを1000点以上の 水彩画に描いたが、その多くはウィーンを題材にしていた。アルトが描き出した都市や 建築の立ち並ぶ景観図は、高い芸術性と、風景を地誌的に正しく記録する 卓越した水彩技術の賜物である。アルトの作品を見れば、ウィーンがどのようにして、 ビーダーマイアー時代の要塞都市から、世紀転換期の大都市へと変貌を遂げたかが わかるだろう。

大聖堂とかの描き込みもすごいけど、なんかドラマチックでいいな。


第三章 リンク通りとウィーン 新たな芸術パトロンの登場

3-1 リンク通りとウィーン

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(1830-1916)
治世1848年~1916年という長さ!

ウイーン旧市街をぐるりと囲んでいた市壁の取り壊しを
皇帝が命じたのが1857年。
幅500メートルにおよぶ斜堤(クラン)の跡地に、
環状のリンク通り(リンクシュトラーセ)が1865年に開通、
沿道には国会議事堂やウィーン市庁舎、ウィーン大学など、
帝国の要となる建物が次々と建てられていきました。

映像コーナーもあって、大都市・ウィーンが作られていく様子が
よくわかりました。古き良きウィーンへ旅行した気分。

若き皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と
美貌の皇后エリーザベトの肖像画は、
どちらもフランツ・ルス(父)(1817-1892)の筆
(制作年は1852年と1855年と違う)
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取り壊される旧ブルク劇場の観客席を記録として残すために
ウィーン市議会から依頼されて描いた水彩画
グスタフ・クリムト(1862-1918)
《旧ブルク劇場の観客席》1888年
クリムトの画力のすごさがわかる絵です。
ブルク劇場の観客席に集まった人々100人以上が、
それぞれ小さな肖像画として描かれているそう!
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クリムトの同輩である
フランツ・フォン・マッチュ(1861-1942)が描いた
ブルク劇場の場北側階段のための習作(1886-87年)が2点展示されてました。

ブルク劇場の壁画や天井画はクリムトも一緒に手掛けてるんですよね。

エドゥアルト・レビーツキー(1862-1915)が描いた
国会議事堂柱廊玄関モザイクフリーズのための習作
《正義、寛容、敬虔》と《真実、英知、美》1900年 は、
金地にラファエロが描いたような優美な人物が描かれています。
こういう絵、私好きだなぁ。
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3-2 「画家のプリンス」ハンス・マカルト

 ハンス・マカルト(1840-84年)はザルツブルクに生まれ、ミュンヘンで学んだ。 1869年、マカルトは皇帝フランツ・ヨーゼフ1世によってウィーンへ招聘される。 そして瞬く間にこの時代の大スターへの階段を駆け上がった。グスハウス通りにあった 彼の有名なアトリエは、その豪華な装飾がインテリア・デザインのトレンドとなり、 時代の趣味と流行をつくりだすまでになった。(後略)

1879年1月、ウィーン市議会が皇帝夫妻の銀婚式のために祝賀パレードを
計画したとき、マカルトは芸術監督に任命されて、デザイン画を
描いたそうで、そのうちの3枚が展示されていました。

ルドルフ・フォン・アルト(1812-1905)が描いた
《グスハウス通りのハンス・マカルトのアトリエ》1885年
が展示されていましたが、(マカルトの死後に記録のために描かれたそう)
え~?! なんかゴテゴテと飾り立てられていて、
ビーダーマイアー時代のシンプルな室内と比べたら、
こっちの方が古いように思っちゃうけど‥‥

アトリエの絵に描かれていたマカルトの絵(肖像画)
《ハンナ・クリンコッシュ》1884年以前
も展示されていて興味深かった。

他にも女性の肖像画が2点展示されていましたが、
これは人気あったろろうなと。
(チラシ中面左下の絵が
ハンス・マカルト《ドーラ・フルニエ=ガビロン》1879-80年頃)

3-3 ウィーン万国博覧会(1873年)

1873年、ウィーンのプラーターで開催された第5回万国博覧会

ヨーゼフ・ラングル(1843-1920頃)が描いた俯瞰図で、
その大規模さがわかります。
中央に円形の建物(ロトゥンデ)をもつ産業宮は、その全長が
およそ1キロあったと!

日本の明治政府が初めて参加した万国博覧会で、
神社のような建物の日本館の写真とかあって興味深かった。

3-4 「ワルツの王」ヨハン・シュトラウス
ウィーンと言ったら、ウインナ・ワルツですよね。

ヴィルヘルム・ガウゼ(1853-1916)が描いた
《宮廷舞踏会》1900年
着飾った紳士淑女の中央に、フランツ・ヨーゼフ1世が立っています。
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ヴィクトル・ティルクナー1844-1896)の
ヨハンシュトラウス(子)の大理石の彫刻(1894年)がありました。
イヤホンガイドでは、「美しく青きドナウ」が聴けました。

今も、社交界デビューの華やかな舞踏会が行われているんですよね。


第四章 1900年―世紀末のウィーン ―近代(モダン)都市ウィーンの誕生

4-1 1900年 ―世紀末のウィーン

フランツ・フォン・マッチュが描いた
《シェーンブルン宮殿書斎での皇帝フランツ・ヨーゼフ1世》1916年
壁には皇后エリーザベトの肖像画がかかってます。
1898年にエリーザベトが暗殺された後の、
寂しそうにも見える皇帝と部屋です。

ヴィルヘルム・ガウゼがが描いた
《ウィーン市庁舎の舞踏会》1904年
ウィーンの華やかな時代!

オットー・ヴァーグナー(1841-1918)
《カール・ルエーガー市長の椅子》1904年
チラシ中面にも使われていますが、
ルエーガー市長の60歳の誕生日を祝う言葉が
真珠母貝の象嵌で華やかに装飾されていますが、
ちゃんと機能的で座っても快適そうです。

4-2 オットー・ヴァーグナー ―近代建築の先駆者
私は建築はイマイチわからないんですけど、
(でも素敵な建物を見るのは好き)

近代建築の先駆者
オットー・ヴァーグナー(1841-1918)

美術アカデミー記念ホールの模型 1898年 は、
キラキラの装飾が素敵だなぁーと。

近代建築の代表作とされる郵便貯金局
メインホールの写真がありました。

郵便貯金局のアームチェアやスツールも
デザインしてるんですね。スタイリッシュな椅子です。

聖レオポルト教会(シュタインホーフ)の模型や、
立面図なども展示されていました。

まぁ、私にはイマイチこれらの建築計画図、よくわからないんですが、
マジョリカ・ハウスの陶器製ファサード
(リンケ・ヴィーンツァイレ40番地)1898年
の、壁の装飾(アール・ヌーヴォーっぽい?)とか、素敵って見ました。

でも、オットー・ヴァーグナーがすごい建築家だってのは
この展覧会でよくわかりました。

4-3-1 グスタフ・クリムトの初期作品 ―寓意画
いよいよクリムトの絵が並びます
(旧ブルク劇場の観客席の絵が3-1にありましたが)

『アレゴリーとエンブレム』のための原画が並んでいるのは、
ゲルラハ&シェンク社は1882年から1884年にかけて、
『アレゴリーとエンブレム』と題された、
画家たちが寓意画を描くための図案集を出版して、
その原画をクリムトも描いているから。

ルネサンスなど古い絵を参考にしたことがわかる古典的な絵です。

ゲルラハ&シェンク社が後に作品をウィーン市へ売却したので、
これらの作品がウィーン・ミュージアムに所蔵されることになったそう。

《愛(『アレゴリー:新連作』のための原画No.46)》1895年
画面が三分割されて、両側が金色でバラの花が描かれているのが、
日本の金箔地の絵のようにも見えます。額縁が独特ですよね。
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私、この絵は、図書館で、装丁に魅かれて手に取った
久世光彦『聖なる春』で知ったんですよ。
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発表誌「ハイファッション」(文化出版局)
1994年2月号~1995年11月号 の単行本
蔵にこもってクリムトの贋作を描いている中(高?)年男と、
キキという若い娘との話。

聖なる春

聖なる春

  • 作者: 久世 光彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1996/10/01
  • メディア: 単行本


へー、クリムトの絵なんだって。でも両側の金地は
装丁のデザイン処理なのかなって思ったんです。
(確かにデザイン処理もしてありますが)

本の中に《愛》の図版も使われていますし、
今回の展覧会に来てた《牧歌(『アレゴリーとエンブレム』のための原画 No.75)》1884年 も載ってます。
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6月(ユノ)(『アレゴリー:新連作』のため
の原画 No. 53)
1895年から1900年まで『アレゴリー:新連作』として続けられた
シリーズのクリムトの作品は、モロに私の趣味で素敵!
(ロマンティックで少女マンガのよう!!)
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ってとこで、やっと休憩室への入口!
え~?!! まだ半分あるの??? って。

休憩室には
《エミーリエ・フレーゲの肖像》に描かれた青のドレスを再現したものと、
インスピレーションを受けて制作された黄金色のドレスが展示されていました。
(しまった、撮影禁止かと思って写真撮ってこなかった)

豪華なドレスを眺めながら一休みして、さて、後半へ

4-3-2 ウィーン分離派の創設
クリムトがデザインした
《第1回ウィーン分離派展ポスター》
ギリシャ神話の女神アテナと、
ミノタウロスを退治するテセウスが描かれていますが、
風紀に反すると判断されて、テセウスの下半身を隠すために
木の幹が追加されたんですよね。

今までも、愛知県美術館「クリムト展」とかで見てますが、
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-01-21
検閲前と後のポスターが並んでいました。

チラシ中面に使われているのは、検閲後のものですね。

そして、クリムトの油彩画《パラス・アテナ》1898年
(チラシ中面左上)
これ、私、2003年に松坂屋美術館で開催された
「クリムト 1900年ウィーンの美神展」で見てるんですが、
今回、音声ガイドを聞いて、アテナの金色の胸当ては、
分離派を批判する人をあざ笑うように舌を出すメドゥーサの顔だとか、
左下の小さい女性は裸のヌーダ・ヴェリタス、「裸の真実」で、
背景には海の怪物トリトンと戦っているヘラクレスが描かれていて、
分離派の反対勢力への高らかな宣戦布告だろうと知りました。
愛知県美術館が所蔵する
クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》1903年も、
そんな意図で描かれたと聞いてます。

そして、ウィーン分離派っていうとこの写真が出てきますよね。
モーリツ・ネーア(1859-1945)
《ウィーン分離派メンバー》1902年
他のメンバーがちゃんと(?)スーツ着てるのに、クリムトはスモックで、
後ろから顔を出している労働者風の2人は、メンバーとは関係なく、
たまたま写ってしまったようだとか。
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今年2月に行った京都国立近代美術館 「世紀末ウィーンのグラフィック」展 でも使われています。
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23
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4-3-3 素描家グスタフ・クリムト
クリムトの素描が並んでいます。かなりきわどい
エロティックなものもあります。
クリムトのアトリエには何人もの女性がモデルとしていたと。

「世紀末ウィーンのグラフィック」展 でもクリムトの素描が
展示されていました。

4-3-4 ウィーン分離派の画家たち
チラシ中面にも使われている、黄色いドレスが鮮やかな
マクシミリアン・クルツヴァイル(1867-1916)
《黄色いドレスの女性(画家の妻)》1899年

4-3-5 ウィーン分離派のグラフィック
「世紀末ウィーンのグラフィック」展で見た(写真撮影もOKだった!)
《第6回ウィーン分離派展ポスター(日本美術展)》1900年
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とか(世紀末ウィーン-で撮影したもの)
ウィーン分離派展のポスターが並んでました。

4-4 エミーリエ・フレーゲとグスタフ・クリムト
いよいよこの展覧会の目玉!
《エミーリエ・フレーゲの肖像》1902年

なんとこの作品だけ撮影可でした!!
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当然、この絵の前は撮影会のようになってました。
ほぼ等身大のエミーリエの肖像画。
顔や手こそ写実的だけど、あとは装飾模様がちりばめられています。

アッター湖でボートに乗るエミーリエとクリムトの写真、
いいな。

そして、え?! これホントにクリムトが着てたモノなの?! って
驚いたクリムトのスモックも展示されていました。
クリムト、結構大きい人だったみたいですね。

エミーリエ・フレーゲのドレスは再製作だそう。

4-5-1 ウィーン工房の応用芸術
ヨーゼフ・ホフマン(1870-1956)や、
コロマン・モーザー(1868-1918)の椅子や家具、花瓶などが
展示されていました。

コロマン・モーザー
《ヘルマン・ヴィトゲンシュタインのための装飾プレート》1904年頃

「世紀末ウィーンのグラフィック」展
デザイン画が展示されてたものの完成品だー!!
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京都国立近代美術館の図録に、参考写真として
ウィーン・ミュージアム蔵って載ってるけど、
ここで現物が見られるとは!

ウィーン工房のアクセサリーや、
コロマン・モーザーの改良服(再製作)もありました。

4-5-2 ウィーン工房のグラフィック

「世紀末ウィーンのグラフィック」展で見た
コロマン・モーザーの図案集
『ディー・クヴェレ[ 泉 ―文様パターン集]』や、
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『ディー・フレッヒェ[平面]』、ポストカードなど、
このあたり、私のツボです!!
ショップで図録はもちろん買ったけど、
加えてポストカードも買ってしまいました。

メラ・ケーラー(1885-1960)
《子どもの遊び ウィーン工房ポストカードNo.113》1908年
(あれ、これは国立新美術館では展示されてなかったみたい)
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ルドルフ・カルヴァハ(1883-1932)
《ユーモラスなグリーティング・カード ウィーン工房ポストカード No.29》1907年
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4-6-1 エゴン・シーレ ―ユーゲントシュティールの先へ
クリムトの《エミーリエ・フレーゲの肖像》と共に、
この展覧会の目玉ともなっている(チラシ裏面に部分が使われています)
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エゴン・シーレ(1890-1918)
《自画像》1911年

そんなに大きくない絵なのに、なんかすごくいい!
絵具のマチエールが透明感があって輝いているみたい!

音声ガイドで髪の毛と一体になったような花瓶が横顔のように
なっているって指摘で、自身の二面性を描いているのかなと。

隣の黒い《ひまわり》1909-10年(チラシ中面に使われてます)の絵も、
《ノイレングバッハの画家の部屋》1911年 も、
ゴッホに影響をうけていることがわかる絵だけど、
ゴッホよりさらに孤独感が増していますね。

シーレの支援者であるアルトゥール・レスラーの肖像が
1910年に油彩で描かれたもの(チラシ中面 上左から2番目)と、
1914年に鉛筆で描かれたものが展示されていました。

この鉛筆のスケッチ、「世紀末ウィーンのグラフィック」展
ドライポイントの作品の原画かと思ったら、ちょっと違うみたい。
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でもシーレの素描、いいなぁ!

4-6-2 表現主義 ―新世代のスタイル
このあたりになると見るのもかなり疲れてきてたせいなのか‥‥
オスカー・ココシュカ(1886-1980)
《「クンストシャウ、サマーシアター」の演目、
『殺人者、女たちの希望 』のポスター》

音声ガイドで、構図がピエタだとか説明があったけど、
なんだかグロテスクで怖い絵だな‥‥くらいにしか。

グラフィックなポストカードや
『 夢見る少年たち』という物語付のカラーリトグラフの連作も
ありました。(その《8.少女リーと私》がチラシ中面に載ってます)

マックス・オッペンハイマー(1885-1954)が描いた
《エゴン・シーレの肖像》1910年以降 に、
さっき見たシーレの自画像を思い浮かべました。
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4-6-3 芸術批評と革新
リヒャルト・ゲルストル(1883-1908)が描いた
《作曲家アルノルト・シェーンベルクの肖像》1907年頃 があり、

その作曲家アルノルト・シェーンベルクが描いた絵もいくつかあって、
とりわけ《グスタフ・マーラーの葬儀》1911年 は、
興味深く見ました。
オーギュスト・ロダン(1840-1917)による
《作曲家グスタフ・マーラーの肖像》1909年 の彫刻もありました。

彼らが活躍して音楽の世界でも革新的だったのが
ウィーン世紀末なんですね。
音声ガイドの《エミーリエ・フレーゲの肖像》の音楽に、
マーラーの交響曲第5番第4楽章アダージェット
(「ベニスに死す」の曲)が使われていました。

そして出口近くにあった建築模型
アドルフ・ロース(1870-1933)による
《ゴールドマン&ザラチュのオフィスビル
(ミヒャエラープラッツ3 番地、1909‐11年建設》
音声ガイドで、これが簡素すぎると大反発を受けて、
窓辺に花を飾ることで折り合いをつけたとか知りました。
現代の、そして日本の私の目から見ると、
いたって普通(?)の建物に見えるんですけど。

いやー、すごい出品数の展覧会でした。疲れたけどすごく良かった!

ショップで図録買いました。2,900円(税込)
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分厚い!! 図録が自立します(^▽^)
(世紀末ウィーンのグラフィック展の図録も自立します)
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豪華な表紙や、章の扉のキラキラページも素敵。
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シーレ《自画像》のクリアファイルも購入。400円
クリアファイルの印刷はとても鮮やかなのが
原画に近いイメージでいいなと。
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ポストカードも買ったことは前に書きました。各150円

最初にも書いたけど、疲れて六本木の街へ繰り出す元気もなく、
思ったより時間かかってお腹も空いたので、
地下のカフェテリア カレ へ。

ウィーン・モダン展特別メニュー
「ウィーン風牛肉と野菜のシチュー“グーラッシュ”バターライス添え」
1,200円(税別)とジャスミンティー420円(税別)をいただきました。
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国立新美術館の建物はスタイリッシュですね。
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外には5月25日(土)・26日(日)に開催された
六本木アートナイトで展示された作品がまだありました。
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外にあったこの作品は、チェ・ジョンファですね!

2017年秋に京都・二条城で開催された 「アジア回廊 現代美術展」で、チェ・ジョンファの
いろんな作品が展示されていて楽しく見ました。
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-09-27

チェ・ジョンファ《みんなで集めよう》
プラスチック製のカゴ、お皿、鍋を寄付してもらい、 ワークショップの参加者が、それらを土台に設置された坊に通して積み重ね、 抽象的な彫刻や寺院の柱のように見える作品を制作しました。(設置してあったキャプションより)
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そして、吉岡徳仁《ガラスの茶室―光庵》がありました。
これは六本木アートナイトではなく、国立新美術館のHPによると
2019年4月17日(水)~2021年5月10日(月)の間、特別公開されているのだそう。
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夏は暑そうだなー(^^;
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はーー、見に行ってから3週間も経って、やっとブログを書くことが
できました。書いているうちにずるずると長くなってしまうんですよねー。
もし読んでくださった方がいらっしゃいましたら、お疲れ様でした。
どうもありがとうございました。
(この後のこと、まだ続く予定ですが‥‥)

しかしすごい展示でした。大阪へ巡回しますが、出品数がかなり
少なくなるみたいなので、東京へ見に行って良かったかも。
京都国立近代美術館「世紀末ウィーンのグラフィック」展
見たものもあって、関連づけられてよかったです。
豊田市美術館「クリムト展」が楽しみです。
今は東京都美術館でやってるんですよね。
6月9日放送されたNHK「日曜美術館」では、
「クリムト展」と「ウィーン・モダン」展を合わせて紹介していましたね。


「ウィーン・モダン」展覧会HP: https://artexhibition.jp/wienmodern2019/
国立新美術館: http://www.nact.jp/


愛知県美術館「クリムト展」
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-01-21

京都国立近代美術館「世紀末ウィーンのグラフィック」展
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2019-02-23





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横浜のバラと散策・えの木てい [旅行]

5月26日(日)、大学の同級生たちと戸塚で会い、ランチをして、
横浜の港の見える丘公園の大佛次郎記念館へ行ったことは前記事に。

大佛次郎記念館の前の庭は周囲より一段下がった地形になっています
(沈床花壇) 周囲を大きなカイズカイブキに囲まれ、香りが溜まりやすい
ということから、平成27年度の改修工事で、「香り」をテーマとした
庭がつくられたそう。
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噴水を中心に4つに分かれた花壇には、それぞれに異なるバラの香りのテーマ (「ダマスク」「フルーツ」「ティー」「ミルラ」)を決めて、テーマに合わせた 香りのバラを集めています。」(公園にあった看板より)
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ちょっと盛りを過ぎていたのが残念だったけど、素敵!!
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(以下、写真でバラのネームプレートが読めるものは紹介していきます)
「フラゴナール 2014 フランス」
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「ラ ローズ ドゥ モリナール 2008 フランス」
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「ピンク パンサー 1981 フランス」
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沈床花壇の中心にある噴水
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あふれるばかりにバラが咲いています
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4つの花壇それぞれに、こんなロマンチックなベンチがあります。
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名札は確認していませんが、この一重のかわいいバラ、
「バレリーナ」(?)
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沈床花壇へのアーチに使われている赤いバラは「キングローズ」
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沈床花壇を見下ろす。
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マスコットキャラクターのガーデンベア
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「港の見える丘公園」なので、海が見下ろせます。
写真では上手く写ってませんが。
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港の見える丘公園で友人が撮ってくれた写真
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バラをプリントしたTシャツを着てったのが、我ながら良かった。
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友人が「しーちゃんのバラ」と撮影してLINEしてくれました。
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「ブラッシング・ノック・アウト」
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2019年5月3日(金)~6月2日(日)は、
「横浜ローズウィーク」として、横浜の街が
“市の花 バラ”でいっぱいになるイベントが
開催されているそう。(公園入口にあった看板)
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洋館にからまるバラ! ロマンチックです!!
岩崎博物館(ゲーテ座記念)
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もう閉まっていて残念でしたが、庭のバラがきれい。
山手資料館
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中世のお城のような塔が素敵
横浜山手聖公会
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山手234番館
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えの木てい 本店
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洋館が素敵な、横浜では有名なカフェとスイーツショップだそう。
いつも人がいっぱいでなかなか入れないんだよと。
18時過ぎのせいか(LO18:30 19:00閉店)席に着くことができましたが、
ケーキセットのケーキは売り切れていたものも多かったです。

私はクリームチーズケーキとミルクティーを
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友人はいちじくのタルトとホットコーヒーをいただきました。
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どちらも税込み1,198円
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暖炉があっていい雰囲気
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関連ランキング:喫茶店 | 元町・中華街駅石川町駅



山手本通りの素敵な建物
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友人の案内で元町公園を下っていきました。
関東大震災で壊れたという山手80番館の遺構があったり、

木々に囲まれたプールがあったり
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元町公園より街を見下ろす
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あ、猫がいる
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なかなか貫禄のある猫さまです。
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あ、こっちにも猫がいる!
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元町公園を見上げる
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「ジェラール水屋敷下部貯水槽」
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鯉が泳いでいました。
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元町通りには、バラのアーチがあちこちに設置されていました。
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バラは「レオナルドダビンチ」
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バラのアーチの下のベンチはたいていカップル等が座ってましたが、
空いているベンチを見つけたので、当然写真の撮り合いっこを。
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それから中華街へ
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キラキラ・ゴテゴテ・ハデハデの中華街の門
エキゾチックで素敵

橫濱媽祖廟
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街の活気もいいですね。
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ケーキセットを食べたばかりで、お腹空いてなかったので、
夕食というか、おやつみたいなのを買ってホテルへ。

見た目の可愛さについ買ってしまった「ハリネズミまん」
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今回もホテルは、ホテルルートイン横浜馬車道

前回は、ミュシャ展で上京した2017年4月16日(日)
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-05-07
最初に泊まったのが、2015年1月18日(日)
単身上京(ルートイン横浜馬車道と周辺観光)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-01-26

私、ルートインホテルの割引券が手に入るんです。
宿泊代が、日曜日は安くて、今回ツインの部屋が【2人で】8,500円
この場所で、この値段は安いですよね。ここからさらに割引されます!

ホテルの公式サイトから予約すると、専用の自販機で好きなドリンクが
選べるコインがもらえました。

ホテルルートイン横浜馬車道 公式サイト:
https://www.route-inn.co.jp/hotel_list/kanagawa/index_hotel_id_530/

今回、今までで一番混んでました。特に大浴場(っても、女湯は洗い場が
6人分ある程度の広さなんですけど)
部屋のテレビで大浴場と食堂の混雑状況が見れるようになってました。
(私たちは見て行かなかったけど)

ルートインホテルの“ウリ”は大浴場と無料バイキング朝食
今回もしっかりいただきました。
(この後にデザートのヨーグルトとゼリーを取りに行った)
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月曜、会社へ出勤する友人と別れて、私は国立新美術館へ。

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